犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

ブリーダーという言葉

2022-01-10 23:17:48 | 犬のいる生活
 今飼っている犬は、2006年にわが家にやってきました。

 ちょうどその年の3月、私はこのブログをソウルで始めました。

 ですから、このブログはわが家の愛犬、ハイジとほぼ同じ年齢になります。

 正確には、ハイジは2005年に生まれたので、数か月年長です。

 ある日、私一人をソウルに残して帰国した家族から「犬を飼い始めた」という連絡を受けました。

「ペットショップで買ったの?」

「ううん、ブリーダーをやってる友達から譲ってもらったの」

ブリーダー?


 私はブリーダーという言葉を知りませんでした。

 2008年1月発行の三省堂国語辞典第6版には、ブリーダーが立項されています。

ブリーダー〔breeder〕家畜・ペット・昆虫などを飼育したり繁殖させたりする人。

 ところが同じ辞書の第4版(1992年発行)にはこの言葉は載っていません。

 第5版(2001年発行)は、韓国に置いてきてしまったので、残念ながら、ブリーダーが載っているかどうか確認できません。

 きっと私が韓国にいる間(1996~2007年)の間に、日本語に定着したのだと思われます。

 後で聞くと、ハイジを譲ってくれた友達というのは、職業としてブリーダーをしているわけではなく、子ども(私の娘の同級生)に犬の出産を見せてやりたくて、飼っている雌犬に種付けをしてくれるように、職業的ブリーダーに頼んだということです。

 5匹生まれた仔犬たちはすぐに引き取り手が見つかりましたが、もっとも虚弱そうだった1匹が残っていて、その名前がハイジ(雄だけど)だったために、私の妻が引き取りを決意した経緯については、以前書いたことがあります(リンク)。


元気だった頃

 16年経った今、母犬と兄弟のうち3匹までが死に、残っているのはハイジともう1匹だけだそうです。

 今やハイジは両目がまったく見えず、わずかに嗅覚を頼りに覚束ない足取りで歩いています。

 妻が日課として散歩に連れ出しますが、寒さに弱いので、あまり歩きたがらない。

 家の中では、ガスヒーターの前で寝ていることが多くなりました。

 一歳になる孫がそばで大泣きしても一向に気にしません。たぶん耳も聞こえないのでしょう。

 こんな老犬ですが、結婚して外に出た娘たちも、里帰りするたびに抱きしめます。

 間違いなく家族たちに癒しを与える存在です。

 韓国式に「伴侶犬」と呼ぶのがふさわしいかもしれません。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 慰安婦ビジネスの実態 | トップ | 「経歴詐称」と族譜 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

犬のいる生活」カテゴリの最新記事