美しいことをするために
生まれてきたのに
今のあなたは嘘ばかりで
全然美しくはないのだ
遠い一筋の地平線を
一本の糸にして
偽物の自分を編む
銀の糸に混ぜ込んだ
そうすれば世界がまるごとさかさまになり
偽物の自分が本当になる
奇跡のような魔法ができると思っていた
悲しい幼子よ
孤独の油を心臓に塗りながら
わたしはすべての友であるという
青白い嘘の仮面を
もう下げなさい
それは神への反逆ののろしなのだ
何もかもをやってくださる
美しい神の愛に
唾を吐きかける
悲しいだだなのだ
ああ
嘘ばかりで作った
あなたの巨像が
神の涙の雨の中で
ゆっくりとかしいでくる
馬鹿者よ
まだやめないのか
強情を張る心も
灰になるほど
もう疲れ果てているというのに