ようやく一段落したと思ったら、
いきなり所長から携帯に着信。
所長「来週から1週間、軽井沢行ってくれよ!」
僕「やです」
所長「・・・・」
僕「・・・・」
所長「なんでだ!」
なんでだろう。
とっさに拒否ってしまった。
もう「所長+軽井沢=拒絶反応」という方程式が僕の中に出来てしまった。
軽井沢に1週間なんて夢のようではないか、
と思われるかもしれない。
確かに軽井沢は素晴らしい土地である。
都会とは空気が違う。
軽井沢で1週間も羽を伸ばせたら、どんなに素晴らしいことだろう。
だが、この所長から出張命令がくだった場合は別。
軽井沢♪なんて軽いノリで行くと、期待は土足で踏みにじられ、
もう2度と軽井沢になんか行きたくなくなるであろう。
経験者は口を揃えて言う・・・
「あそこは軽井沢じゃねぇ・・・あこは・・・重井沢だ・・」
なんのこっちゃ。
かく言う僕もこれまでに3回、強制徴収され行ったのであるが、
どれもトラウマ級の経験をしたのであった。
1度目は台風直後に寝てないまま行かされて、
広大な敷地の掃除を延々2泊3日でやらされ。
2度目はスネくらいまで積もってる雪の中、
延々何時間も歩かされ、あやうく凍傷になりかけて。
3度目は山の高木を倒しに行った。
チェーンソーでアホみたいに太い木を切り、
バキバキと音を立てて倒れてくる木から逃げまどい。
2日目は雪が降ってしまい、
「雪ですけどやるんですか?」と所長に聞くと、
「地元の人たちは雪の中でも仕事してるんだぞ!」と一喝。
いざ山へ向かい、手伝ってもらってる地元の人に僕が聞く。
「雪だけど大丈夫ですか?」
地元の人「やらないよ。雪だろ」
地元人やらないじゃん。
僕が「やらないって言ってます」と所長に言うと、
「明日になったらもっと降るんだぞ!やるぞ!」と所長。
結局あんたのサジ加減ひとつじゃねーか。
なんで地元の人はとか言い出したんだ。
で、地元の人がやらないって言ってるのに、
所長が無理やりやらせて怪我人続出。
木を倒すだけ倒して、なんも片付けずに、
そのまま帰ってきたのでした。
そんなトラウマ重井沢。
だが、仕事も一段落してしまったし、
断れる理由がない。
僕「わかりました。行きますよ。で、何やるんですか?」
所長「木を倒すんだよ」
またかよ。
だから何故この雪が降るかどうかのキワドイ時期なんだ?
もう少し暖かくなるまで待てば良いのに。