勇者は
優雅でありなさい
恐怖を感じても
みっともない声をあげてはならない
身をつぶすことを
厭うてはならない
むしろそのほうが
楽なのだと思いなさい
水を泳ぐ魚をとろうと
優雅に翼を広げ
影を作る白鷺のように
優雅でありなさい
誇らしく
美しく
清らかに
死を演じるのです
命が激しく澄んでくる
おのれのやったことで
どれだけの人が救われるか
それを考えるだけで
命を惜しむ影など
微塵もなくなってくる
総毛立つほどせつない喜びが
高まってくる
自分が神に溶けていく
神とは
大空のように大きな心だ
ないかと思えるほど大きく
澄み果てている
あらゆるもののために
最も澄んだ愛で
あまりにも偉大なことをなさっている
その
心の
中に
わたしは
とけていく
白鷺のように
優雅に
愛に燃えている
自分の悦びを感じることの方が
身をつぶされる痛みよりも
ずっと大きいことでしょう
それを知ることこそが
勇者になるということなのです