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教育の場としてのギャラリー  三宅哲雄

2018-02-19 10:53:24 | 三宅哲雄
1991年6月20日発行のTEXTILE FORUM 16号に掲載した記事を改めて下記します。

教育の場としてのギャラリー  三宅哲雄


 教育の場としてギャラリーはどのように機能するのか……、三年前に大きな希望と期待を抱いて設立したギャラリーも昨秋から今春にかけて開催された多様な作品展と作者そして多くの来場者の反応等から確実に機能し始めていることを感じました。
 今日迄、私共は染織文化の向上と普及を願いつつ創作を志す人々の育成に努めてきましたが最近の多様な展開と活動は目を見張るものがあります。しかしながら、今日の状況は創作活動をする基盤がようやく整ってきたという段階で創作者にとっては一昔前のように技術や素材の斬新さだけでは勝負出来ない環境になってきたのは喜んでばかりはいられない状況でしょう。
 通常テキスタイルの教育の場では技術指導と知識教育に重点が置かれ完成度を求めていまずが、これだけでは創作活動の継続に壁が生じます。もちろん壁は個人の問題で個人が克服することですが教育の段階でこのことを考えさせ自ら噴きでる創造の泉の形成に役立てればと努力しています。生みだされた作品の展示は、まず自らの為にあり、人に良く見てもらうことを第一目的にしていません。このあたりまえのことをギャラリーという空間を使って学ぶのです。




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