コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 32

2008-11-06 23:46:10 | 親子コミュニケーション

火曜日に保育園行事のひとつ、サッカー大会を応援に行ってきました。
京都府立体育館で市内から多くの園が参加しての大会です。
各チームに、おとうさんおかあさんたちもいろんな応援をしていましたね。

親は観客席からの応援ですが、コートの脇では保育園の先生がコーチをしながら声をかけています。
自分の子どものときは応援に集中しますからわかりませんでしたが、他の園の試合の時に眺めているといろいろ気づくことがあります。
コーチングということもあるので、先生はいろいろ指示をされています。
「前に蹴って」とか「広がって」とかいう指示型が多いのですが、中には「なにやってんの!」「それじゃダメでしょ!」という罵倒・ダメだし型もありました。
保育園の活動の中にはいろいろありますから、園によってはこのサッカー大会に大きな期待をして、早くから指導・特訓しているところもあるんでしょうね。
そういう思いが「これだけできるはず」という理想と、目の前の状態のギャップに「過度な期待」を持ってしまうのかもしれません。
普段そんなにきつくないだろう先生でも、ついつい興奮してしまうんでしょうね。

観客席の親のほうでもいろいろ居られます。
やっぱり基本は「がんばれ」でしょうか。

以前も書いたかもしれませんが、「がんばれ」にもいろんな意味が取れますね。
16-今ある状態を認めてあげる
「がんばって欲しい」ということでしたらこちらの思いですね。
「がんばりなさい」となると命令・押し付けに近くなりますか。
本人がもう精一杯やっているときの「がんばれ」はプレッシャーになるかもしれませんね。
まだ子どもだと純粋に「応援してくれている」と励みに受け取るのでしょうけど、どれだけやってもそれ以上に「がんばれ」といわれるのは、子ども心に傷が残るかもしれま
せん。

それに対して、終わってからの「がんばったね」は、自分がやったことを受け止めてもらうことですから、子どもにとってもうれしい言葉でしょうね。
ギューと抱きしめてやって「がんばったね」って言ってやれる自分でありたいと思います。

そういう親のほうからのアプローチとは別に、子どもが自分から「がんばる」というのはうれしいことですね。


今回、私の子どもはゴールキーパー。
最初の試合はずっと攻められていたけれど、なんとか0点に抑えました。
2試合目は、結構攻めていたのですが、相手のワンチャンスにいいシュートを決められ、負けてしまいました。
試合後、席に戻ってきたとき、顔を合わせようとしない息子がいました。
近づいて「がんばったてたな」と声をかけてやると、小さい声で「くやしい」と。
「そうか、くやしいんやな」とだけ返して、抱きしめてやりました。
こちらから「こうしたら」ということを言わなくても、自分から「もっと練習して、みんなとがんばって、次は勝ちたい」と意思表示。
「みんなとやるわ。だってぼくキャプテンやから」
私は驚きました。
私はどういう結果でも「それでいいよ」と言うほうでしたから、息子もどちらかというと「まぁしゃあないな」とするタイプです。
(ただ、あとからグチグチと思い返して、いつまでもこだわり続けはしますが)
それが、悔しいという思いとともに、次はがんばろうという気持ちを持つようになっている。
親のほうから追い込まなくても、子どもなりに思うところはあるんですね。

そして、それを自分だけのことじゃなくて「みんなで」という考え方をするようになったこと。
ここ1ヶ月で、運動会の鼓隊・組体操・チームリレーやこのサッカー大会など、グループで目標を目指す行事が続いたことで、個人だけでなく協調ということを学んでくれたのかなと(親ばか要素もかなりあるとは思いますが)


私自身、今、ニートということや、それに対するプログラムを学んでいます。
多くは「社会になじめない」つまり協調ということが出来ないところに悩みを持っているんですね。
そしてその原因は「期待に応えられない」という挫折から始まる場合もあります。
そして彼らは、怠けていたり、逃げているんじゃなく、自分なりに精一杯「がんばっている」ということを知る必要があります。
その頑張りが、周りには「もっとできるはず」という幻想に沿っていないから、周りが認めてくれない。

振り返ってみて、自分自身もそういうことはありませんでしたか?

