コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

会議と実践

2013-03-15 01:57:33 | PTA

3.11のことをお話させていただいた翌日、小P連の役割のひとつとして会議に出席させていただいた。

「子どもを共に育む「親支援」プログラム」
その活動のひとつは「ほっこり子育て広場」として、PTAの家庭教育学級などに支援員を派遣して行う、子育てにまつわるワークショップ。
そして、今回の会議で議題となった、将来子育てをすることになる「中学生」に、乳幼児に触れてもらうことで「子育て」を体感してもらうプログラム。

私自身は、今年度に初めてプロジェクト会議に参加したため、お聞かせいただいたのはすでに進行しているものの説明だったけど、その意図するところは十分に伝わってきた。
当然この取り組みには予算が割かれ、有識者による準備が行われているのだろうから、京都市のPTAとして存分に活用させていただくことが大事だと思う。
その上で、課題などをどんどんフィードバックして、よりよいプログラムを育てていければ良いと思う。


その日の夜は、偶然にも自分の小学校で「ほっこり子育て広場」を実践する日。
いくつかのテーマの中から、「ふれあう ~本当はいっぱい話したい 思春期の対応~」を。
いつもの事ながら参加者は少なく、その点は残念だが、参加してくださった方にはとてもいい時間を過ごしていただけたと思う。
いつかこのプログラムを受けられる方の為に詳細は省くが、テーマを元に少人数のグループで話し合うのはとても楽しい。

忙しい保護者だからこそ、この1時間強の時間、自分を振り返る時間を持つというだけでも大きな意味がある。
きっかけは子育ての課題となるワークショップだけれど、その内容で学ぶことより、ホッと一息つく時間を持つことと、ほかの方の意見を聞いて「いろんな考え方があるんだな」と気づくことが大事なんだと思う。

このあたりは支援員さんが上手に動かしてくださるのだが、そのいろんな考え方を否定することなく、自分の考えを責められることなく、「今の自分で大丈夫」と味あわせてくださる。
だからこそ、ほかの方の考えかたも尊重しながら聞くことが出来る。

こういうプログラムを学校で行えるのですから、ぜひいろんなPTAで採用していただければ良いですよね。
4月になったら、ぜひ年間のPTA行事計画に合わせて、このプログラムを取り込んでいただければと思います。
(京都市以外の皆様、ローカルな企画でごめんなさい)

教育委員会の案内ページ 


思いをこめて

2013-03-08 00:54:27 | PTA

私が会長をする学校で、いろいろ問題が起きている。
まぁ、今年に限ったことではなく、時々耳にする話ではあるし、ほかの学校でもいろいろと問題はあるだろう。

このブログでも何度か「うわさ話」にまつわる話はしているが、今回もその辺が問題を複雑にしていた。
そこで、ちょうど2年間引き受けていた会長職を退くこともあるので、その挨拶を兼ねて文書として配布させてもらうことにした。
デリケートな問題も含んでいるので、学校としては「書面で残したくない」という声もあったが、そこは「わたし個人の思いとして、表に出ていない問題にも関わるのでぜひ文書で全保護者向けに」とお願いした。
結果、校長先生からも「学校の立場も慮っていただき、その内容に感動しました」とまで言っていただけた。

いろいろな思いをめぐらせながら、苦心して作った甲斐があるというものだ。
私自身の記録という意味も含めて、ブログに残しておこうと思った。

 

ご挨拶とお願い

早春の候、PTA会員の皆様には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

先日の臨時総会にて来年度の会長が承認され、私はPTA会長の任を離れることとなります。まずは、2年間、若輩者を支えていただきありがとうございました。

貴重なご縁をいただき、学内にとどまらず南区、京都市小学校のPTAにも関わらせていただく中で、昨今の子どもを取り巻くさまざまな問題に取り組んでまいりました。そのような経験の中で、最後に皆様にお願いという形でお伝えしたいことがございます。

 

