美しい天使の顔を偽造した
白い仮面をかぶって
あなたは静かにものをいう
これは嘘です
もうこんなことをしても
仕方がないのです
まわりの人はみな
発芽した種のように
白い一本の角をはやしていて
そのやわらかな角が
ふるふるとふるえて
嘘を見抜いていくのです
もうこんなことをしても
仕方がないのです
嘘はみんな見破られて
偽物の神を描いた
古い看板のように
廃れていくのです
人間はみな
白い角の上に
優雅な髷を結って
新しい太陽の門をくぐり
もう二度と振り返らない風景を
古い絵葉書のように
破り捨てていくのです
あ い が
はじまる
朝日が爆発するように
本当の愛が
いっぺんに空に広がる
もう何もごまかせない
天使の仮面が
脱皮した蜘蛛のぬけがらのように
そこらじゅうに落ちて
人間はみな
新しい不思議なものに
変わっていくのです