前回の記事で,「万愚節(マヌジョル)は韓国語」と書きましたが,読者の方から「万愚節はれっきとした日本語」というご指摘をいただきました。
あらためて調べてみると,ネットでひける国語辞典の「大辞林」「大辞泉」にちゃんと載っていました。「ばんぐせつ」と読むそうですね。春の季語にもなっているらしい。
ネットを調べると,中村草田男の昭和28年の句に,
銅像の片手の巻物萬愚節
というのがある。意味はよくわかりません。
さらに家の辞書を引くと,三省堂国語,三省堂新明解にはないけれど,集英社国語辞典にはある。10万語クラスの辞書にあるということは,日常的な語といっていいのでしょう。
試みに,ヤフーで「万愚節」を検索すると,18万4千件ヒット!
自分の誕生日でありながら,48年間,この語を知らなかったのは不覚でした。
この訳語はいつごろできたのか。記念日を「紀元節」「天長節」などと言っていた戦前のことなのでしょうね。しかし,昭和9年発行の高浜虚子「新歳時記」には,季語として載っていない。これ以上のことは専門家にまかせましょう。
調べていたら,エイプリルフールの起源にも諸説あって,フランスが起源という説が有力らしい。
フランス語では,「ポワソン・ダヴリル(四月の魚)」と言います。
実は,私は二十歳の誕生日をフランスのヴィシーという田舎町で迎えました。ナチスに支配されていたとき,傀儡政権が置かれた街です。
そこにあった外国人向けの語学学校に通っていたのですが,同じ学校の生徒から,「ボンジュール」といって背中をポンと叩かれた。あとで気がつくと,背中に魚をかたどった紙を貼られていたのですね。
気づかずに背中に魚をつけたまま歩いている人を,くすくす笑う。フランスの4月バカには,そういう風習があることをそのとき知りました。
日本人も何人かいて,銀行の駐在員,大学生,30歳前後の自費留学のお姉さん…。異国の地で私の誕生日を祝ってくれたのですが,その後連絡をとるわけでもなく,音信不通になってしまったのは残念な気がします。
あらためて調べてみると,ネットでひける国語辞典の「大辞林」「大辞泉」にちゃんと載っていました。「ばんぐせつ」と読むそうですね。春の季語にもなっているらしい。
ネットを調べると,中村草田男の昭和28年の句に,
銅像の片手の巻物萬愚節
というのがある。意味はよくわかりません。
さらに家の辞書を引くと,三省堂国語,三省堂新明解にはないけれど,集英社国語辞典にはある。10万語クラスの辞書にあるということは,日常的な語といっていいのでしょう。
試みに,ヤフーで「万愚節」を検索すると,18万4千件ヒット!
自分の誕生日でありながら,48年間,この語を知らなかったのは不覚でした。
この訳語はいつごろできたのか。記念日を「紀元節」「天長節」などと言っていた戦前のことなのでしょうね。しかし,昭和9年発行の高浜虚子「新歳時記」には,季語として載っていない。これ以上のことは専門家にまかせましょう。
調べていたら,エイプリルフールの起源にも諸説あって,フランスが起源という説が有力らしい。
フランス語では,「ポワソン・ダヴリル(四月の魚)」と言います。
実は,私は二十歳の誕生日をフランスのヴィシーという田舎町で迎えました。ナチスに支配されていたとき,傀儡政権が置かれた街です。
そこにあった外国人向けの語学学校に通っていたのですが,同じ学校の生徒から,「ボンジュール」といって背中をポンと叩かれた。あとで気がつくと,背中に魚をかたどった紙を貼られていたのですね。
気づかずに背中に魚をつけたまま歩いている人を,くすくす笑う。フランスの4月バカには,そういう風習があることをそのとき知りました。
日本人も何人かいて,銀行の駐在員,大学生,30歳前後の自費留学のお姉さん…。異国の地で私の誕生日を祝ってくれたのですが,その後連絡をとるわけでもなく,音信不通になってしまったのは残念な気がします。
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