妻が,何かの交流会で韓国人留学生と知り合い,寂しそうなのでお茶に招いたとのこと。3時に,女子学生がやってきました。延世大学で歴史を勉強しているというから,優秀な学生さんです。
「ずいぶん勉強したんでしょうね」
「いえ,それほどでもないですよ。私はウォンジュ(原州)キャンパスですから」
最近,韓国の大学も郊外に第二キャンパスを持つところが増え,募集もそれぞれ別に行うようです。
交換留学生で6カ月コース。まだ3カ月しか経っていないのに,日本語は上手です。彼女の日本語上達のために,会話は日本語にします。
「ウォンが下がって大変でしょう?」
「私は奨学金を円でもらっているのでいいんですが,友だちは苦労してます」
「日本の食べ物は口に合いますか」
「大丈夫です。でも,ときどき韓国料理が食べたくなります」
「韓国のキムチがあるわよ。今晩,食べていく?」
「でも,ご迷惑じゃ…」
「いいのよ。チャミスルもあるし。飲みかけだけど」
「お酒は飲めるの」
「はい。焼酎2本ぐらい」(わっ,僕より上だ)
「じゃ,夜はトルソッビビンバにしようかな」
「トルソッなんてあったっけ?」
「帰国するとき買ったじゃない」
お茶を飲んでいるうちに,わが家の犬にも慣れ,話が弾みます。
「将来は何をするの。4年生なら来年卒業でしょう」
「本が好きなんで,編集者になりたいなあと」
「編集か…。韓国では給料安いよね」
「教授からもそういわれました」
夜は,石焼きビビンバ。熱く熱した大きな石釜をテーブルの上に置きます。一人一つではなく,5人分を一度に作っちゃおうという無謀な試み。
しばらくすると,何やら焦げ臭い。
「アイゴー」
釜の下に敷いた敷物が焦げただけでなく,木製のテーブルにも跡が残る。相当な高温になっていたようです。
コチュジャンは,アシアナ航空に乗るたびに持ち帰るチューブ式が4本。ちょっと足りません。
そしてクク(汁)は,韓国で買ってきたテンジャン(これも足りないので,日本の味噌も半分入れます)で,テンジャンチゲ。
「なんか,ちょっと違うんだけど。このビビンバ」
「そう。ごま油が足りなかったかな」
キムチは本場韓国のものなので,味に問題なし。でき損ないの韓国料理ですが,久しぶりに食べれば,おしいく感じるものなのでしょう。女子学生も満足そうでした。
そして,酒はチャミスル。最初は口数の少なかった女学生も,アルコールが入って饒舌になります。
テレビはスカパーで韓国のKBSニュースを出す。ちょうどイ・ミョンバクが映ります。
「今の韓国の経済はひどいです。大統領が悪いから」
「でも,ノムヒョンよりはいいでしょう」
「そんなことありません。ノムヒョンは今でも若者の間で人気があります。イ・ミョンバクを支持するのは老人だけです」
(どうも,ノムヒョン支持らしい)
「もしかして運動圏?」
「はい,大学では学生会をやっていました」
チャミスルはあっと言う間になくなり,これも飲みかけの「越乃寒梅」を出す。話題は歴代大統領の評価に。語彙も難しくなってきたので,会話は韓国語が中心になります。
「朴正煕大統領をほめる人もいますけれど,それは間違っています。彼は民主主義を弾圧しました」
「でも,韓国は豊かになったじゃない」
「母も同じように言っていましたが,母は釜山出身なんです。全羅道出身の父とよく言い合っていました」
それが原因かどうかわかりませんが,ご両親は彼女が小学校6年生のときに離婚。家計が苦しく,中学高校時代は皆が通う塾に通えず,家で勉強したとのこと。それで延世大学に入ったのは大したものです。
ついに「越乃寒梅」もなくなり,秘蔵の「マッカラン10年カスクストレングス」を出す。58度の強い酒なのに,韓国式にストレートであおります。
結局,3時のお茶に呼んだはずが,夜10時まで飲むことになりました。かなり飲んだはずなのに,足どりはしっかりしています。
夜なので,車で大学の寮まで送っていく。
「年末に,新大久保あたりで忘年会をしましょう」
「はい,ありがとうございます」
「ずいぶん勉強したんでしょうね」
「いえ,それほどでもないですよ。私はウォンジュ(原州)キャンパスですから」
最近,韓国の大学も郊外に第二キャンパスを持つところが増え,募集もそれぞれ別に行うようです。
交換留学生で6カ月コース。まだ3カ月しか経っていないのに,日本語は上手です。彼女の日本語上達のために,会話は日本語にします。
