犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

バンコク便り~ゾウ

2008-09-03 03:02:02 | バンコク便り
 タイを象徴する動物といえば,やはりゾウ

 タイ語ではチャーンといい,ビールの銘柄にもなっています。私のオフィスの近くには,巨大なゾウさんが建っています。通称「ゾウさんビル」というゾウをかたどったビルです。

 田舎ではときどき,野良犬ならぬ野良ゾウが出没するという恐い話があります。

 日曜の夜,例によってスクンウィット界隈を,駐在員と飲み歩き。駐在員がお金をおろしにATMに行っている間,タバコを吸いながらふとみると,いました,いました,ゾウさんが。

 とはいっても,野良ゾウではなく,飼われているゾウ。

「ゾウに餌をやりませんか」

といって金をとる,主に外国人相手の商売です。ずいぶん前に一度見たきり,最近の出張ではあまりお目にかかりませんでした。酔ったいきおいもあって,

「タオライ?(いくら?)」

と聞くと,20バーツ(70円ぐらい)。袋に入っていたのは,暗くてよく分からないのですが,サトウキビか何かのようでした。

 ゾウはまだ子ども。背の高さは人間ほどしかありません。商売なれしているのか,おとなしい。サトウキビを差し出すと,鼻先で受け取り口に運ぶ。かわいいものです。

 鼻先は濡れていて,わたすときに鼻水が手についたのは,あまり気持ちのいいものではありません。

「なんだそこにいたのか」

 駐在員は,ゾウの陰にかくれていた私を探していたようです。

「ぼくも昔やったことがあるけど,まあ,何度もやりたいとは思わないね」

 はたしてあの子象の一日の稼ぎはどのくらいなんでしょうか。

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