馬鹿をやって
つらいことになるとわかっていながら
馬鹿をやるのが人間なのだと
虚無感を気取り
わびさびを気取り
だからこんな自分をわかってくれと
助けてくれという
人間は
自分が馬鹿をやって苦しめるものの
気持ちをわかろうとしない
おまえが自分の気持ちをぶつけて
ふみにじった花が
何にも痛い思いをしていないと思うのか
おまえがよけいな心を寄せて
応えてくれないのを恨んで
勝手に殺してしまった女が
何も感じてないと思うのか
馬鹿者め
いつまでもガキのわがままを
自分に許しているのではない
悪いことをしたおまえのために
万人に頭を下げてくれた親に
謝れ
おまえがわがままを押し付けて
馬鹿にしつくした妻に
謝れ
嫉妬だけを理由に
無残に殺してしまった友に
償え
何も言い訳はできない
おまえは
馬鹿をやらないという選択も
自分でできたはずなのだ
それなのにそれをやらなかったのは
馬鹿になったおまえの責任だ
おまえを創った神のせいではない
いやなことばかりして
迷惑をかけつくした世界に
全霊で頭を下げよ
そして何もかもをやっていくのだ
奴隷のように働かされるのを厭わずに
我が名はアルギエバ
獅子の星である