「ウォンが下がって大変でしょう?」
「私は奨学金を円でもらっているのでいいんですが,友だちは苦労してます」
「日本の食べ物は口に合いますか」
「大丈夫です。でも,ときどき韓国料理が食べたくなります」
「韓国のキムチがあるわよ。今晩,食べていく?」
「でも,ご迷惑じゃ…」
「いいのよ。チャミスルもあるし。飲みかけだけど」
「お酒は飲めるの」
「はい。焼酎2本ぐらい」(わっ,僕より上だ)
「じゃ,夜はトルソッビビンバにしようかな」
「トルソッなんてあったっけ?」
「帰国するとき買ったじゃない」
お茶を飲んでいるうちに,わが家の犬にも慣れ,話が弾みます。
「将来は何をするの。4年生なら来年卒業でしょう」
「本が好きなんで,編集者になりたいなあと」
「編集か…。韓国では給料安いよね」
「教授からもそういわれました」
夜は,石焼きビビンバ。熱く熱した大きな石釜をテーブルの上に置きます。一人一つではなく,5人分を一度に作っちゃおうという無謀な試み。
しばらくすると,何やら焦げ臭い。
「アイゴー」
釜の下に敷いた敷物が焦げただけでなく,木製のテーブルにも跡が残る。相当な高温になっていたようです。
コチュジャンは,アシアナ航空に乗るたびに持ち帰るチューブ式が4本。ちょっと足りません。
そしてクク(汁)は,韓国で買ってきたテンジャン(これも足りないので,日本の味噌も半分入れます)で,テンジャンチゲ。
「なんか,ちょっと違うんだけど。このビビンバ」
「そう。ごま油が足りなかったかな」
キムチは本場韓国のものなので,味に問題なし。でき損ないの韓国料理ですが,久しぶりに食べれば,おしいく感じるものなのでしょう。女子学生も満足そうでした。
そして,酒はチャミスル。最初は口数の少なかった女学生も,アルコールが入って饒舌になります。
テレビはスカパーで韓国のKBSニュースを出す。ちょうどイ・ミョンバクが映ります。
「今の韓国の経済はひどいです。大統領が悪いから」
「でも,ノムヒョンよりはいいでしょう」
「そんなことありません。ノムヒョンは今でも若者の間で人気があります。イ・ミョンバクを支持するのは老人だけです」
(どうも,ノムヒョン支持らしい)
「もしかして運動圏?」
「はい,大学では学生会をやっていました」
チャミスルはあっと言う間になくなり,これも飲みかけの「越乃寒梅」を出す。話題は歴代大統領の評価に。語彙も難しくなってきたので,会話は韓国語が中心になります。
「朴正煕大統領をほめる人もいますけれど,それは間違っています。彼は民主主義を弾圧しました」
「でも,韓国は豊かになったじゃない」
「母も同じように言っていましたが,母は釜山出身なんです。全羅道出身の父とよく言い合っていました」
それが原因かどうかわかりませんが,ご両親は彼女が小学校6年生のときに離婚。家計が苦しく,中学高校時代は皆が通う塾に通えず,家で勉強したとのこと。それで延世大学に入ったのは大したものです。
ついに「越乃寒梅」もなくなり,秘蔵の「マッカラン10年カスクストレングス」を出す。58度の強い酒なのに,韓国式にストレートであおります。
結局,3時のお茶に呼んだはずが,夜10時まで飲むことになりました。かなり飲んだはずなのに,足どりはしっかりしています。
夜なので,車で大学の寮まで送っていく。
「年末に,新大久保あたりで忘年会をしましょう」
「はい,ありがとうございます」
犬鍋先生、ご無沙汰しております。
現地諜報部員です。
犬鍋先生のおっしゃるとおり、ノムヒョン元大統領の若い世代の人気は絶大です。
私の会社の若いスタッフ数名も、
尊敬するひと=ノムヒョン大統領
嫌いな人=イミョンバクおよびハンナラ党関係者
特にニューライトは大嫌いだそうです。
うーむ。。。
これで、『そうかなぁ。私は朴大統領が好きだけどなぁ。』なんて告白したら、人間関係壊れるんだろうなぁ。。。と思います。
パク大統領をほめたぐらいで人間関係が壊れることはないでしょう。
要注意は慰安婦問題と竹島です。
人間関係を大事にするなら避けたほうがいい話題です。
韓国の一人当たりGDPが日本を上回るようなときが来れば,あの時代について冷静に振り返る余裕ができるのではないでしょうか。
今の教育,マスコミの論調を考えると,「自然に気がつく」ということはありえないですね。