LUNACY

cygnus' blog

藤木大地カウンターテナー・リサイタル Encounter-tenor 2025~カウンターテナーとの出逢い~

2025-01-17 21:55:56 | ピアノとクラシック

浜離宮朝日ホール

 
カウンターテナーの生の歌声を聴くのは、初めてでした。
繊細でビビりました。当たり前過ぎるけれども、テノールやバリトンやバスとは全然違うんよね。
プログラムは、藤木さん本人のライフヒストリーを追う鍵となる曲(順)で構成されていました。
前半は大御所の曲、後半は日本で活動するようになって制作の時点からご本人と関わりの深い曲中心で、アンコールは讃美歌。
抒情的な曲も叙景的な曲もあり。
とにかく、耳を澄まさなきゃと思って聴きこみました。
 
アンコールで、もう声が出ないとかおっしゃっていたけれども、それでもアメイジング・グレイス歌ってしまうのには、舌を巻きました。
んで、僕も宴会芸向けの意味も含めて(苦笑)、アメイジング・グレイスを、声域はどこでもいいから歌えるようになりたいと思いました。
 
あと、ピアノの松本さん。
これまた凄すぎ。全ての曲で、松本さんが転けたら台無しになっちゃうだろうから、平凡なピアニストには務まらないと思いました。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「どうすればよかったか?」

2025-01-05 22:40:46 | 映画
シネマジャック&ベティ
藤野知明監督

監督自身の家族にカメラを向けたドキュメンタリー。

一番驚いたのは、3ヶ月の入院はあったにせよ、合う薬があると、素人目にわかるほど劇的に症状が改善すること(まだまだ完治には遠い状態でしたが)。
もちろん、入院当時(ゼロ年代)であっても(発症当時(80年代)ならなおのこと)拘禁されて、病院から帰ってこられない状況になっていたかもしれないですが。

タイトル通りの環境について、本当に答えが見つけられないと思いました。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「バグダット・カフェ 4Kレストア版」

2025-01-03 22:17:38 | 映画
恵比寿ガーデンシネマ
パーシー・アドロン監督

名作の呼び声高い&テーマソングが有名なこの作品、シアターで観ることができました。

バクダッドというのは、イラクの首都の名前ではなく、カリフォルニア州にある地名なんですね。知りませんでした(恥)。

後半、ミュージカルっぽいところもありましたね。

途中、ババリアつまりバイエルンの衣装や文化が出てきたり、コーヒーの味の嗜好だったり、バッハの曲も使われたり、
或いは、トーマス・マンの「ベニスに死す」が小道具に使われたり、ドイツ(制作当時はまだ西ドイツ)の香りがそこかしこに感じられる映画でした。
もしかしたら、「ベニスに死す」へのオマージュというか引用かな?と思えるカットもありました。

いまここを基準にしたら、豊かな人間ドラマだったかと思います。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「Cloud クラウド」

2024-12-15 22:42:14 | 映画
黒沢清監督
テアトル新宿
ロードショー終了間際でしたが、何とか観られました。

後半の(みならず全編を通して)狂気のオーラにこちらも飲まれそうでした。
菅田将暉のみならず窪田正孝や奥平大兼のお芝居も侮れないかな。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新国立劇場「ウィリアム・テル」

2024-11-24 12:04:27 | ピアノとクラシック


原語で(実質フルバージョン)の上演は、日本初とのこと。知らなかった。
序曲や、写真(ロビーの花生けオブジェ)のモチーフになっているリンゴを弓矢で射貫くシーンくらいしか知りませんでした。
圧政からの独立や、親子の絆がテーマになっていたんですね。後者の場面では、涙。

将軍麾下のメンバーの乱暴な振る舞いのところ。衣装や演出に、どうしても、二度の世界大戦を思い出してしまう。
とくにバレエのシーンにシャーロット・ランプリング主演の「愛の嵐」をイメージしたのは私だけ?
ドイツ(神聖ローマ帝国)に周辺国(舞台はスイスで今もフランス語エリアあるしロッシーニはフランスの人)は昔から今に到るまで悩まされ続けてきたのかな?と思ってみたり。
(となると、原作戯曲の作者がシラー(ドイツ)ということに、なおのことその意味を考えてしまう)

当たり前だけれど、お芝居のみのシーンがほとんどないから、音楽だけで、長丁場の舞台。こら、オーケストラが大変だと思いましたわ。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京バレエ団「ザ・カブキ」

2024-10-17 21:46:45 | 冴えない日記
2024年10月12日。東京文化会館大ホール。
由良之助は柄本弾くん。演出は言うまでもなく、モーリス・ベジャール。音楽は黛敏郎。

