人間の不幸というものは
イライラする心を抑えられない
そういうことから始まるものです
人が自分の言うことを聞いてくれないのに
イライラする
人が自分よりいいことに
イライラする
そんな心に
気持ちを煮たたせて
怒りが持ち上がり
何も考えずに
馬鹿なことをしてしまい
それが反動として返ってきて
不幸に落ちる
そういう図式が
人生にはあります
ではなぜ人は
イライラするのでしょう
それは
遠い昔に自分のしたことが
まだ心の奥に残っているからです
遠い昔の
まだ支払えていない自分の罪が
自分の中で常にうずいてくることが
人間のいら立ちの元なのです
馬鹿はこれが嫌で
すべてを他人のせいにしてしまう
馬鹿なことをして
また罪を重ねてしまい
一層いら立ちの元を増やしてしまうのです
この図式がわかったら
やらねばならないことはただ一つ
自分のなした罪を正しく見つめて
それを正しく支払っていくことです
恐れてはならない
痛いのを怖がって逃げてはならない
自分から
運命に従順に従い
こういうことで苦しむのは当然なのだと受け止め
諄々と支払っていきなさい
人の下で
下僕のように働かねばならないことも
貧乏な暮らしに耐えねばならないことも
かつて自分のしたことからすれば
当然のことなのです
わがままを抑えなさい
この図式を正しく理解し
自分の中にイライラする心が芽生えてくれば
それを正しく観察し
今の苦しみに
素直に従っていきなさい