今、やっていることを、そのまま「がんばっている」と受け止めてあげることは、簡単なようで難しいことかもしれません。
ただ、甘えさせるということとの違いが伝わればいいのですが…
このことは、ずっと考え続けて、伝え続けていく、私のテーマのひとつかもしれませんね。

「がんばれ」と「がんばる」と「がんばったね」の違い…大事なことだと思います。

 31-話を最後までちゃんと聞く
 30-21~29のまとめ
 20-11~19のまとめ
 10-1~9のまとめ

 


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 31

2008-10-28 03:42:13 | 親子コミュニケーション

あるニュース記事を見て感じたことです。
大阪府の橋下知事と、「府民討論会」というものが開かれたそうです。
政治的に知事の発言から思わされることもあるのですが、このブログはその辺を問題にするつもりはありません。
体罰に対する認識なんかもネタには出来るんですけどね。

問題にしたいのは、そこで繰り広げられる大人たちの態度ですね。

知事側は、今回に限らず暴言気味に相手を煽る手法を良くとります。
ある意味、そうされることで討論相手も本気で食いついていきやすいので、なぁなぁの話し合いで終わるよりは良いですね。
ただ、その暴言の多くが対象を「決めつけ」でまとめて煽るのは、多くの…特に子どもの目に触れる立場の人には考えてもらいたいですね。

「お前らみんな○○やろ!」っていうのは、子どもの口げんかの常套句で、たいてい根拠なく勢いで発せられるものです。
こういう決めつけって結構傷つくんですね。
大人がそんな見本を見せて欲しくないものです。

それより問題なのは、知事の発言途中で出てくる相手側の野次。
言いたいことがあるのは分かるのですが、人の発言途中でそれをさえぎって発言していいものじゃありませんね。
「他人の話は最後まで聞きなさい」という知事の言葉は当たり前すぎて、大人がこういうことから諭されなければいけない姿を公衆の面前でさらすのはいただけないですね。
今回は、その発言した方々が「教育関係者」だということですので。
(もっとも、それは報道に書かれていただけで、本当にそうかは分かりませんが。)
普段、生徒たちに「他人の話は最後まで聞きなさい」と教えているはずです。
身をもって示して欲しいですね。


子どもに「話を最後までちゃんと聞きなさい」と教えるならば、子どもの話・言い分もちゃんと最後まで聞いてあげるという見本を示したいですよね。

秋には運動会や学芸会など、子どもの姿を観にいく機会が多いですね。
子どもたちに「静かにみましょう」「じっとみましょう」ということを教えるのは、大人たちですよね。
自分の子どもの出番以外はおしゃべりしてたりしませんか?
自分の子どもを写真とったりビデオとったりするために、他人の前に割り込んでいませんか?
そういう姿を、子どもたちは結構シビアに見てますよ。

