今,韓国映画のいちばん人気は,「美女はつらいよ」(紹介記事)。
太っていて,不細工で,声だけはいい「カン・アンナ」(キム・アジュン)が,片思いの恋に破れて自殺未遂。一度死んだ気持ちでサイボーグ的成形(=整形)手術を受け,美貌の「ジェニ」に生まれ変わって,スターに登りつめるという筋。
じつに韓国的だなあと思ったら,原作は日本の人気漫画(カンナさん大成功です!)だとのことですね。このあたり不案内なもので。
ちょうどBSで「男はつらいよ」をやってくれる時間帯だったのですが,お誘いがあったので見に行きました。
その中の一セリフ。
「美女は名品,普通の女は真品,ブスは返品」
で場内爆笑。このセリフ,日本の原作にもあるんでしょうか。
「名品(ミョンプン)」というのは,韓国語でいわゆる「ブランド」のこと。「真品」は「本物」。
昨年来,演芸人(ヨネイン=芸能人)のだれだれは整形だといって「工事前/工事後」を比較した写真がネットに出回り,タレントが「涙の告白」をするというようなニュースが,芸能面を賑わせました。
豊満な女性に対する嫌がらせは,韓国では露骨です。たとえばこんな記事。
就職面接で女子学生に「やせてからまた来てください」
貧富格差・差別是正委員会、セクハラ就職面接の是正求める
「やせてからまた来てください」「入社後にダイエットをする考えは?」「入社願書の写真がかわいかったから合格にした」
女性家族部が最近、女子大生と卒業生、就職準備中の女性を対象に、入社試験の際に経験した差別的な発言について調査した結果だ。
「ルックスに対する評価は屈辱を感じるほどだった」「太っていることと能力を結び付ける」「スカートをはくよう強要される」などの答えもあった。
これと関連し、大統領諮問の貧富格差・差別是正委員会は27日、就職の過程でルックスのために差別を受けることがないよう、民間企業を対象に能力に重点を置いた入社願書と面接を準備せよという内容の指針を普及させることにした。一部の法令で面接の基準に含められている「容ぼうの規定」も削除される。これを受け、写真を張り、身長・体重・年齢を記載する既存の履歴書ではなく、個人の能力や長所・短所、経験などを重点的に記載する履歴書の普及が図られる。
チェ・ソンジン記者 朝鮮日報2006/12/28
「美女はつらいよ」がもてはやされる背景には,こういう韓国社会の雰囲気があるようです。
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http://japanese.joins.com/article/443/158443.html
この分だとミスインターナショナルやミスユニバースの代表も当然そうなのかな?既にニュースになっているかもしれませんね。
しかしこういうコンテストで整形したら、最後には「ミスサイボーグ」になってしまいますね!
整形を見破るためなのか、整形の出来を評価するためなのか…