報道などで頻繁に目にするとおり、いじめ・虐待・体罰と、弱い立場の子どもを傷つける事例が後を絶ちません。まずは家庭で、学校現場で、すべての子どもが被害から守られるよう、細やかなチェックで早急な発見・対応を進める必要があります。加害者がどのような思いであろうと、被害を受ける側が身体に心に傷を受けるのであれば、それはいじめであり虐待であり体罰です。

学校現場には細やかな指導が入っておりますし、われわれ保護者も「自分は関係ない」とするのではなく、今一度、自分の関わり方が子どもを弱者を傷つけていないか振り返ってみてください。そのためには、普段から子どもの様子を、また学校での様子を聞き、そのシグナルを見逃さないでほしいと思います。

 

さらには、2次的な問題にも注意していただきたいと思っています。それは親同士での噂話などで、事実とは異なる情報が流れてしまうことです。

敏感な子どもらは、ちょっとした出来事でもいじめや体罰と感じることがあります。もちろん、子どもがそう感じることはしっかり受け止めてあげてください。しかし、それはその子の視線で感じていることです。事実は単純なものではないこともあります。そのことを、事実確認なしで「いじめられている・体罰を受けている」と思い込み、周りに流布してしまうと、被害者のみならず、加害者として噂される子ら・親・教職員を追い込み、新たな被害者としてしまうことになります。

子どもから聞いた話で気になったことは学校に伝えてください。親が思い込みで判断することなく、事実を確認していただいて、問題があれば対処してもらえます。

噂話の怖いところは、話を聞いた人が自分の想像を交えてまた違う人に話しをしたときに、その想像も含めて「事実」として伝わってしまうことです。子どもらのレベルでは過ぎ去ったり解決したことであっても、新たな問題・継続している問題のように話題に尾ひれがついて繰り返され、場合によっては感情が加わった状態で、事実関係がわかりづらくなり、解決に時間を要する場合もあるようです。

 

「子どもらが笑顔で学校生活を送ること」

周りの大人の願いは同じだと思います。疑い、不信を持ち、対立し裁くことで問題を明らかにすることを目的にするのではなく、それぞれの思いの違いを理解しあい、協力し合って子どもらの笑顔を守っていくことを目指していければと思います。

 

学校の中で「問題はない」とは申しませんが、困った出来事ばかりではなく、子ども同士のコミュニケーションや、先生方と作り上げるさまざまなイベントなどで、親が思っている以上に楽しんでいる事もいっぱいあるようです。

もちろん、命に関わったり、心に傷を負う事態はすぐに避けなければいけませんが、日々起こる問題に対しても、できうればゆっくりと見守り、まずはクラス内・学校内で子どもら自ら解決を図って成長できるように、大人は援助する形が望ましいと思います。

 

そのために、個々の親が動くのではなく、PTA活動などを通じて親同士に先生方を交えたコミュニケーション・情報交換によって、事実から遊離した情報に踊らされることなく、わが子や周りの子と向き合っていけば、すばらしいK小学校の生活が送れることと信じています。

 

本部役員・学級委員としての参加もお待ちしておりますが、それはあくまで窓口であり、活動はお一人お一人の保護者様によるものです。学校単位で行われるもの、支部や京都市で行われるさまざまな研修会や活動は、わが子に直結していることであり、すべての親に共有していただきたいことがいっぱいあります。ぜひ、積極的なご協力をお願いいたします。

 

私自身、PTA役員・会長をさせていただいたことで、はじめて気づいたこともいっぱいあります。会長は退きますが、PTAの一人としてまだまだK小学校におせわになりますので、一緒により良い環境を作って生きましょう。

 

ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いいたします。

 

別に今起こっている問題があるから思いはじめたことではなく、以前から思っていたことをPTA会長の立場を利用して発信させていただいただけですが。
この考え方が「正しい正しくない」とするとややこしいのですが、個人の思いということで「そう考えるやつもいるんだな」って感じでね。