 30-21~29のまとめ
 20-11~19のまとめ
 10-1~9のまとめ

一応、ニュースソースをリンクします
報知 産経


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 30

2008-10-09 23:54:53 | 親子コミュニケーション

ぼちぼちですが、更新しているうちにまた10件のコラムがたまりました。
ちょっとまとめてみましょう。
やはり4つに分けてみます。

一.こちらの態度
 24-できればいつも笑顔でいたい
 
二.話し方・伝え方
 21-受け止め方と伝え方
 27-しっかり聞いて、それから伝える

三.聞き方
 23-できるだけそのときに聞いてあげる
 25-形だけでなく、いい関係になりたいという気持ち
 29-言葉や態度の裏にある、メッセージ
 
四.その他
 22-聞いてもらうためのテクニック
 26-出来ていないという嘆きと葛藤
 28-自分の中にもある、恐ろしい種
 
 20-11~19のまとめ
 10-1~9のまとめ

だんだん、区分するのが難しい、いろいろと織り交ざったブログになってきていますね。
でも、できるだけテーマを絞りやすいように、意識して書いていきたいと思います。

秋からは保育園や学校でもいろんな行事が続き、親と子が話をする機会が増えますよね。
最初はいい関係を築こうと会話するのに、だんだん気になることが出てきたり、伝わらないことが出てきたりしてついつい感情に負けてけんかになってしまう。
せっかく楽しい団欒のはずだったのに…
できればそういう事態は避けたいですよね。
一呼吸して、ゆっくり相手を、そして自分を見つめながら、響きあい育ちあいしていきたいですね。


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 29

2008-10-05 00:17:55 | 親子コミュニケーション

法座とカウンセリングに参加したんで、しばらくそちらの話が多かったけど、今回は久々に親子コミュニケーションの話題。

子どもの言動に悩まされることって、いっぱいありますよね。
言うことを聞かない、嘘をつく、他人をいじめる、汚い言葉遣いをするなどなど。

親としてはどうしてもそういう「表に表れている」部分に困り、心配し、どうしようかと思ってしまいますよね。

そういう問題を「解決したい」ということはもちろんですし、そうするための行動がもとめられたりもするんでしょうが、それは他の方に相談していただくとして、わたしはちょっと別の側面で考えて見ます。

何も問題を起こさない「良い子」がいます。
親にとっては願ってもないことですが、なかには「言いたいことを言わずに、やりたいことをやらずに我慢している」というケースもあります。
そうなる環境ってこともいろいろ考えたいのですが、それは今は置いておきます。

それに対して、なにか問題を起こして手のかかる子どももいます。
そのすべてがそうだとは言いませんが、そういう言動ってその行為そのものとは別に誰かへの「メッセージ」がこもっていると思います。
単純に言うと「かまって欲しい」んですね。

兄弟がいたりして、下の子は当然幼い分手がかかる…そういうとき「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」我慢しなさいって言うことありませんか。
なんどもなんども、そういわれ続けると、やっぱり我慢します。
がんばって「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」と。
でも、まだまだかまって欲しい。
そういうときに、思わぬ言動に走っちゃうんですね。

そういうときに、しつけであったり教育であったりして、怒って二度としないように指導することも必要です。
ただ、同時に「なにかメッセージを訴えてる?」ということもちょっと考えてみてください。
とうぜん、そういう思わぬことをされたときはこちらがびっくりして感情的にもなりますし、困惑もしますしね。
(そういうときに、相談できる相手がいるとちょと冷静になれるんで助かるんですが)

ちょっと分かりづらい話になってきましたが、「言動の裏に、メッセージがある」ってことを頭の隅にでもおいといて欲しいんです。

そういうメッセージを「発信してもムダだ」と子どもが判断してしまったら、「じゃあ、もっとすごいことをして振り向いてもらおう」とエスカレートするか、「もう聞いてもらえない」と閉じこもってしまうか、そういう望まない形につながっていくこともありますから。

親も、子どもも、「つながっていたい」という思いは同じです。

親子コミュニケーション 28 「自分の中にも起こりうる話」
親子コミュニケーション 27 「話し手・聞き手のルール」
親子コミュニケーション 26 「葛藤ということ」
親子コミュニケーション 25 「成長を信じる関係」
親子コミュニケーション 24 「Keep On Smilin' 笑おうや」
親子コミュニケーション 23 「子どもの話したいこと」
親子コミュニケーション 22 「聞いてもらえる体制作り」
親子コミュニケーション 21 「私メッセージ」
親子コミュニケーション 20 「11~19のまとめ」
親子コミュニケーション 10 「1~9のまとめ」


