自分を馬鹿だと言うことは
もっとも深い罪だと言えましょう
神から頂いた
このほかには誰もいない自分を憎み
馬鹿なものだと決めつけることは
神を冒涜することでもあり
際限なく難を世界に投げかける
最も愚かな罪だと言えるのです
自分を馬鹿だと思い込んでいる者は
他人が自分ではないというだけでよく見え
うらやましくてならず
自分を捨てて他人になろうとし
他人の妨害ばかりをして
その他人の存在そのものを奪おうとする
そのためにあらゆる嫌なことをする
盗み
たばかり
裏切り
殺し
人が苦しむことは平気でする
この世界にあらゆる難を吐き出した
パンドラの箱とは
自分がいやだと思う人間の心なのです
自分がいやだ
自分が馬鹿だと思い込んだとたん
その箱は開き
あらゆる苦しみを世界中にばらまいたのです
しかしどんなにがんばっても
人は自分以外のものになれはしない
それなのにそうしようとすることは
あまりにも愚かなことなのです
三万年のためしをしても
一粒の利さえない
やってもすべては無駄なのです
この世界に難を投げかけて
大きな罪を犯さないために
自分をいやだと思う心を
正しく見つめなさい
そしてどうしようもなく嫉妬に狂っていく
自分を抑え
自分を愛してなんとかしていく
本当に正しい道に自分を進めていくのです
それができなければ
人間はあらゆる間違いを犯し
永遠に
自分ではないものにさえ
なってしまうのです