以前、このことに言及したブログはこちら。
「あなたはみたんですか」 

思い込み・誤解・想像・創造

「噂の真相」


九条中学校区地生連 家庭教育学級

2013-02-24 22:26:43 | PTA

先週の木曜日に地域生活指導の研修会に参加した。

講師は田本博子氏、ソフトボールでオリンピックの舞台に立ち、今は京都市の中学校で教諭をされている。

 

お話いただいたことの中心は感謝の心。

私も親子コミュニケーションの大事な要素としてとりあげていること。

田本先生は実践的なところで、例えば買い物をしたときに、店員より先に「ありがとう」と伝えることを大事にされているという。

今の自分があるのは親からつながる祖先のおかげだと感謝の気持ちを大事にされている。

アスリートとして様々な逆境と向き合った時にも、相手を責めるのではなく、そういう状況を「与えてくれてありがとう」という受け止め方。
学ぶところはいっぱいありますね。

いろいろ大事なお話を聞かせていただきましたが、そこはすぐぬけてしまう私のこと。

ぜひ直接機会をもって聞いてください。


私の受け取りは、他の話題も含めて、また改めて。

 

旬な話題として、メダリストになった田本先生も、体罰は受けていないということ。お「お前が必要だ」と言われて、その思い報いるために頑張れたとおっしゃってっました。


仙台市PTA会長のお話を聞きに行って 2

2013-02-20 22:44:43 | PTA

 

今回のお話の最後に、強調されていた言葉があります。
「どうか、忘れないでください」

人は誰も「慣れてしまう」ということがあります。
もしかしたら、しんどいことを「忘れる」ことで、しんどさを無くす…そこまでいかなくとも軽減させる働きがあるのでしょう。
その効果とともに「慣れる」感覚を利用して、物事の重大性を軽減させてしまいます。
これが「悪いこと」というつもりはなく、仕方のない心理の働きなんでしょう。

だからこそ。
仙台に訪問してお話を聞かせていただいた校長先生や教育委員会の方、PTAの皆さんがそろっておっしゃいます。
「まだ終わっていません」と。

あれだけ連日放送したメディアも、いじめや体罰、AKBが丸坊主にしたなどのニュースであふれています(それさえも新しい話題の前には消えていきます)
では、東北で被災された方は居なくなったのでしょうか?

今回見せていただいた写真の数々は、過ぎ去った風景だけではなく「これから数年間、ここで生活できることはありません」というものもあります。
持ってきてくださった東北の新聞は、まだ連日行方不明者の数字が記載され、その数字は変化しているそうです。
定期的にダイバーの方が海にもぐり、行方不明の方の手がかりを探しておられます。

大きく被災した学校の生徒は、別の学校を間借りして授業を再開しています。
津波被害以降も余震によって校舎が使えないままの学校もあります。
もうすぐ2年を迎えますが、「復興」は始まってもいません。

そんな中、みなさん一生懸命生活されています。
「だから大丈夫」ということは、私のほうから判断することじゃありません。
まずは、まだ終わっていないということを意識することから。

いろんなレベルでの復興準備が進んでいますが、PTAとしてまず考えるのは「子どもたち」のことです。
何とか最低限の「授業を受ける状態」は確保されるように努力されていますが、先に書いたように校舎自体がまだ復興されていない現実があります。
子どもを残して、家族が被害に会われた家庭もあります。

国単位や自治体単位の取り組みに協力・監視(復興財源を掠め取るような事例は断固として許すことができません)することもしながら、全国のPTAとして「心のきずな61キャンペーン」に協力すること、公布することによって、「まだまだ支援活動が必要だし、できることはある」ということを伝えていくことが大事だと思います。

「忘れないでください」という言葉に応える手段として、具体的に(金銭的に)支援することと同時に、活動することで「忘れてないよ」というメッセージが届けられます。


あと、福島のこともお話くださいました。
地震・津波とはまた違う次元の問題が横たわっています。
自分の身を守るために、危険なものを遠ざけようとする心。
自分のことや、家族を守るためには、そういう心が起こっても不思議ではありません。
しかし、被害者であり、傷ついている人を、必要のない言葉や行為でさらに追い込むことは許されることではありません。
風評というものの怖さもあります。
しかし、自らの行いを省みて、知らず知らずのうちに「くくり」でもって判断していないか考えることは大事だと思います。