長々と書いてる時間ないのでコンパクトにまとめると、
・(「ボレロ」もそうだったけれど) ベジャールの美意識って凄い。凄すぎる。日本の文化への理解力も恐ろしい。
・「仮名手本忠臣蔵」について、たぶん、僕が勘違いしている箇所、勉強不足がある。再履修だな!オレw
・(研修生を入れても)団のプロパーの男性ダンサーで四十七士(=47人)+通し役ダンサー数人を揃えられるバレエ団って、東京バレエ団以外にあるのかな?
・上野水香さんも見逃さなかったよ。ただ、この作品は、やはり、男性の社会のストーリーで男性メインのステージになってしまっている印象。仕方ないところもあるかと。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

牧野あおい「さよならミニスカート」第5巻

2024-10-17 21:37:38 | 本・コミック

てっきり休刊でフェイドアウトしたものと思っていたのだけれど、新刊が5年ぶりに発売されてビックリ。

第5巻の読み始め、ストーリーを思い出すのが大変でした。しかも、この第5巻でストーリーを片付けるのではなく、まだ話が続くのですね。

帯に「いつか全ての女子がこのまんがと無関係になりますように」というのは、その通り。また、この休刊の5年間、世界で、日本で、ジェンダーやルッキズムの問題が幾度も顕在化した状況なわけで、そういう意味でも、この出版はタイムリーだったよね。

ちょっと強烈というかそこまでのことが起きるかな?という感じをうけるところもあるけれど、実際のいまのハイティーンのリアルなのかもしれないし、メッセージ性を考えたらこれでいいのだろうと思う。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デヴィッド・リンチ『マルホランド・ドライブ』4Kレストア版

2024-09-29 23:21:12 | 映画
第54回(2001年)カンヌ国際映画祭監督賞
 
1週間限定公開
ヒューマントラストシネマ渋谷
 
公開当時に観られなかった作品。
当時、レズビアン映画という評判が強過ぎたかもしれない。
少しホラーっぽいミステリー映画というあたりか。
 
入場前にフライヤーカード配られて裏面に監督からの読み解きのための10のヒントが提示されていたけれども、やはり?わからなかったり、フォローできなかったりしたのがある。集中して観ていたつもりだけれど。
どこがどう繋がるのかわかりきらなかったというか。
これは、僕としては、再履修すべき映画になったかな。
 
あと、音楽映画でもあるし、演劇映画でもあるし、ロードムービー的な所もあるし、多くの要素の詰まった映画だと思いました。
 
それから、全体を通して、美術とか衣装とか、そっちの方面でも美しさを感じました。
 
 
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外山啓介ピアノ・リサイタル「プレリュード」 (2024.9.1.sun)

2024-09-01 17:30:11 | ピアノとクラシック
於:サントリーホール
ドビュッシー:『前奏曲集』より 
       亜麻色の髪の乙女 L.117-8
       ヒースの茂る荒地 L.123-5
ラフマニノフ:前奏曲「鐘」嬰ハ長調 op.3-2
ワーグナー(リスト編):イゾルデの愛の死 S.447
ショパン:3つのマズルカ op.59
ショパン:舟歌 op.60
ショパン:24の前奏曲 op.28(全曲)
 ※ 第15番変ニ長調が「雨だれ」として有名
<アンコール>
J. S. バッハ:『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』よりプレリュード ハ長調 BWV.846
ドビュッシー:月の光 L.75-3

ドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」、ワーグナー=リスト編「イゾルデの愛の死」、ショパン「舟歌」といったあたりは、さすがに弾き慣れた感じがあったと思う。安心して聴いていられた感じというか、こちらも次はこう来るなってのがわかる感じになっているというか。僕は、外山くんの演奏する「イゾルデの愛の死」は好きだな。
ラフマニノフ「鐘」。昔、ソ連・ロシアや東欧の映画で教会、つまり、東方正教会の鐘の音が、西欧の映画で聞くものと違うなぁって思ったんだけれど、その感覚を思い出しました。
マズルカは、プログラムの解説にあるとおり、<生き生きとしながらも悲しみも滲ませる>を表現しようと頑張っていたのかな。
24の前奏曲。24曲カウントしようかと当初思ったけれど、途中でわからなくなった(笑)。24の長調&短調を網羅していて、平行調で並べていっているという、構成の面白さがあるんですよね。
演奏は、最後の方、やっぱり大変そうだったかな?

アンコール。
バッハのプレリュード第1番は、グノーが歌を乗せて声楽曲に落とし込んで「アヴェ・マリア」として有名ですね。繊細で綺麗な演奏でした。

幕間はさんで後半になったら、お色直しして登場なすったのは、ちょっとビックリ。
まぁ照明が熱い?暑い?だろうしねぇ。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

"Chime"

2024-08-14 19:15:55 | 映画
黒沢清監督
横浜シネマリン

ちょっぴりホラー&ちょっぴりミステリーという感じの作品。
塚本晋也監督の作品にも近い雰囲気のがありそうな感じかも。

渡辺いっけい、ちょっと貫禄ついたかもね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする