LUNACY

cygnus' blog

“To-y” 30th Anniversary Edition (2) 上條淳士

2016-01-31 23:24:20 | 本・コミック
ふぅ、発売気づくの遅れた(汗)。

バブル期にさしかかる頃かな?時代の雰囲気を切り取っている感じが鋭いっす。
それにしても、渋谷公会堂でなく中野サンプラザなのは何故なんだろう?と思い始めてとまらない(笑)。
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『野火』(1959)市川崑監督

2016-01-31 18:49:59 | 映画
デジタル修復版

大岡昇平原作
昨年の塚本晋也監督のと見比べもできてうれしうござんした。
というか、原作の戦争の悲惨さや限界状況下の人間のふるまいへの問いを受け取るよりも、見比べのほうに意識が行ってしまった(汗)。
ちなみに塚本晋也監督版が6日からユーロスペ一スで再上映とのこと。未見の人は是非。

見比べて思うのは、ロケの違い。
市川崑監督の方が山と谷が深い地形を使っているな、と。
あと、市川監督版は、台詞が早口すぎて聞きとれなかったところがあったり。
それから、田村上等兵の視点が引きかアップかという違いもあったような。たとえば、米兵が捕虜にする日本兵に対して煙草を吸わせるところとか。
丘越えの時の米軍攻撃も、市川崑監督は広角が続いていたような。迫力という点では、塚本監督版の方があったかも。

個人的に気になるのは、キャスティング。
船越英二。
ハンサム過ぎるというか、泥クサさがもっと欲しいというか、まだまだ上品にまとまり過ぎている感じだったかな。

それから、これは劇場の問題なのかもだけれど、音楽のボリュームを抑え過ぎだったかな、と。
せっかく芥川也寸志が頑張って、要所を迫力キメていたと思うのだけれど、ちょっと消化不良気味かな。
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キム・ギドク『殺されたミンジュ』(原題:「イルテイル(一対一)」)

2016-01-31 01:09:34 | 映画
やっと観てこれました。

あちこちで明らかにされているように、「ミンジュ」は民主。
民主主義をテーマにしようとしたからこの名前と。

とにかく、メタメッセージというか、各登場人物・衣装・台詞になにがしかの意味がこめられているので、思った以上に頭を使う感じでした。
何度も「言われたからやっただけだ」「何も思わなかったのか?」という問答が出てきますが、ハンナ・アーレントが指摘したイスラエルのアイヒマン問題を思い出しました。

ハリウッドや日本の大衆映画観ているとユルいから、こういう映画は、ガツンと来ますね。オイラには、必要な養分というか。
いや、キムギドク監督のは、そういう作品がほとんどですが。

キム・ヨンミンが『春夏秋冬そして春』以来の出演らしいのですが、彼が出てくるシーンの一つが、これまた『春夏秋冬そして春』っぽいシーンで、ちょっと懐かしかったです。
んで、その、キム・ヨンミン。計8役やっていたのか!途中、あれ?似てる?とか思ってたけれど。気づけなかったオイラ、アホかも(泣)。

あと、フライヤーやパンフレットに、いつもだったら宮台真司先生のコメントがありそうだけれど、今作では、ない。あれ?(謎)。
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「さよならソルシェ」穂積

2016-01-31 01:01:48 | 本・コミック
全2巻。『式の前日』で有名になった穂積さんの作品。

フィンセント・ファン・ゴッホと弟テオドルスの生涯を、脚色(潤色?)したストーリー。
レートレックとか、ゴーギャンとか出てきてますね。ってか、そりゃ、特にゴーギャンは、出てくるか(笑)。

学生時代、美術史の授業とっていて、このゴッホ兄弟の話は聞いていた(andおぼろげに覚えていた)から、深くおいしく?愉しめました。
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「健康で文化的な最低限度の生活」(3) 柏木ハルコ

2016-01-31 00:53:06 | 本・コミック
これも、第3巻になりましたね。

主人公は福祉担当の公務員だけれど、生活保護をとりまくあれやこれやの状況をわかりやすく描いた作品。
読み手の気分が重くなりすぎないように工夫もされている感じ。

とりあえず、少しでも多くの人が読んで、謂われのないバッシング・誤解がなくなるといいな。

このコミックからちょっと離れるけれど、とにかく生活保護については、
資格のある人の3割だけしか受給していないという「届くべき人に届いていない」問題とか、受給者の保護費使途の制限の問題とか、少しでもいい方にいきますように。
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石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』講談社現代新書

2016-01-31 00:46:34 | 本・コミック
よくこれだけのコンパクトな本にまとめてくださったという印象。
丁寧な叙述とその展開に感謝。

ヒトラーの生涯を軸に、ナチ・ドイツがどう生まれ、どう定着し、第二次大戦に至ったか。
もちろん理想的とされた、ヴァイマル共和国が破綻された過程も追っています。
この、ヒトラーとナチ党と突撃隊(親衛隊)の勢力拡大の様子・勢力拡大が行われた背景が、本当に戦前の日本(大政翼賛会と特高警察ならびに憲兵)によく似ていて、そしてかつ、今の日本に似ていて不安になります。

多くの人に読んで欲しい一冊。
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