決別というものを
あなたがたは学ばねばならない
今まで当然だと思っていたものが
当然ではなくなる
そういう風が吹いている
一生愛してくれると思っていた親が
子供から離れて行く
一生守ってくれると思っていた男が
女から離れていく
それを
だれもせめることができない
当然だと思っていた愛が
当然ではないということを
あなたがたは知るのだ
潮の変わり目が来ている
あなたがたはもう
子供のころには食べることのできた
幻想をあきらめねばならない
なぜならもう
愛の設定が変るからだ
あなたがたはもう
今まで通りの愛の保護を得られないのである
ある程度は自分でできるようになったからだ
子も
それなりの愛をつくさなければ
親がいいことをしてくれない
女も
よき愛を表現しなければ
男が愛してはくれない
あなたがたにはもう
高いことがわかり
高いことができるようになったからである
ゆえに
自分に必要な愛は
自分で稼がねばならなくなったのだ
愛の世界が
すべてをなんとかしてくれた
かつてのあなたがたでは
もうないのだ
あなたがたはとうとう
大人の入り口をくぐった
心が見える目を持ち
高い愛の知識を持ち
全存在を貫くおのれを知った上は
もう今までと同じではいられない
新たなことをしていかねばならない
