愛には負けたほうがいいのです
あなたがたの過ちは
愛にどうしようもなく動かされる自分を感じ
それを強大な敵と勘違いして
万軍を指揮してそれに勝ってしまったことです
愛に勝利し
愛を滅ぼしてしまったら
もう何もなかった
愛するものを
この世から滅ぼし尽くせば
愛に苦しむ必要などないと思いこんで
あらゆる暴虐を働いた結果
すべてを失った
何もかもは
まことに愛している
あのひとがいたから
やれていたことなのだと
すべては
あのひとのためにやったことなのだと
わかったときには
もう遅い
愛を攻撃して滅ぼすということは
自分の片腕を攻撃して滅ぼすということに
等しい
結局は自分を失うことなのです
自分とは
愛するものだからです
愛によって
すべてをやっていくものだからです
愛する人のために
愛する神のために
もうわかりましたね
愛には負けたほうがいいというのは
自分の本質を認めるということなのです
神の軍門に下るということは
自己存在の本質に帰るということなのです
なぜならあなたがたは
その故郷の城を馬鹿にして
長い長い間を
暴虐の闇の中をさまよっていたのですから
荒野に迷い出た一匹の羊のように
愛に負けなさい
愛するものに
素直に心から
愛しているといいなさい
馬鹿にされるかもしれないという心を
勇気づけて
一番愛している人に
愛していると言いなさい
それがあなたを
次の段階に導くでしょう
そこからすべての
あなたの愛が始まっていくでしょう
愛に負けなさい