日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

三夜の夕飯 第一夜は洋食屋さん

2014-12-28 21:32:54 | 旅行記
雨は夜更け過ぎではなくて、午後三時半には傘が要るくらいの降りになりました。
宇治から京阪線で黄檗乗り換え、JRです京都に出ました。
ここで私たち、意外な行動に出ます。
南側出口から新しくできたイオンモールに向かいました。目指すはユニクロ。
なんでわざわざ旅先で、と自分でも突っ込みたくなりますが、理由は今日明日限定で二千円割引になっている、フード付きのダウンパーカです。
実は二年前に同じものを買ってたのですが、薄さと軽さが冬のランニングにはうってつけで、寒がりの私には欠かせないアイテムになっています。
でも、二年着ていれば汗を吸い込みます。天日干しをしたりファブリーズ漬けにしたりもしましたが、そろそろ限界です。
その上、ユニクロのダウンは結構特売に出るのですが、フード付きだけは決して値段が下がらず、ほとんどディスカウント待ちの辛抱合戦(自分の独り相撲です)。
それが今朝の織り込みチラシに、2日限定として、然も緊急入荷とまで銘打って売り出しになりました。
我ながら、ユニクロフリークではないかと思います。でもこのシグナルを見逃すわけには行きません。

そんなわけで、わざわざ京都駅で途中下車してまで目指す服を買い、気分良く今日のお宿、今出川は御所の西にあるブライトンにチェックインしました。
この数年、年末の京都旅行は蹴上のウェスティン都ホテルでしたが、ブライトンは、かつて敬愛する叔父上が京都で指折り、と高く評価していたので、
一度泊まってみたいと思っていました。
住宅街に突如として現れるホテルは、一歩中に入り、高い吹き抜けと、心地よい人々の行き交うざわめきに迎えられると、社交という言葉が頭に浮かび、やや晴れがましい高揚感に包まれます。
スタッフの方はもちろん礼儀正しく、身のこなしもキレのいい人ばかりです。
案内された部屋はリニューアルされたばかりの、リビング付きの広いお部屋です。
デザインもアクセントありで、楽しく内装を見渡すことができます。









喜びがお腹をすかせたのでしょうか。
風邪気味で食欲不振な二人で、リビングに座り、関西の雑誌『meets』とネット検索で空想を巡らせます。
蒸し寿司、お好み焼き、パンとスープ?
絞り込んでいくうちに、第一夜は徒歩圏内を条件に(雨ですから)、胃袋八割くらい食事量で、京都だから、という特別感も有る店にしようということになりました。

テクテク、ザーザー。
京都府庁前を南に下り、丸太町通りを渡って夷川通りにぶつかったら東へ。
こりゃ、彼女がいなけりゃ迷子になってるな~、カッパの集会に迷い込んでも不思議手はないな、という程に家々の間を抜けて20分近くは歩きました。



『デミ』さん。ハンバーグメインの洋食屋さんです。
美味しいのはもちろん、これが京都、という味が隠れています。
それは、味の引き算。
これほど食後の印象がいいハンバーグをこれまで私は知りません。
息が香辛料に色づき、脂の膜が口の内側に出来てしまうような体験は、美味しいハンバーグを食べたと思った食後にもよく感じることでした。
それが、『デミ』さんでは全くない。
挽き肉は、肉をミンチにした味わいの広がりだけで特徴となり、決して複雑な香辛料やつなぎで味を足したりはしていません。
ニンニクやラードを使わずに調理する、京都中華とつながります。

ドミグラスソースは、食べ終わりになっても固まらない。つまり、油脂が少ない。そして甘ったるくなく、本当に肉にはない旨味を補い、相乗効果を生むためのソースなのです。
そう、鰹節のイノシン酸と昆布のグルタミン酸の関係!

大きな満足で、腹八分目なれど胸は一杯。
食後のバーに行ければ大人の夜ですが、下戸な私たちは、もう少し夜の街を歩いて、静かに灯りを輝かせる珈琲店に入ったのでした。



『王田珈琲店』 
夷川御幸あたり。


私はブレンド、彼女はカフェオーレ。
カウンターに座って、豆を挽き、ネルで10分近くかけてドリップしてくれるマスターの技を眺めさせて頂きました。
コーヒーのエキスを凝縮した、雑味のない味わいです。
ゆっくりゆっくり、お湯に味を写していく淹れ方、という感じです。

この味があれば四方山話も弾み、一時間ほどスツールで憩わせて頂いて、
夜の御所を回り込むようにして、
ホテルに戻ったのでした。


二時間待ちです平等院

2014-12-28 12:49:06 | 旅行記
極楽に近づいたという、修復の終わった平等院が、
今回の冬京都旅の一番詣で先です。

朱というには意外に渋い鳳凰堂が池に姿を映して、回廊を広げます。
格子の丸窓から尊顔を拝する仏様に目をやりつつ、
後輩が池に落としたというカメラは見つからなかったのかと、思わず微笑んでしまったりするのでした。
あ、落としたのは数十年前の、子供の頃だったそうですが。

ゆっくり建物を見やっているのは、
そこそこ暖かい日が差しているのと、
中の拝観に二時間待ちの整理券をもらっているからなのです。
やはり皆さんも、極楽を間近に見たいのですね~。


念願の富士

2014-12-28 09:48:14 | ふさおまき(オス)日記
東海道新幹線から西に向かう車中で富士山見えるかどうかは占いに近くなっています。
ご存知『雨夫婦』の私たちは連戦連敗。今日も悲壮な覚悟で東京駅九時発ののぞみ213号、新大阪行きに乗り込んだのでした。

出発から35分、小田原あたりから『見えた!』と、窓際の彼女から声があがりました。
でも、やや距離があり、ドーンとした存在感がありません。

さらに10分。車内のあちこちからシャッター音が響きます。



山よりずっと手前に低い雲が湧いて視界を遮ります。
見えてはいる、でも、小吉くらいの気分。
車体が角度を買えるのを少し待ちました。



工場の向こうに富士山
大吉といたしましょう。