生涯学習の部屋

資格取得数241。6つの修士と18の学士と2つの短期大学士。MBAサラリーマンの生きがい発見生涯学習奮闘記。

『一日3時間以上、勉強するな!』

2014年05月08日 22時30分44秒 | 読書
陰山先生の本。

この先生の本は極力読まないようにしている。奇をてらいすぎであり、時に過激、時に緩過ぎ。社会人の学びに対しては、いい面もあるが、悪い面もある。なんせ、われわれは小学生ではないのだから。

とはいえ、小学生でも、薬になる面もあれば、場合によっては、劇薬になる面もあり、素人が使いこなせるものではない。

正直、この本のタイトルを見て、そのとおりにすることが、常に正解と約束できる人はいるだろうか?p.54には「3時間以上勉強するとアホになります」と書かれているが、これは、常に真であろうか?

「山口県山陽小野田市で取ったデータによると、家庭学習と学力はある程度まで比例しますが、2時間半以上勉強している子どもの場合、そこから伸びにくくなります。3時間以上勉強すると学力は下がります。」と書かれている。これは、常に真か?データの取り方が誤っているとしか思えない。

2時間半までは比例で上昇。2時間半~3時間は伸びにくくなる。3時間以上は「学力は下がる」と断言している。何に対して、「学力が下がる」のか?0時間=まったく学習しない人より下がるのか?絶対嘘やん!0時間>3時間以上の学習って式が成立するはずないやんか!

じゃあ、3時間勉強した人より、3時間+α勉強した人が学力が下がっているのか?それもありえない。強いていえば、3時間+α勉強したと言った人は「ながら勉強」(TVを見ながら、遊びながら等々)勉強していたのだろう。そう、同じ人が勉強したと仮定するなら、当然、3時間より3時間+α勉強した方が学力は上昇する。自分で考えればわかるはずだ。10分より30分、30分より1時間、1時間より3時間、3時間より5時間、何かしら打ち込んだ時間が長い方が、成果は大きいに決まっている。効率の悪い3時間以上学習者と、効率のいい2時間半学習者を同じ土俵で比較してはならないのである。

とはいえ、p.138の「読書をすると算数の成績も上がる」等々、首肯できる話も結構あるのだ。

で、もっとも感動したのはp.110の「バカ正直はただのバカ、くそ真面目はただのくそ」という一文である。残念なのは、陰山先生は、これを「自戒を込めていつも自分に言い聞かせている言葉」としているところ。マイナスとしての意味を持った文章としていることが、わたし的には残念である。

「バカ」で結構。「くそ」で結構。「リコウ嘘つき」より、「バカ正直」の方がずっと人間らしくて好ましい。「綺麗チャラ男」より「くそ真面目」の方がずっとあらまほしき姿で落ち着く。

親鸞聖人も自分を「愚禿親鸞(ハゲの愚か者の親鸞)」と呼んでいたし、とある高僧も人間のことを「糞袋」と呼んでいた。「バカ」も「くそ」も、そもそも、弱い人間を表す言葉と捉えることができると思っている。その弱い人間こそ、「正直であること」「真面目であること」を放棄してしまったら、一体、何が残るのであろうか。

「ただのバカ」あるいは「ただのくそ」になりきることができることこそ、一段高い自分を実現する唯一無二の「正しい道」であると思い、陰山先生の言葉に感心したのである。

IQがアップしようと、進学校に行く子どもが増加しようと、諸行無常の人生においては、そんなに大切なことではない。そういう意味で、陰山先生の本を避けてしまうわけであるが、読み出すと、子どもの幸せは何なのだろうか・・・と、ついつい考えてしまい、時間を浪費してしまうのである。

そう、絶対的な子どもの幸せは存在しないし、求めても求めきれいないものであり、そういう意味で「正解はない」というのが「正解」というのがわかりきっているにもかかわらずである・・・
コメント (2)
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「あとでやろうはバカヤロウ」

2014年05月08日 21時39分43秒 | ちょっと立ち止まって・・・
明治大学の堀田教授が持論としている言葉だそうです。

図書館で借りた本を読んでいて見つけたフレーズなのですが、感心してしまったのでとどめておきます。私はバカヤロウなので、何かにつけ、結構、後寄せ後寄せにしてしまいがちなのですが、バカヤロウを脱出するなら、「いますぐやろう」を徹底すべきですね。

ただ、堀田教授の「飲み会には這ってでも行け」という教訓は、年老いた身にはとてもハードルが高く、守れそうにありません・・・

本当、毎日、生きていくのがハードで息切れしております。
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今春の法科大学院の入学者は・・・

2014年05月08日 21時19分02秒 | その他
今日の日経新聞夕刊12面の記事。

今春の法科大学院の入学者は定員の6割しか充足できず、最低を更新したそうだ。全67校において、充足率100%を超えたのは「千葉大」「首都大学東京」「一橋大」「筑波大」「京大」「大阪大」の6校のみ。その他「東大(93%)」「神戸大(96%)」「中央大(88%)」「慶応義塾大(87%)」など司法試験の合格率が比較的高い法科大学院に人気が集中する傾向が鮮明になっている・・・と書かれている。

法科大学院はピーク時に74校あったが、1校が廃止、15校が募集停止を表明しており、現時点で58校まで減る見通しとも書かれている。

一方、充足率の低い法科大学院は「東海大(3%)」「新潟大(5%)」「神奈川大(8%)」「愛知学院大(10%)」「北海学園大(12%)」となっている。東海大と新潟大は入学者が1名で、いずれも15年春から学生募集を停止すると発表している。

さすがに、入学者1名では教育が成り立たないだろう。とはいえ、自分の学んだ法科大学院がなくなるのは残念なことであろう。ややもすると、大学が無謀な法科大学院経営に食指を伸ばしたといわれぞうだが、明らかに行政サイドのミスである。無制限に参入を許した文部科学省と、合格者を絞った法務省との調整不足とはいえないだろうか。

このような形で学びの場が消え行く結果を目の当たりにし、本当に残念と言わざるを得ない。
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