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 28

2008-09-22 16:03:18 | 親子コミュニケーション

母親が子どもを殺害するという事件がニュースで騒がれています。
ここには「また」という言葉をつけたくなります。

今回は、一旦「子どもを狙った悪質な犯罪」という、周りの人にも恐怖を与える情況が先にありましたから、特にニュースで取り上げられたように思います。
実際、次の日には別のところで女の子が被害にあっているニュース飛び込んできました。

しかし、今朝になって「母親が殺害を自供」というニュースとなってひとつの結末を迎えました。

ネットでこのニュースを話題にして、多くの方のコメントが書き込まれるところがあるのですが、昼の時点で2000以上のコメントがついていました。
その全部を詳しく読んだわけではないのですが、その多くは「ひどい母親」という論調でした。

確かに、子どもを殺害するという行為に対しては、認めがたい行為だと思います。
しかし、そうまでせざるを得なかった、その方の”しんどさ”を無視したくありません。

誰かわからない人が子どもを殺し、まだその辺をうろうろしているかもしれない…とても恐ろしいことです。
このニュースは遠いところの話かもしれないが、今のご時世、近所にもそんな不審者が居るかもしれない…これも恐ろしいことです。
しかし、犯人が母親だと分かると、「あぁ、自分は絶対にこの母親のようなことはしない」と他人事にしてしまいます。

他にも、「虐待死」というニュースは、それこそ珍しくないくらいに目に付きますし、もう20にも30にもなる人が親を殺したり、親に殺されたりするニュースも目にします

「あの親は特別だ」…もちろん、自分がそんなことをするとは思いたくないですし、違うと思いたいですよ。

でも、まだ行動にはしてはいなくとも、心の中で子どもや家族を「いなければいいのに」と思ったことはないでしょうか。

別に、犯罪心理学を勉強したわけではないのですが、”殺す”とまでの行動をするときは何かしら「貯めきれない思い」があるんだと思います。
最初のちょっとした衝動で行為に及ぶのではなく、我慢して我慢して我慢し切れなかったときに自制を飛び出してしまう思いがある。

きっとみんないろいろ我慢していると思います。
それを周りに聞いている人が居たり、小出しにできたり、そうやって貯めることが避けられれば、大きな衝動には至らないんじゃないでしょうか。

それは子育てに苦しんでいる親も同じです。
逆に、子どももそうなんだと思います。

苦しんでいる親が、言いたいことを言える場を作りたいと思います。
また、子どもの話を少しでも聞いてあげる親になるためにどうしたらいいか考える場を作りたいと思います。

私自身、いついかなる振る舞いをするかわからない。
そのことを自覚し自省し、「そんなことはない」と決め付けない。
そんなことを、一人で考えるとつらいので、多くの人と分かち合っていければいいなと思います。

自分を大切にする…
大切にして欲しいという自分を見つめる…
そうすれば、相手も大切にして欲しいと思っていることにきっと気付けます。

ちょっと未消化でまとまりませんが、一度言葉にしてみて、私自身もう一度考えてみたいと思っています。


親子コミュニケーション 27 「話し手・聞き手のルール」
親子コミュニケーション 26 「葛藤ということ」
親子コミュニケーション 25 「成長を信じる関係」
親子コミュニケーション 24 「Keep On Smilin' 笑おうや」
親子コミュニケーション 23 「子どもの話したいこと」
親子コミュニケーション 22 「聞いてもらえる体制作り」
親子コミュニケーション 21 「私メッセージ」
親子コミュニケーション 20 「11~19のまとめ」
親子コミュニケーション 10 「1~9のまとめ」


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 27

2008-09-15 01:47:26 | 親子コミュニケーション

先日、小学校の授業参観に行ってきました。

2年生の息子の授業を先に見に行ったのですが、国語の授業なのか各自が調べたことを班ごとに発表するということをしてました。

全部で8つある班を2つづつ向いあわせに座らせます。
4つの島ができますね。
それぞれで、一人づつ順番に発表していきます。
一人の発表が終われば、相手の班に質問があるか確認し、質疑が終われば次の人に移っていくと言うことのようです。

