感染源の新興宗教

　新型コロナの感染が急速に拡大し、私の会社でも、中国はもちろん、韓国やタイへの出張が禁止になり、人がたくさん集まる大型イベントや、会議も次々中止を検討する事態になっています。

　私は、３月に韓国に行く予定があったのですが、中止になりました。

　夜の宴会（歓送迎会）も自粛ムードだったのですが、東京に行ったとき、プライベートで韓国バーに飲みに行きました。

「韓国、すごいことになってるね」

「３１号アジュンマのせいですよ。あいつが、あんなに動き回るから」

と、お店のアガシ。

「大統領は責められてないの？」

「ぜんぜん。大統領はよくやってるのに、あのアジュンマが…」

　アジュンマというのは、韓国での３１番目の患者で、韓国の新興宗教、新天地イエス教会の信者。一人で何十人にもうつしたといわれている、いわゆる「スーパースプレッダー」です。

「あいつ、当たり屋だったって噂ですよ」

　交通事故にあって、病院に診断書をもらいに行ったとき、肺炎の症状があったので入院させられたが、こっそり病院を抜け出して、教会のミサに行ったり、さまざまな場所で活動的に行動して、ウイルスをまき散らしたそうです。

　完全に悪者扱いされていて、ネット上では、当たり屋だの、死刑にしろだの、散々なことを言われています。

「すごい感染力だね」

「あの宗教、変なんですよ、隣の人と体をくっつけあってお祈りするんですって」

「濃厚接触だね」

　このとき、ずいぶん昔に行った韓国の新興宗教の礼拝の様子が脳裏に浮かびました。ソウルのヨイドに巨大教会を構えている、「純福音教会」です。

　お祈りの時、牧師に「望みを大声で唱えて」とけしかけられ、数千人の信者が絶叫しながら祈り、飛沫を飛び散らせていたのです。（リンク１、２）

（新天地も似たようなものなのかな）

　教会側は、
「わが教会が急成長したのを妬んだ悪魔のしわざだ」
とか
「魔女狩りはやめろ、私たちは被害者だ」
などとのたまわっているそうです。

　朴槿恵大統領のときは、セウォル号の事故が退陣のきっかけになりました。文在寅大統領にとって、コロナ１９は大きな試練になりそうです。