遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

アールデコ茶托と中国麦藁手茶碗でほっこり

2019年11月17日 | 漆器・木製品

興味深いブログを精力的にアップされているうさぎさんが、街歩きの後で、美味しそうなお菓子とお茶を紹介されていました。その時に使われていた菓子皿が気になりました。

例によって、同じような品がウチにもあったはずと探し出したのがこれです。

普段使いの棚の真ん中にありました。ということは、仕舞いっぱなしの多い故玩館の日用雑器の中で、そこそこ使われている品ということになります(^^;)

中央がくぼんでいます。元々、茶托として作られたのでしょう。使ってみると、少し重いのでどんな茶碗に対しても安定感があります。

 

           径 13.2㎝

私もこのデザインが気に入っています。

これは、アールデコ茶托といって良いでしょう。時代は、大正~昭和初でしょう。当時、日本でも、ポスターや雑誌の挿絵、喫煙具、時計など色々な物に、このデザインが取り入れられました。その中で、純和風の品、茶托は珍しいのではないでしょうか。

裏側は、完全に日本の漆器です。


茶托としては大型なので、菓子皿にも使えるのではないかと考え、地元で人気の品をのせてみました。

 

けっこういけそうです。

お菓子は、槌谷の「おお垣」。江戸中期創業の老舗和菓子屋さんですが、洋風新作菓子をどんどん創ることで有名です。これもその一つ。値段は手頃、ボリュームあり。定番の「柿羊羹」とともに、お土産にも最適です。

 

 

ふわふわの生地の中に、マーマレードがはいっています。

 

当然、お茶が飲みたくなりました。

もう一つの棚(準普段使い品の棚(笑))を探したら、まだ使ったことのない茶碗がみつかりました。 

いわゆる麦藁手です。ムギワラ手は、白洲正子好み?(^^;)

 

      高 4.8㎝、径 7.9㎝

口縁は銀で覆輪されています。伏せ焼だからでしょう。

 

内も外も、非常にラフに麦藁模様が描かれています。日本の麦藁手なら、もっと生真面目に線が引かれています。

こういったことから、この茶碗は中国の品(明末?)だと思われます。

 

お茶は、ワイルドにごぼう茶。

 

アールデコの茶托と中国の麦藁手茶碗の組み合わせ、なかなかいけます。和洋中ミックスもおつなものですね。

ごぼう茶の香りと味を楽しみながら、和風洋菓子をおいしくいただきました。


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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みこと)
2019-11-17 10:34:33
またまたステキな記事をありがとうございます。

この茶托にこの茶碗、載せちゃう???
と思いましたが、最後のイチマイがピタリと決まって感動

ごぼう茶の深い色があってこそなのかもしれませんね。緑茶じゃ負けちゃう、とか?
すばらしい一服ですね。
自分はコーヒー派ですが
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手に取ってみたい (藤森 照幸(深山 霞))
2019-11-17 10:44:00
気取ったところが無く、いい茶碗ですね。
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Unknown (tkgmzt2902)
2019-11-17 11:28:25
素晴らしい茶托と茶碗にうっとりしていたら、これが普段使いの棚に(。>д<)
心豊かなシニアライフに、少々やっかみ(*_*)です。
不規則な縄目がいいですねぇ。こんなので美味しい緑茶を飲めたらいいなと思っています。
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みことさんへ (遅生)
2019-11-17 12:51:33
何事もやってみないとわかりませんね。
だだ、こうやってアップできるのは、まずまずのケースだけです。いずれまた、ボツ特集も(^^;)
それから、コーヒーをこういうもので飲むのもいいですよ。My珈琲碗は、そばチョコです。
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藤森照幸さんへ (遅生)
2019-11-17 12:56:30
コメント、ありがとうございます。

素朴なところが、民芸品の良さですね。主張が小さい分、相手を選ばないし、じわっとした味わいが好ましいです。
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tkgmzt2902さんへ (遅生)
2019-11-17 13:06:40
かつて、大先輩から聞かされた言葉、「年をとって良いことは何一つない」が、ひしひしと感じられる今日この頃です(^^;)
手持ちの品で、ゴソゴソやるより仕方ありませんね(^。^)
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お茶 (ことじ)
2019-11-17 21:11:48
普段使いながらおしゃれ感がありますね。
5客の覆輪は大事に使われていたのでしょうね。
茶卓も今見ても新しいデザインですね。
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ことじさんへ (遅生)
2019-11-17 21:31:32
ムギワラ手の茶碗は、今回はじめて使いました。ここで使わないと永久に眠ってしまいそうでしたから(^^)
たまにはこうやって楽しんでみるのもいいですね。どのみち、骨董は自己満足の世界ですから(^.^;)
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遅生さんへ (Dr.K)
2019-11-18 13:08:50
いろいろと、続々と登場してきますね。
普段使いのもの、準普段使いものも、それぞれ、味のあるものをお使いですね(^-^;
銀で覆輪されているということは、当初から高級品だったことを証明していますよね。
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Dr.kさんへ (遅生)
2019-11-18 16:24:18
普段使いは、客人用、準普段使いは、それ相応の客人用とでも。要するに一つの棚に入りきらないだけです。その他大勢組も集めすぎました(^^;)
覆輪した器は、その気でみてみると巷に案外あります。でも、弛んでくるとどうしようもないです(^.^)
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