まだ小学校の低学年ですから、必ずしも理路整然と進んではいきません。
しかし、発表者はしっかりと発表し、聞き手はしっかりと耳を傾ける。
質問者は手を上げ、発表者に指名されてから話し始める。
しっかりとルール付けされていましたし、それを守っていました。

黒板には
「聞く人は相手の目を見て聞く」
「わかったときはうなづいて聞く」
などと、15項目くらい注意書きが貼ってありました。
(全部ひかえるか写真撮っとけばよかったですね)

コミュニケーションの大事な部分を、しっかりと教えてくれているんですね。
特に聞き手にとって、「最後まで聞いてから、発言する」ってことはとても重要なことでありながら、普段私たちができていないことですよね。
ついつい話し終わる前に、こちらの興味の部分を挟み込んでしまう。
発言者の権利を横取りしてしまうんですね。

で、ふと考えたんですが、私の子どものころ、こういう風に教えてもらってたんでしょうかね?
もし教えてもらっていても、すっかり忘れてしまっていますし、私はカウンセリングを学びだしたからその重要性がわかるようになっているだけで、そうでなければこういう教え方をしていることに興味を持たなかったでしょうね。

 発言者を尊重して、ひたすら聞く
 ”うなづき”や”つぶやき”で、同調する
 発言が終わってから、こちらの思ったことを伝える

まさしくミニカウンセリングで実践していることですね。

参観した親御さんたちが、どう感じたか、ぜひ聞いてみたいですし、こういうことを意識することの大事さを一緒に学んでいきたいですね。

親子コミュニケーション 26 「葛藤」ということ」
親子コミュニケーション 25 「成長を信じる関係」
親子コミュニケーション 24 「Keep On Smilin' 笑おうや」
親子コミュニケーション 23 「子どもの話したいこと」
親子コミュニケーション 22 「聞いてもらえる体制作り」
親子コミュニケーション 21 「私メッセージ」
親子コミュニケーション 20 「11~19のまとめ」
親子コミュニケーション 10 「1~9のまとめ」


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 26

2008-09-11 11:38:32 | 親子コミュニケーション

前回の「親子コミュ」にコメントをいただきました。
反応があるとうれしいですね。

>親子コミュニケーションシリーズを読んでいると、できてないことばかりで、
>頭が痛い!です。

このことは、実際に出会う方からもよく聞きます。
「できていない」っていうのは、やっぱり気になりますよね。

一応、「できてないことを責めるんじゃないですよ」とは書いていますが、そうは言っても責められているような気がするようですし、他でもない自分で自分を責めちゃいますからね。

で、「葛藤」ということを考えて見ます。
辞書によると
「心の中に相反する動機・欲求・感情などが存在し、そのいずれをとるか迷うこと。」(大辞泉)
となっています。

私がミニカンの研修会に参加したときに、ある先生からこういう風に教えてもらいました。

「こうなりたい」という理想の自分があって、「そうでない」という現実の自分があるときに、その差が葛藤となって苦しむ。
ほとんどの場合、理想の方を「正しい」として、現実を「駄目」と決めつける。
だから、今の自分を受け入れられず、理想ばっかり求めてしまう。

理想は理想として持つことは大事だと思います。
でも、今までの自分を振り返ってみてください。
ひとつ目標に達したとして、それで満足できているでしょうか。
スポーツなどの目標がハッキリ数字で現れるものでさえ、ひとつの目標に達したらもう次の目標を追い求めてしまいませんか?
私から見たら成功者で大金持ちの人でさえ、「もっともっと」の心が常にあって、満ち足りては居ないそうです。

この「親子コミュ」シリーズでも、「こうあったらいいですね」というものを書いていますが、それは「そうではない今の自分」ということをまず知ってもらうためのもので、それを責めるもんじゃありません。