 

もしかしたら内田さんが伝えようとしてくださったことを受け止め切れていないかもしれません。
何か活動していることで「私は何も考えていない人ではない」と驕っているだけかもしれません。
もっと必要なことがあれば聞かせていただきます。
が、今はまず少しでも伝えることから。

心のきずな61キャンペーンをお知りおきください。


仙台市PTA会長のお話を聞きに行って 1

2013-02-18 01:17:50 | PTA

京都市PTA連絡協議会の会長さんから「仙台市Pの内田氏が講師で来られるのですがお話を聞きにきませんか」とお誘いを受けた。
出張の予定と微妙なところだったが、上手い具合に出張がなくなり(仕事的には痛手だが)お伺いすることが出来た。

O中学を会場に、地生連と家庭教育学級の合同行事だったようだ。

11月に仙台を訪問させていただき、そのときにガイドを(バスを運転しながら)してくださったのが内田会長だった。
お話は当時の様子と今の様子を交えて、写真を使いながらの解説で、参加者はみな声を詰まらせてお話に聞き入っていた。

「最初に伝えたいことを伝えておきます」と言って話してくださったことは
「避難訓練は本気でやってください」と言う言葉。
いろんな思いが込められているのだろう。

最初の話と途中の話が混じるが、その言葉に込められたことのひとつは、避難マニュアルどおりにまずは動いてみて、その上で地域に状況にあわせて独自のマニュアルを考えてほしいと言うことでした。
もちろん、子どもらがいざと言うときに本気で避難するためには、ちゃんと訓練で「どうすればいいのか」を知っておく必要があるからでしょう。
前回仙台に行かせていただいたときも、荒浜小学校の校長先生から
「本来のマニュアルどおりではなく、考え上で備蓄場所などを検討しなおし、それが結果につながった」というお話を聞いています。
備蓄場所のはずだった場所は津波で水没したが、3階4階に備蓄場所を変更していたために活用できたと言うお話。

今回もうひとつ聞いて驚いた話が。
うちの地域でもそうだが、避難訓練は休日の昼間に行われる。
地域の方が指定された一時避難場所に集まり、点呼を取って2次避難場所の学校へ。
今回の震災は平日昼間に起こったもの。
地域の大人たちは仕事で別の場所に居る。
反対に、会社などに多くの人が居る。
学校に避難してくるのは、普段この場所で避難訓練している方ではない。
また、交通が遮断されると、自分の家に帰れない人たちが手近な避難場所に集まってくる。
普段、地域で把握している人数とは大きくかけ離れ、備蓄されているものの数が合わなくなってくる。

言われてみると当たり前だが、これは大きな驚きをもって、普段の型どおりの避難訓練しかしていない私に響いた。

 

もうひとつ力強くおっしゃっていたこと。
普段から自分の手で子どもとつながっておいて、周りの危険な場所を一緒に見ておくこと。
携帯電話などはなんの役に立たないものになる。
離れた場所で子どもに何かを伝えると言うことはできない。
だから、普段に、自らの力で子どもとともに歩いて回って危険場所をお互いで確認しておくこと。


お話を聞いてから少し時間が経っているので、細かいニュアンスは違っているかもしれないけど。

その後、当時の様子や今の様子を写真とともにお話いただいた。
私自身、仙台訪問でいろいろ感じたが、そのころからまだほとんど復興は進んでいないようだ。

ここからもうひとつの「伝えておきたいこと」になるけど、長くなったので続きは改めて。

仙台訪問時の記事1

仙台訪問時の記事2

仙台訪問時の記事3


小P連研修会 山本シュウ講演会

2013-02-07 00:02:06 | PTA

今日は小P連今年度最後のイベント「研修会」として、山本シュウさんのお話を聞かせていただきました。

役割の関係で前半は受け付け待機だったんで途中からしか聞けませんでしたが、会場の盛り上がりはオープニングから漏れ伝わってきてました。
お話の中身は、ぜひ機会を見つけて直接聴いていただければと。
そのキャラクター、演出力含めて、楽しめてためになりますよ。

