バルセロナでの3日目は、初日にタクシーの運転手さんから教えてもらったモンセラットという景勝地に足を延ばしました。
モンセラットに行くにはカタルーニャ鉄道に乗ります。宿の近くに駅があるということで、行ってみたのですが、モンセラット行きの電車が見つからない。案内所で聞くと、スペイン広場からしか出ていないということで、地下鉄でスペイン広場に行きました。しかし、鉄道は1時間に1本しかなく、私たちが駅に着いたときは電車が出たばかり。1時間ほど、スペイン広場のあたりを散歩しました。こういうとき、スペインはいいですね。どんな街にも何かしらの歴史的建造物があったりするので、飽きることがありません。
スペイン広場から鉄道に乗って終点で山岳鉄道に乗り換えます。鉄道ではなく、ロープウェイもあるのですが、高所恐怖症の妻が断固反対。それで、鉄道とその先のケーブルカーを乗り継いで、モンセラットの山頂に到達しました。バルセロナから1時間半ぐらいです。
事前の知識はなかったのですが、モンセラットは絶景でした。周囲に奇岩が立ち並び、眼下には遠くの町(距離から言ってバルセロナではないと思います)が見渡せます。
植物の少ない岩山は、韓国のソウル近郊で登ったいくつかの山を思わせましたが、韓国の山々とはスケールが違う。
子どもたちはスマホや一眼レフで何百枚も写真をとっていました。
モンセラットには有名な修道院もありましたが、自然の景色だけでお腹いっぱいになり、修道院見学はパス。
バルセロナに戻ったのは夕方の6時ごろでしたが、スペインの6時はまだ日が高い。
「明日の切符、買っておいたほうがいいんじゃない」
「じゃ買いに行こう」
翌日、AVE(高速鉄道)でマドリードに戻ります。AVEは事前に切符を買うと、当日買う場合の半額ぐらいになる(!?)というのです。行きの切符も「早割」で買ったそうな。
レンフェのバルセロナ駅に行って、切符売り場を探します。
スペインの切符売り場は、当日券と翌日以降が別の窓口になっていますが、翌日以降の窓口はカーテンが閉まっている。
「遅すぎたかな?」
駅員らしき人に聞いてみると、
「今日はホリデーだから窓口はお休みです。明日買ってください」
「そんな…」
当日売りは相当高いらしいから、かなりの痛手です。
「ホリデーって?」
「今日は8月15日だから…」
「スペインにもお盆があるの?」
「まさか」
「じゃ終戦記念日?」
「それも違うよ」
ネットで調べてみると、この日は聖母被昇天記念日(聖母マリアが亡くなって天に召された日)だったのでした。
「でも、ホリデーだからって、切符の窓口が閉まる?」
「それがスペインだよ」
夜は、宿のオーナーに教えてもらった海鮮料理の店に。2日連続のパエリアの食べ比べです。かなり高級な店らしく、タクシーで乗り付けると蝶ネクタイの店員が出迎えてくれました。壁一面に、この店を訪れた有名人(政府要人とかサッカー選手とか)の写真が貼られています。私たちが通された二階には、テレビがあり、サッカーの試合をしていました。ウエイターは試合が気になるらしく、通りかかるたびに試合経過を確認していました。
今回のパエリアは、イカ墨と海鮮。味は前日と似たり寄ったりでした。
セルべーサ(ビール)が空いたので追加しようと思うと、ウエイターたちはテレビの前に集まって歓声を上げていました。
「セニョール!」
呼んでみたら、えらい感じの人が若いウエイターに「お前行け」というような指示を出していました。
「ちゃんと仕事してほしい」
最近までデパ地下のお菓子屋さんの店長をしていた三女が憤慨します。
「バルセロナの試合かな?」
あとで調べると、この日、ヨーロッパスーパーカップの試合が行われていたのですね。これはヨーロッパチャンピオンズリーグの覇者とヨーロッパリーグの覇者が、ヨーロッパの覇権をかけて争う試合。ヨーロッパのクラブチームの戦いなのですが、チャンピオンズリーグはレアル・マドリード、ヨーロッパリーグはアトレチコ・マドリード、つまりどちらも同じスペインさらには同じマドリード同士の試合だったのでした(リンク)。
バルセロナの人たちはマドリードが嫌いで、中でもレアルマドリードが大嫌いと聞いていましたが、たまたまこの店の従業員にマドリード出身者が多かったのか、それともレアルが負けることを祈って相手を応援していたのか?
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