五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

西行徒然・・・

2012年08月20日 | 第2章 五感と体感
西行は、23歳で出家を決意します。
家督を継いで15年です。

その頃の時間の流れは、一体どんな風だったのだろう・・・と、いつも思います。

若くして亡くなっても偉業を遂げた歴史上の人物が沢山居ます。

命が短いのが常識である故、若さを尊むのは当然の時代でもあったのかもしれません。

当時は海路を使うにしても川を舟で行き来するにしても馬を扱うにしても、優秀な知能だけではなく、健脚な身体でなくては人の上に立つことはできません。

西行こと佐藤義清も、頑丈な体つきだったようです。

幼い頃から剣や弓を習い、馬術を身に付け、蹴鞠を稽古し、所作を学び、和歌を詠む生活は、かなりの鍛錬を積まない限り、あのような若さで簡単に身に付くわけがありません。

電気があるわけでは無いので、お天道さまが昇っている間に、出来得る限りのことをすべてこなすとすると、本当に心身を糺した生活をしていないと、あっという間に夜になってしまいそうです。

それだけ、集中していたということでしょうか?

確かに、オリンピックの選手を見ていても、皆さん20歳前後です。
海外で修業することで、語学が堪能な選手も多いようです。
目的を達するために習得するものは、一つの事を学ぶだけでは成し得ません。

である故、23歳という若さで出家する西行の気持も解らないわけではありません。

人生50年~♪
と、呑気に謡いながら、これからの人生が本番だ、、、と、思っている私は、当時の人から見れば、信じられないくらい呑気者だと思います。

グーグルで日本の地図を眺め、あっという間に日本を行き来している自分は、当時の人から見れば天界に住んでいる生き物といっても良いかも知れません。

とはいえ、心の中に渦巻く感情や情動は、時代を経ても何ら変わらないのです。

環境が変わっても変わらないものを大事にしなくては、きっと「見えないけれど大きな柱」から外れていくのだと思います。

西行の出家を想い、改めて必要なもの、必要でないものを私の中で整えていかなくては…。

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