で、このブログでお伝えしておきたいのは、山本シュウさんの態度。
当然参加者は「親」なんですが、そのしんどく苦しい立場を一切否定せず、コミュニケーションで上手くいかないことも「そういう対応で育ってきた、われわれも被害者です」と受け止めて、責めることがない。
子どもへの応対の仕方に「受容する」ことを大事に話されますが、なによりも山本シュウさんが聴衆を受容してくださるのが感じられる。

また、子どもに何か伝えるときにも「私メッセージ」を意識した手法を教えてくださる。

それらを、学習的に伝えるのではなく、見て楽しめる演劇風にエピソード交えて(逆にほとんどがエピソードトーク的)話してくださるので、会場は笑いが絶えない。
で、笑いながら心にグサグサと突き刺さるものがある。
あまりにも普段の自分の姿を見せ付けてくださるから。

アドバイス的に、また正論的に自分の姿を指摘されるとあまりいい気はしないのですが、笑いの中に盛り込まれると「うぅ、私のことや…」ってね。

カウンセリング的な言葉や話題はなくとも、そこにはカウンセリングマインドが流れているのありありと感じられるのは、とても嬉しいことです。

京都でしたら3月にも講演に来られますので、興味ある方はぜひ。
PTAでなくても、カウンセリングを学んでいる方にもお勧めします。
右京区人権啓発事業
「右京ふれあい講演会  レモンさんの地域で子育てアドバイス」

この日は私は地元PTAの行事があるので行けませんが。

山本シュウさんのHPもご紹介しておきます。
レモンさん.net
スタッフはTシャツでシュウさんと参加者をおもてなし。
終わってからサインしてくださいました。 


教育委員会との懇談会を通じて

2013-01-30 03:55:22 | PTA

尾木ママ講演会の翌日、本能寺会館にて「京都市PTA連絡協議会と教育委員会との教育懇談会」に参加。
昨年度は「京都市小学校PTA連絡協議会と~」に参加し、今年度も11月の終わりに行われた。
そういう懇談会を、「幼稚園PTA」「中学校PTA」「高校PTA」「総合支援学校PTA」がそれぞれ行い、それを受けて5校種の集合体である「市P連」として締める。

参加の顔ぶれは小P連懇談会とは一段グレードが上がり、教育長を初め講演会や様々なごあいさつで拝見する方々だ。
内容の方はいずれPTA新聞やホームページなどで公開されるだろうし、割愛。

いつもの事ながら、印象のところで書き込んでおく。

この一年、学校をめぐる様々な出来事が起こった。
例年より重大な問題が起こっているのか、私自身がそういう立場なんで例年より関心を持って子どもをめぐる問題にアンテナを張っているのかは判らない。
しかし、話題には事欠かない。

当然、質問もそういう方面が多く、また回答される教育委員会のお話も「しっかり対応している」というものだ。
実際、何らかの問題が起こった後、迅速に対応策が練られその報告が書面で届く。
しかし、そのことを実際に立案されたり行動されている方の”言葉”で聴くというのはとても心強いものだ。

その上で、私どもとしては「決して起こってはいけない」「決して繰り返してはいけない」という当然でありながら大変難しい注文をすることになる。
お隣のあの市やこの市では「教育委員会」という組織が槍玉に上がっているが、京都市は真摯に向き合ってくださっている。

そんななか、私としてはある方のお話が非常に心に響いた。
前日の尾木さんの講演の話も引き合いにされながら、問題に対応していくときに「最初にしっかりとお話を聞かせていただく」という姿勢を話された。
尾木さんのときはこの言葉は使われなかったが、この方はしっかりと「カウンセリングマインドでもって…」と。
これこそ、このブログで私がよく話題にする、「カウンセリングマインドをもって、一人一人を大事にすることから問題解決は始まる」ということを、こうして教育現場の方からお聞きするととてもうれしい。