「できていないこと」を知らないことには、始まりませんもんね。
それを知るってことが、かなり大きな一歩だと思います。

葛藤はとても苦しいことです。
まずは「現実の自分」を見つめた上で、そんな自分を優しく受け止めてあげることをしませんか。
「いまはこういう私なんだ」と。

そして、できることがあればそこからやってみる。
なにも、一回で上手くいくはずないですから。

今回いただいたコメントに書かれていた言葉です。

>「言ってごらん。待ってあげるから。」

素敵な言葉ですね。
これを自分自身にも言ってあげれると思います。

親子コミュニケーション 25 「成長を信じる関係」
親子コミュニケーション 24 「Keep On Smilin' 笑おうや」
親子コミュニケーション 23 「子どもの話したいこと」
親子コミュニケーション 22 「聞いてもらえる体制作り」
親子コミュニケーション 21 「私メッセージ」
親子コミュニケーション 20 「11~19のまとめ」
親子コミュニケーション 10 「1~9のまとめ」

 


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 25

2008-09-05 23:24:30 | 親子コミュニケーション

先日、日曜日に友人の家族と一緒に遊園地へ遊びに行った。
6歳の一番下の息子も、身長制限が無ければジェットコースターなどにも楽しんで乗っていた。
上の小学生の兄のほうが、そういう遊具は苦手で尻込みするのだが、むしろ「お兄ちゃんが乗れないものでも、僕は乗れるんだ!」とばかりに、率先して乗りたがる。
普段も、兄が食べられない辛いもの(キムチなど)も平気で食べるのだが、本当に好きなのか、背伸びしているのかはまだわからない。

そんな子が、その夜に「お化け屋敷が怖かった」と言ってなかなか寝付けなかった。
ただ背伸びしているだけじゃなくて、得手不得手が兄弟それぞれでとで違うんだな、と。

で、ここからが本題だが、その晩に怖がるのは良いとして、次の日から毎日
「お化け屋敷のことが忘れられへん」
「思い出したら怖くなる」
「どうしたら忘れられるんやろ」
と、しつこいくらいに泣きついて来る。

最初のうちは
「もっと楽しいこと思いだしたら?」
「そうやって言うからまた思いだすんやで」
と、やさしく応えるが(もっともこの時点で、彼の言い分を聞いているのではなく、こちらの意見になっている)こう毎日続くと
「ほんなら、もう遊園地は行かんとこ」
とこちらがキレてしまう。

連れ合いにいたっては
「せっかくみんなで楽しもうと連れて行ったのに!」
と恨み節まで飛び出してしまう。

自分の今の気持ちを正直に言っているのに、私のほうが受けきれずに、言われることに感情的になってしまう。
これは大いに反省しなければならない。

では、どういう聞き方がいいのか…
じつはそのことで困ってしまった。

今まで、この「親子コミュニケーション」シリーズで繰り返していることからいけば、
「お化け屋敷のことが忘れられへん」
「そうか、忘れられへんのやねぇ」

「思い出したら怖くなる」
「そうか、怖いんか」

「どうしたら忘れられるんやろ」
「どうしたら忘れられるんやろって思ってるんやな」
と受け止めていくのが一つの方法なのだが、この子にとってはすぐの解決になっておらず、結局同じことを繰り返し訴えることになる。
なので、こちらも受けきれずに”指示的”になってしまうのだ。

そこで、いろいろ振り返ることで思い至ったことがある。

こういうコミュニケーションで「オウム返し」というのが一つの大事な聞き方・態度ではあるが、こういう”形”が目的じゃないという基本に立ち返ること。
カウンセリング的態度というのは、こういう手法を大事にすることではなく、
「お互いの成長を信じる関係作り」
が肝だ。

子どもの訴えを受けきれなくなるのは、「子どもが自分で気付いていく」ということを信頼できずに、「私がどうにかしてやろう」という気持ちに支配されていると言うことじゃないだろうか。

もちろん、この「信頼できる関係」というのは簡単に築けるものじゃないので、形から入っていくことが大事だが、あまりに形にとらわれて本質を見失うことは気をつけなければならない。

