五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

悩める子

2011年01月12日 | 第2章 五感と体感
ルーブル美術館は、パリを訪れる度に行っているのですが、訪れる時の自分の状態によって、何が観たいかが全然違います。

今までの子連れの旅は、子供の視点を優先しつつ、楽しんできました。
その子供も成人式を迎え、スペインのイスラムとキリスト教文化が交わる芸術と文化を今までの成育史を引っ提げて、バルセロナでの生活を楽しんでいるようです。

今回は、気の向くまま、ギリシャの神様を主題とした彫刻のディテールをカメラに納めたいと思い、ぶらぶらと散歩気分で堪能しました。
そんな気分で、ぶらぶら歩いていたら、なんとも憂鬱な子供に出会いました。

その子は、顔をしかめて、膝を立て、困り果てています。

この瞬間の表情は、いったい何に対して悩んでいるのでしょう。

はてはて、ギリシャの神様の横暴な行動に悩んでいるのか?
世の中を憂いでいるのか?
はたまた、どうしようもない親にあきれ果てているのか?
自分の行く末を悩んでいるのか?

私が身を置く環境が、ルーブルに宿る神様に導かれてこの子に出会わせたのかもしれません。

人の気持ちは、子供であろうと大人であろうと、喜怒哀楽の感情に差異はありません。
大人がこのように悩むより、大人のように悩む子供を見るほうが、憂いに希望を感じたりもしますが、大人が子供をこのような気持にさせたのであれば、大人の責任は重大です。
神話の世界は、神様の喜怒哀楽が曼荼羅のように渦巻き、私たち人間にダイレクトにぶつかってきます。

でも、人間だって、ほんとうは同じなのです。赤ちゃんから大人まで、人はこうやって喜怒哀楽を昇華したり消化しながら生きているのです。
喜怒哀楽の解釈をどうするか。。。自分の行く道は、そこで決まるように思うのです。

クリック応援お願いします♪♪
人気blogランキング 
☆ありがとうございます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パリのとある教会にて

2011年01月10日 | 第2章 五感と体感
メダイ(マリア様のペンダント)を作りなさいというお告げを受けたシスターがメダイを作り始め、
この教会のメダイを持ったシスターがルルドの泉を探し当てたそうです。
この二人の聖人のいらっしゃるパリの小さな教会には、世界中から信者がやってきます。

日本で例えたら、薬師如来とでもいいましょうか。。。薬師寺とでもいいましょうか。。。
お大師様とも言えるかもしれません。

国や宗教が違っても、人の望みや願いは万国共通です。
年末に訪れた「不思議のメダイ教会」は、パリのどの教会よりも「今」を生きているように感じました。

今、必要なことを、今やろうとしているシスターの存在も大きいように思います。

友人の紹介で出会った日本人のシスターは、丁度還暦のエネルギッシュな方でした。
世界中を飛び回り、必要な時と場所で必要な支援と援助をしていらっしゃいます。

要らない箱モノにかじりつくことで予算が膨らむどこかの国の行政を怒ったり憂いだりしていることがバカバカしくなります。

どんな小さなことでも出来る範囲で行動することが、他の「点」と繋がるきっかけとなっていくはずです。

今、必要なことと必要とされていることを見定める力を養いながら、行動していきたいものです。

クリック応援お願いします♪♪
人気blogランキング 
☆ありがとうございます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

旅の始まりはマカロン

2011年01月06日 | 第2章 五感と体感

サントノーレ通りで買ったマカロン

日本に居ると餡子のほうが喜びが増すのですが、空気と水が環境の適応を促すようで、パリのアパートに着いた途端、お菓子屋さんに直行…!厳密に言うとスーパーと果物屋さんにも…

素材の味がそのまま生かされているマカロンは、味の芸術です。
一個にケーキ並みのお値段をつけているお店もありますが、老舗であっても、一個1ユーロという値段で、たっぷり美味しさを楽しむことができます。

湿度の高い日本では、この食感を表すことが難しいそうです。

私はシトロンとカシスがあれば充分。酢っぱい素材の味と甘さが同等に共鳴しています。これがマカロンの味です。
ショコラも美味しいですが。

クリック応援お願いします♪♪
人気blogランキング 
☆ありがとうございます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新年おめでとうございます

2011年01月05日 | 第2章 五感と体感

(モンマルトルの丘)

クリスマスからお正月三が日まで11年ぶりにパリに行ってきました。
ルーブルに近いサントノーレ通りにアパートを借りて、懐かしい友達に会い、お墓参りもし、郊外の小旅行もし、パリの空気を吸ってきました。

パリの雰囲気は、ずっと変わらないだろう、と思っていたのですが、随分変わっていました。

アメリカ資本のコーヒー店があちらこちらにあり、地下街も広がり、メトロにアナウンスが入ったことは驚きました。
日本語や中国語を操る定員さんも多く、葉巻を吸っている人を見かけたのは一人くらいで、カフェでタバコを吸う人もほとんど居ず、なんといってもヴェネチアで買ったランプを吊るしていた友人のリビングに蛍光灯が付いていたことは超驚きでした。

経済危機の国を抱えているユーロ圏とはいっても、前に進んでいるスピード感のようなものは昔よりもあるように感じました。個人主義的なイメージの強かったフランスに柔らかさが加わったような気もしました。

11年前に友人のパートナーがポンヌフで絵を描いている最中、ふとしたはずみで車に轢かれ亡くなり、以来なかなかパリに行けずにいたのですが、彼らの大好きなモンマルトルの丘にあるラパンアジルと葡萄畑に囲まれた墓地をお参りすることがようやく叶いました。
友人のアトリエに飾ってあったパートナーの絶筆は、丁度春になる手前の時期、ポンヌフからセーヌを見降ろし、ルーブル描き、枯れ木の奥にエッフェル塔をのぞんだものでした。

モンマルトルの街も、随分お店があかぬけて、街並みも綺麗になりました。
気丈に立ち、絵を描き続ける友人の姿は、返って今までよりも本質的で自然体で自由でした。

自由を得る、ということの不自由さは、本当の意味での自由を試されているのかもしれません。
でも、彼女の自由さは、それを超えちゃったかもしれないな、とも思いました。

今年はどんな方向で自分を生かしていくか、テーマを頂いたような旅でした。

心理学のお話にパリの旅を絡めつつ、当分ブログを書くことにします。
本年もよろしくお付き合いください。

クリック応援お願いします♪♪
人気blogランキング ☆ありがとうございます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする