銅蟲細工の菓子皿です。
23.3㎝x 22.9㎝、 高さ(手込み) 3.1(12.7)㎝
銅蟲は、広島の特産工芸品です。その起源は、江戸中期にまで遡ります。
銅板を、槌で叩いて成形し、花瓶や皿に仕立て上げたもので、細かな装飾や象嵌もなされることが多いです。最大の特徴は、色つやです。稲藁で燻すことによって付けられた黒茶色の銅肌は、布で空拭きを繰り返してやると、深い味わいの玉虫色光沢へと変わっていきます。
中央に、椿が銀象嵌されています。
周囲や取っ手には、飾り金具がついています。
なぜか、裏側の方が、表側よりピカピカです。
銅板を槌で叩き出した跡がはっきり表れています。
銅蟲は、いくつかの作家(工房)が製造しています。江山名の品もその一つです。
この品はさほど古い物ではないでしょう。戦前くらいの品ですが、なかなかの古格が出ています。
銅蟲には、花瓶や菓子器など、実用的な品が多く、価格も手頃なので、手軽にレトロな雰囲気を楽しむには、格好の品だと思います(^.^)