この品は、数か月前に『戦争と平和』で登場しました。今回、戦時の遺物として、もう少し調べてみました。
長さ 31.7㎝、胴径(最大) 8.1㎝。重さ 3.0㎏。1940年代。
実はこの品、先のブログでは、焼夷弾(爆弾?)として紹介しました。
しかし、いろいろと調べていくと、どうも、焼夷弾や爆弾ではないようなのです。焼夷弾では発火性の薬剤、爆弾では爆薬を内部に詰め込んでいます。なるべく多くを入れるためか、弾の形は筒形がほとんどです。ところがこの品は、見事な流線形です。飛ばすための物ですね。
どうやら、これは迫撃砲の弾丸らしいとの結論に至りました。迫撃砲は、近距離戦に用いられる軽火砲で、敵の陣地などを攻撃するための火器
この品は、その形状から、旧日本軍の九九式81㎜迫撃砲弾と思われます。
中はカラです(よかった(^^;)
底部に特徴有り。
内部の発射薬からガスが発生し、砲身からロケットのように飛んでいきます。丸い穴があいています。ここからガスが噴出します。姿勢の安定と飛距離をかせぐために、フィンがついています。風車のように回転しながら飛んでいくのでしょう。
迫撃砲は、大正時代に開発されたそうです。そんな物がまだ使われているとは、何か人間の業を見るような気がしますね。
(今だったらヒマワリも合いすぎてしまうかも・・🌀)ちょうど今、戦時中によまれた短歌の歌集を読んでいて、暗たんたる気持ちになっていたところだったです~🐻☁
酷暑の中で咲き誇る強さとけなげさには、植物と言えども敬服せざるをえません(^.^)
戦時短歌、また紹介してくださいね。
ただ、短歌は胸にグサッとくるので、お手柔らかに(^.^)
これが戦争で使われたなんて思いもしません。
見ていて心地よいデザインですよね。
戦争で使うために、形も大きさも計算され尽くされたこの形。
人が美を求めて作ってもここに行き着くような形・・・。
正に戦争と平和が同居していますね。
武器というものは、究極の美にも繋がるんですね。
余分なものを削ぎ落とし、最大の効果を発揮するように研究に研究を重ねて作られた究極のものは、美にも繋がるのですね。
このような形は、流体力学的にも完成されたものだと思います。
そこに感じとれる美は、黄金分割のようなものでしょうか。
理屈ではなかなかうまく説明できません(^.^)
日本刀に魅入られる人がいるのも、わかるような気がします(当地方は、関の孫六の関係で、刀剣に狂う人(男)がかなりいます(^^;)
その点、陶磁器は、機能美+α が身上で、αは多分に個人的な美ですから、柔軟性が高いです。ガラクタの瑕もエクボに見立ててOK(^.^)
特に、夏の花を見るとそう思う事が多いです。