リスキリング話に引っ張られる訳ではないのだが・・・
人の人生には「有限性」というものがある。自分に与えられた時間は永遠ではなく、有限であり、生きていくことは、その有限な時間を何かに等価交換していく作業と見ることができる。そして、その等価交換の対象は自己責任で選択される。
仕事だけで手一杯という人もいれば、睡眠時間を削って子育てしている人もいる。ただ、社会人大学生や社会人大学院生をやっている方々は、会社派遣等、よほど恵まれた人でなければ、仕事を持っているし、子どもがいる人もそれなりにいる。それこそ多種多様。そんな中、時間をやりくりして、なんとか学業に食らいついている。
ただ、自分自身社会人大学生をやって、家内も社会人大学生をやっている姿を見てきて、更に同窓の方々、同志の方々をみてきたなかで思うのは、全てを一人でやっていくには難しいが、必ずと言っていいほど周囲が協力してくれて、結果、多くの方々が無事卒業しているということだ。
困難な中、意を決して入学してくる人は、ちっとやそっとでへこたれない。逆に、恵まれていそうに見える若手の学生が、結構退学するのが不思議である。
学位の不便な点の一つに、取得に時間が掛かるということがあげられる。編入でなければ4年かかる。どれだけ一気呵成に単位を取得しても4年在籍しないと学位は取れない。なら、子育てのタイミングで国が支援してくれるなら、とりあえず在籍して、通常の半分、いやそのまた半分でもいいから学修をスタートさせておけば、育休後の学びが楽になる。
加えて、学位の効用は早く取得すればするほど大きくなる。定年退職してから取得しても、再就職とかに活用できる期間はごくわずか。あるいは、取得しても体力その他の肉体的理由により採用されないことこあるだろう。しかし、子育て世代が学位を取得したなら、30年、40年ぐらいは履歴書に学位を書いて活用することができる。同じコストを投下するなら早めの取得がいいし、国が支援してくれるならラッキーこの上ない。
そんな考え方もありかと思うのだが。