ちょっと尻切れトンボの感もあるが、このことはまた改めて言葉にしてみたい。

とりあえず、今回言いたかったことは
形じゃなく「関係」が大事ということ。
そして…偉そうに言ってはいるが、私もこの程度の”ダメ親”ということ。

親子コミュニケーション 24 「Keep On Smilin' 笑おうや」
親子コミュニケーション 23 「子どもの話したいこと」
親子コミュニケーション 22 「聞いてもらえる体制作り」
親子コミュニケーション 21 「私メッセージ」
親子コミュニケーション 20 「11~19のまとめ」
親子コミュニケーション 10 「1~9のまとめ」


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 24

2008-08-29 01:05:27 | 親子コミュニケーション

今日は軽~く。

先日、お世話になっている保育園の先生が出産された事を聞いた。
ちょっと予定より遅れたようだが、その分しっかりと育って出てきたようだ。

その先生は、とにかく笑顔が素敵だ。
元来の性格もあるのかもしれないが、いつも笑顔を絶やさない。
もちろん、保育士という仕事なので、仕事として常に子どもに笑顔で接する意識はされているのだろう。
しかし、やはり無理して笑顔を作っている先生と、自然な笑顔とでは差がある気がする。

とはいえ、たとえ腹の中でどういう思いであろうが、笑顔で接してもらうと嬉しいものだ。
それはきっと子どもにとっても同じことだろう。

某ファーストフードメニューに「スマイル 0円」というのがある(今もあるかどうかは知らない)
そう、私が笑顔でいるのにお金は要らない。

子どもと接するとき、笑顔でいてやりたい。
もちろん、常にそうあるのは至難の技だが、忘れていると思い出したとき、その瞬間から始めればいい。

Keep On Smilin'

親子コミュニケーション 23 「子どもの話したいこと」
親子コミュニケーション 22 「聞いてもらえる体制作り」
親子コミュニケーション 21 「私メッセージ」
親子コミュニケーション 20 「11~19のまとめ」
親子コミュニケーション 10 「1~9のまとめ」


親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 23

2008-08-22 01:01:44 | 親子コミュニケーション

こどもの何気ない一言をとおしての味わいです。

今日の夕方、二人の息子を車に乗せてちょっと買い物に出かけた。
その帰り道、次男のほうが助手席に乗っていたのだが、急にそれまでと違う話題をふってきた。
子「おとうさん、お魚はミミズを食べるけど、そのお魚を人間が食べるんやなぁ」
私「うん、そうやなぁ」
子「そしたら、ミミズも食べてることになるんやな」
私「そうやなぁ。お魚のいのちを食べるってことは、そのミミズの分のいのちももらってるってことやな」
子「そやから『ありがたく、いただきます』なんやなぁ」
私「そうやな」

その話題を話そうと思ったまでの心の動きはわかりません。
今日一日の中で、なにか食べたものについて思ったのか、あるいは本か何かで魚釣りの話題を見たのか。
はたまた、なにか私の気を引くために、私が好きな話題をふってきたのか。

でも、息子の中には、以前息子も参加している日曜礼拝で私が法話として話したことが印象的に残っているのでしょう。

今思えば、その話題からさらに「ただありがたくで終わらせるんじゃない」というところまで話をするいいきっかけだったのかも…
でも、そういう話は運転しながら片手間にできる話じゃないですからねぇ。

一度じっくりと話してみたいのですが、
「あの時言ってたお魚の話やけど…」と振ってみても、きっと今日の気持ちからは変わってるでしょうからねぇ…
つくづく惜しいことをしました。

でも、こうやって子どもが話したいことがあるときに「聞いてあげる」ってことは大事ですし、そうしていればきっとまた話してくれることもあるでしょう。

親子コミュニケーション 22 「聞いてもらえる体制作り」
親子コミュニケーション 21 「私メッセージ」
親子コミュニケーション 20 「11~19のまとめ」
親子コミュニケーション 10 「1~9のまとめ」