人間は
自分がつらいから
傷つけあうのです
けものが
小さな自分を守るために
牙をむくように
まだとても小さくて
弱い自分が
ひどく悲しいのです
馬鹿なことばかりして
自分を馬鹿にしてしまう
自分のあほらしさが
ひどくつらいのです
自分が存在することが
痛くてたまらない
食い込む針金で
自分の肉をしばり
ばらばらにしてしまいたいほど
自分が痛い
こんなに苦しいのは
だれのせいなのだと
孤独の鍋の中に
憎悪の油を煮込んで
すべてを破壊してしまいたいとさえ
思うのです
戦争も虐殺も蹂躙も
すべての悲劇は
これから起こったのです