市P連の懇談会は、終了後に情報交換会として会食しながらさらにいろいろとお話を聞かせていただける機会がある。
私はその方に、上記の感想をお話した。
すると予想外の答えが返ってきた。
「それは基本です、教職員はこの聞く姿勢を大事にすることで、問題は解決していけます」と。
実際に数千人いる京都市の教職員すべてに浸透しているかはおいておいて、指導する立場の方がこれだけ強く言ってくださるとは。
(力強すぎて、現場から浮いてしまうと怖いが)

この姿勢は保護者側にも必要なことだと思う。

これからも様々な問題が起こってくるだろう。
そういうときに、学校と保護者、行政が対立するところからはじめるのではなく、お互いを尊重しながら「聞き合い・伝え合い」することから、共に動いていけたなら。
それが「子どもを共に育む」ということになっていくと。


尾木ママ講演会 その2

2013-01-26 18:38:50 | PTA

前回のエントリーでもれていたところをもう少し付け加えておきます。

もうひとつ印象に残ったトピックが「大丈夫?」という問いかけをめぐるお話。

なにか困っている相手に対して投げかける言葉ですが…
「そう聞かれたら『ハイ大丈夫です』としか答えられないじゃないですか」というお話でした。
たしかにそうですよね。
よほどカウンセリングマインドになじんで自己開示力の高い方で、なおかつ問いかけてくれる方と信頼の関係作りが出来ていれば「いやぁ、大丈夫じゃないんですよ」と返せるかもしれませんが。
本当は泣きつきたいときでも、「大丈夫です」と返してしまう。

だから「どうしたの?」の問いかけなんですね。
もちろん、そういう問いかけに対しても素直に弱っていることを伝えるのは難しく「いや、なんでもありません」と答えるかもしれません。
でも、「大丈夫?」よりは「じつは…」と答えやすい気がします。


この講演会を聞いて帰った夜、連れ合いがしんどそうにしてたのでついつい「大丈夫?」とたずねていました。
その瞬間、この話を思い出して聞いてきたお話を家族の前で出来ました。
そのとき長男は「ぼくは大丈夫じゃないときはちゃんと言えるけどなぁ」と。
あぁ、このまま素直に育ってくれればいいなと。


もうひとつ別のトピックで「家族の居場所」について話がありました。
一昔前は、できるだけ子ども部屋を作って勉強できる環境をという流れでしたが、最近は「リビングで一緒にいる場所で勉強を」という流れが、住宅建設会社などでも話題になっているそうです。
「勉強部屋用意してもらっても集中して勉強してました?」と問われると確かに…
自分のテリトリーが出来たのはうれしいですが、マンガ読んだり音楽聴いたり(爆)
そして、家族の団欒時間は確かに減ってましたね。
リビングで一緒にいるところで、子どもは勉強し必要あれば教えたり会話したり。
横でテレビ見たりすると邪魔しちゃうでしょうが、そこは「子どもとの時間」として、何もしなくても距離的に寄り添ってあげられれば。
そういうことを尾木さんの話から感じています。


この講演会の翌日、京都市PTA連絡協議会の別イベントがあったのですが、尾木さんのお話が随所で話題になっていました。
良いお話はどんどん広めておきたいですね。

いくつかのメディアで記事になっていました。
どうしても大津の問題に絡められちゃいますが…(苦笑)
http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20130124000159


市P連研修会 尾木ママ講演会

2013-01-25 01:04:21 | PTA

 

「いじめは絶対に許されない 市民フォーラム」として、「尾木ママ」をお迎えしての講演会とパネルディスカッション。
お手伝い役も兼ねて聞かせていただきました。

尾木ママの講演は「子どもの危機をどう見るか ~尾木ママ流!子どもとのふれあい方~」という演題で。
まずは、その話術・演出術に、さすが聴衆の心をつかむ術を心得られているなと。
中央に演台があるのですが、一度たりともその後ろに立たず、常に演台より前で観客に近づき、親しみやすく話されます。

