コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

冬期研修会 8回目

2007-03-04 00:16:18 | ミニカウンセリング
いよいよ後3回です。

今回の逐語録検討は、先週のペアが交代。Oさんの話をMさんがカウンセラーとして聞きます。Oさんは最初からテーマとなる葛藤を並べて話し出し、実際の出来事を通してその葛藤の元となる二つの道、理想を目指したい道と現実的に押さえておくべき道をはっきりさせていかれます。Mさんもゆっくりと聞かれてたように思います。
Oさんの葛藤自体、よく分かるものですから私は結構楽に付いて行けましたが、その話のベースとなることになじみのない方にはわかり辛かったようです。
しかし、Oさんの感情の動きとして、葛藤が整理されたことによってポジティブに動き出そうとする変わり目が現れていくところ…ここはすごく伝わったんじゃないでしょうか。カウンセラーさんもそのあたりをしっかり押さえられていましたね。

後半の実践は、人数の都合で私はM先生とY先生とで3人組に。
最初Yさんがクライエントで私がカウンセラー役でした。
Yさんのいくつかの出来事を通じて、関わっている方の成長に触れて喜べたこと、その成長を他の仲間の方にも触れて欲しいこと、この二つが強く伝わってきました。聞かせてもらいながら「よかったなぁ」という感情が私の中に生まれます。喜びを感じている方の話には私も嬉しくなります。この時点ではそのことに問題は感じていませんでした。
次に私がクライエントでM先生がカウンセラー役になる予定でしたが、先生がそのまま交代して続けてくださいということをおっしゃってくださったので、Yさんにカウンセラー役をしていただくことになりました。
話題としては最近私に重くのしかかっていた出来事に一段落をつけられて、少しホッとしたなという話です。私がカウンセラーとして聞いていたなら、この「ホっとした」というところで一緒に喜びを感じて「よかったんですね」と「。」をつけていたと思います。しかし、Yさんは一段落のレスをすることもなく、ゆったりと聞いてくださっていました。
すると私の中から「?」マークがにじみ出てきました。「ホッとしてよかった」という気もちの奥から、なにかしら別のものが見え隠れしだしたのです。その実践の時間ではそれがどういうものかはっきりさせることはなかったのですが、「。」で終わっていない…それは確かです。同時に「。」で終わらせようとする自分の姿が浮き彫りにされました。もしかしたら、自分をごまかしにかかっているのではないか…そのすべに長けていることは自分でも知っています。これでも昔よりはごまかしでない自分も見えるようになっているのですが…

で、振り返りを通じてはっきりしたことが一つあります。話し合う中で「一段落」があったとしても、それをカウンセラーが「。」とすることは違う。まだまだクライエントの中から現れてくるものがあるかもしれない。最終的に「。」をつけるのはクライエントである。
今回、ずっと聞きつづけてくれたYさんを通じて、私の身に起こったことを通して、勉強させてもらいました。理屈では聞いていますが、こうして身をもって体感することで学べる…大きな日でしたね。