パン工場から向かった先は、なんとアスレチック公園。
い、いや、だから。
小6の遠足と卒業旅行で来たって!ホントに。
小6の遠足で来て楽しかったから、卒業旅行で来たのだ。
当然この日だって小学生たちがウヨウヨ遊んでる。
そんなに小学生たちの平和を乱したいのか。
バスから飛ぶように降りてゆくクラスメイトたち。
そんな光景をぼんやり見ている。
「どうしたよ?行かないのか?」とフテブテ君が声をかけてきた。
「え?ああ、ちょっとバス酔いした」と適当に答える。
「パンも食ってないもんな。じゃ休んでた方がいいな」と言ってバスから出てゆくフテブテ君。
僕は座席に深々と座り直し、目を閉じる。
中途半端、か。
さっき女教師に言われたことが頭の中で反芻する。
3ヶ月前までは何も疑問なんてなかった。
ただ全てくだらないと思っていた。
でもそうではなかった。
少し眠ってしまったらしく、ドヤドヤとした声が聞こえてきて目を覚ました。
フテブテ君の他数名がバスに乗り込んできた。
みんなビショビショに濡れていた。
ここのアスレチックには池にアスレチックが設置された水上にコースがあり、失敗するとビショビショになるのだ。こいつらのように。
「ちょっとビショビショじゃんよ」と僕は驚いた。
「こいつが押すんだもんよ」
「なに言ってんだ、おめーが押したからだろ」
とみんなでヤイヤイ言い合っている。
ふとブルーハーツのTRAINーTRAINの冒頭が頭を過ぎった。
ここは天国じゃないんだ
かといって地獄でもない
いい奴ばかりじゃないけど
悪い奴ばかりでもない
「まだ気分悪いか?」とフテブテ君は僕に聞いた。
「うん、もう大丈夫」と僕は答えた。
ここで終わってくれれば大団円なのだが、終わらないのがこの学校。
みんなで他のクラスメートたちが遊んでるところに向かっている途中、事件は起こった。
ふざけ半分で歩いていたフテブテ君が他のクラスの生徒とぶつかった。
その相手が悪かった。
ほとんど学校行ってない僕でも知ってるワルだ。
なんとかフトシ君。
暴飲暴食とかいう暴走族の頭という話だ。
フテブテ君とフトシ君はいきなり臨戦体勢。
お互いの胸ぐらを掴み合ってメンチ切ってる。
ちょっ待った待った!
僕は2人の間に割って入った。
「ちょっ、待って!こんなとこで喧嘩すんなって」
だがフトシ君は僕を押しのけ、再びフテブテ君の胸ぐらを掴む。フテブテ君も応戦する。
次第にギャラリーが増えてくる。やばい。
僕はクラスメートに先生呼んで来るように頼んだ。
そして僕はフトシ君を後ろから羽交い締めにし、そのまま背中から倒し、すぐさまフテブテ君を押さえた。
「むやみやたらな暴力はよせって言ったよな!自分が後悔するんだぞ!」
ようやくフテブテ君が落ち着きを取り戻してゆく。
「コラッ!なにやってんだ!」
クラスメートが呼びに行った先生もようやく来たか。
「おい、お前!何やってんだ!何ケンカしてんだ!おい!」そう言って先生は僕に詰め寄ってきた。
えぇっ!俺が?
「いや、俺はケンカ止めてたんですよ!」と僕は抗議した。
「嘘つくな!ケガしてんじゃねーか!」
ハッとして、さっき倒したフトシ君の方を見る。
そこには腰を押さえて苦悶しているフトシ君の姿があった。
そして僕は2回目の停学を受けることになったのである。
い、いや、だから。
小6の遠足と卒業旅行で来たって!ホントに。
小6の遠足で来て楽しかったから、卒業旅行で来たのだ。
当然この日だって小学生たちがウヨウヨ遊んでる。
そんなに小学生たちの平和を乱したいのか。
バスから飛ぶように降りてゆくクラスメイトたち。
そんな光景をぼんやり見ている。
「どうしたよ?行かないのか?」とフテブテ君が声をかけてきた。
「え?ああ、ちょっとバス酔いした」と適当に答える。
「パンも食ってないもんな。じゃ休んでた方がいいな」と言ってバスから出てゆくフテブテ君。
僕は座席に深々と座り直し、目を閉じる。
中途半端、か。
さっき女教師に言われたことが頭の中で反芻する。
3ヶ月前までは何も疑問なんてなかった。
ただ全てくだらないと思っていた。
でもそうではなかった。
少し眠ってしまったらしく、ドヤドヤとした声が聞こえてきて目を覚ました。
フテブテ君の他数名がバスに乗り込んできた。
みんなビショビショに濡れていた。
ここのアスレチックには池にアスレチックが設置された水上にコースがあり、失敗するとビショビショになるのだ。こいつらのように。
「ちょっとビショビショじゃんよ」と僕は驚いた。
「こいつが押すんだもんよ」
「なに言ってんだ、おめーが押したからだろ」
とみんなでヤイヤイ言い合っている。
ふとブルーハーツのTRAINーTRAINの冒頭が頭を過ぎった。
ここは天国じゃないんだ
かといって地獄でもない
いい奴ばかりじゃないけど
悪い奴ばかりでもない
「まだ気分悪いか?」とフテブテ君は僕に聞いた。
「うん、もう大丈夫」と僕は答えた。
ここで終わってくれれば大団円なのだが、終わらないのがこの学校。
みんなで他のクラスメートたちが遊んでるところに向かっている途中、事件は起こった。
ふざけ半分で歩いていたフテブテ君が他のクラスの生徒とぶつかった。
その相手が悪かった。
ほとんど学校行ってない僕でも知ってるワルだ。
なんとかフトシ君。
暴飲暴食とかいう暴走族の頭という話だ。
フテブテ君とフトシ君はいきなり臨戦体勢。
お互いの胸ぐらを掴み合ってメンチ切ってる。
ちょっ待った待った!
僕は2人の間に割って入った。
「ちょっ、待って!こんなとこで喧嘩すんなって」
だがフトシ君は僕を押しのけ、再びフテブテ君の胸ぐらを掴む。フテブテ君も応戦する。
次第にギャラリーが増えてくる。やばい。
僕はクラスメートに先生呼んで来るように頼んだ。
そして僕はフトシ君を後ろから羽交い締めにし、そのまま背中から倒し、すぐさまフテブテ君を押さえた。
「むやみやたらな暴力はよせって言ったよな!自分が後悔するんだぞ!」
ようやくフテブテ君が落ち着きを取り戻してゆく。
「コラッ!なにやってんだ!」
クラスメートが呼びに行った先生もようやく来たか。
「おい、お前!何やってんだ!何ケンカしてんだ!おい!」そう言って先生は僕に詰め寄ってきた。
えぇっ!俺が?
「いや、俺はケンカ止めてたんですよ!」と僕は抗議した。
「嘘つくな!ケガしてんじゃねーか!」
ハッとして、さっき倒したフトシ君の方を見る。
そこには腰を押さえて苦悶しているフトシ君の姿があった。
そして僕は2回目の停学を受けることになったのである。