話の中身としては、私がカウンセリングの学びで話題にしたり、親子コミュニケーションとして話題にすることに近いものを感じました。

「信頼」ということを軸に触れ合い方の話題が主題だったように思いますが、そこには「共感」「受容」という言葉がちりばめられています。
子どもが何か行動をしたときに「なんでそんなことするの」と応対しがちですが、そうではなく「どうしたの?」とたずねて、こどもにはなしをさせてそれを受容すること…こちらで決め付けることをせずに、思い込みを横において、子どもの視点で状況を話させることの大事さを説いてくださいました。

親子に限らず、夫婦や職場などの人間関係に通ずることとして、相手の話を”聞く”ことを通じて、思いを受容していくことはやはり大事なことだと思います。


後半は「いじめ」のことを軸にしたパネルディスカッションですが、いくつかの話の中で「いじめられる側の話は聞くが、いじめた側(その保護者)が相談に来るのは稀だ」ということ。
そこの話を聞くことで、解決につながるケースはあるだろうなと思います。

他にもいろいろお聞きしたのですが、ゆっくり振り返るには余裕がないので、とりあえずここまでで。

いつものことですが、きっちり録音や記録をしながら聞いているわけではないので、お話の中身はかなり私なりに偏りがありますので。


南区学校保健会研修会 発達障害の学び

2013-01-24 01:04:19 | PTA

 

昨年、私が講師を引き受けて「カウンセリングに学ぶ子どもとのコミュニケーション」というお話をさせていただいた委員会。
昨年のエントリーはこちら

今年はかねてから念願していたNさんをお招きして発達障害のことをお話していただいた。

PTA会長を引き受けたご縁で、昨年のはぐくみ委員の取り組みで発達障害について学ばせていただいた。
で、これまた不思議なご縁で、一緒にカウンセリングを学んでいたNさんとこの話題を共有できた。
さらに、Nさんが積極的にワークを開いてこのことをお話されていることを聴き、私もワークに参加させていただくことも出来た。
さらには京都で立ち上げられた「みんなで発達障害を考える会」にも参加させていただくことが出来た。
そのときの模様はこちら

他にもブログに紹介しきれていないだけで、いろいろと学ばせてもらっている。
そんな時思うのは、もっと多くの人に「Nさんの話を聞いてもらいたい」ということ。
今回は学校行事を”利用”して、講師としてお招きし、委員会の参加者にとどまらず声をかけて参加していただいた。

その思いの根っこにはNさんの発達障害グループワークへの関わり方がある。

”学び”ということには様々な側面がある。
やはり専門家の言葉は重く、アカデミックなものも含めて”公的”な言葉だ。
それらは学んだ気には確かになるが、一人一人の状況に合わせた機微こととなると物足りなかったりする。
そうすると、誰にでもあてはまるものより、より身近な視点のものが響いてくる。
今回は、ご自身の”保護者として”伝えたいことを”学校現場の先生”に伝えるためにNさんが工夫されてきたことがベースになっている。
まさに、困っている保護者にも先生にも、具体的なところで通じ合うための”共通理解”の部分をお話いただけた。

今回の企画が実現するとき、具体的に何人かの顔が浮かび、「この人に聞いてもらいたい」と思った。
企画が具体的になってからの日数が短く、その願いはすべてが報われることはなかったが。

今後、別の形でもNさんといろいろ企画していこうと話し合った。
(盛り上がりすぎて、気がつけば4時間飲み続けてた)

一度に大会場で数百人に聞いてもらうような性質のものではないが、一人聞かれた方が数人に紹介し、あちこちで話がつながるようになれば素敵だと思っている。

Nさんじしん、様々な形でワークを開かれているので、情報はぜひこちらから。
ご本人の熱い思いも満載されたブログですので、ブックマークをぜひ。

育児パパのあったか・やさしい発達障害談義

この日のことも話題にしていただいています