アイススケートが好きで、なんとか滑れるという程度だけど、行けばずっと滑っている。無心になって、くたくたになるまでずーっと。
11連休なのにどこにも出掛けていないので、せめてもの想い出にと(冬休み何したか聞かれた時用に)六本木ミッドタウンの屋外スケート場に出掛けた。
息子が幼稚園時代、インフルエンザで学級閉鎖になった時に訪れて以来だから、娘(その時は実家でお留守番だった)とここに行くのは初めてだ。
コロナまでは冬になると神宮外苑のスケート場に滑りに行ったりした気もするが、その時も怖がってろくに滑れなかったのは、小学生だし、まあ仕方ないかと思っていたのだが、中1になってもまだこんな姿なので、流石に情けなく思った。
思えば、この娘は、小さい頃から滑り台の階段も怖くて登れなかったのだ。
なので、幼少期、公園にはたくさん行ったが、滑り台を滑る娘の後ろ姿を追ったことがない。挑戦しなかったから。息子の背中はたくさん追いかけたけど・・。
まあ、そういうタイプなのだから仕方ない。結局、滑るのではなく、カクカクと歩く娘と手を繋いで、私も氷上をぎこちなく歩いた。歩いているだけなのに、2度転んだ。転ぶことは想像するより怖いことではない。
周りを眺めていると、おそらく初めて氷の上に乗ったんだなという南国系の外国人たちも多々見られ、その感動の表情を盗み見ては微笑ましく思った。最初は壁にへばりついていたのに、終いには何食わぬ顔でスイーっスイーっと横切っていく。
でも一番驚いたのは、みんなの豪快な転び方だ。
こんなに豪快なのは神宮外苑のスケート場ではあまり見た記憶がない。
屋外という開放感がそうさせているのか、子供も大人も実に豪快に、次々ずでんずでんと転んでいく。壁に激突している子供もいる。それも激突後の起き上がって続け様に壁にクラッシュ。それでも何でもなさそうに立ち上がる。凄いなあと思わず声が出る。
なるべく転ばないように、手を繋ぎ合って慎重に氷の上をいく我ら母娘が小さく思える。ここでは皆、転ぶことを恐れないのだ。
新年早々、年々慎重に転ばぬように、歩を進めてしまっている卑小な自分に喝を入れられた気がする。大いに挑戦して、思いっきりすっ転んでみろ、すぐに起き上がって、また挑戦するのみだ、また大きく転んでもまた立ち上がればいい、何度でも何度でも。
帰り道、娘に今日私の感じたことを話したけれど、思春期真っ盛りの娘には伝わった気があまりしないが、いつかそんなことを思い出す時もあるかもしれない。
なので、この一年、守りに入らず大いに挑戦して転んでみるを急遽自分の目標にしたい。