勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

心気症・発症

2006-08-23 23:07:26 | Weblog
 『病は気から』言い古された言葉である。
ある著名な医師が言っていた。「もしも人間に大脳がなかったら、胃の病気のほとんどはないだろう」と。
それほど心と身体は密接な関係にあるということか。


 まもなく40歳を迎える春も終わるころのある日、それは突然訪れた。
風邪気味で体調が悪かったが、仕事が忙しく無理をしていた。そして寝込んでしまった。
風邪だろうと思い、2~3日寝れば治るだろうとたかをくくっていた。しかし一週間経っても熱は下がらず微熱が続く。いままでは風邪を引いても2日も寝れば治っていたのに・・・。
 
 何かおかしい、そう思いながらも無理をすれば仕事もできた。休みがちではあったが、仕事をしなければ食べていけない。そんな思いが先にたち、自分を鼓舞して仕事を続けた。
そのうち吐き気やめまいがし、頭痛や動悸も伴い、相変わらず微熱は続く。今まで経験したことのない症状に不安が募る。

 お客様に病院関係の方が二人いた。その一人の紹介で病院に行く。検査の結果は異常なし。それでも症状は改善しない。もう一人のお客様のご主人の病院も訪ねた。今度は胃カメラを飲んだり、精密な検査もするが、やはり異常なし。

 数ヶ月が過ぎるが症状は悪化するばかり。仕事をしながら、吐き気に襲われて何度もトイレに駆け込む。週一回受け持っていた出張によるサークルレッスンも休みがち、出かけて途中で引き返したこともある。代理を頼んだりもしたが責任も感じる。

 電車に乗るためホームを歩くときも、めまいがするのでホームの端を歩けず、真ん中を歩いた。

 検査ではわからない病気なのではないだろうか?今度は大学病院に行った。
いままでの経過を伝えさまざまな検査をし、診察室に戻ると、「結果は来週ですがお薬を出しておきます」
「ん?」結果がわかるのが来週なのになぜ薬?疑問を感じながらも処方箋をもって病院の薬局へ。
そこで言った「病名がわからないのに薬が出るのは変ですよ、薬、要りません」
すると「困ります、それは担当の医師に言って下さい」
仕方なく薬はもらって帰るが、すべて捨てた。「やぶ医者め、こんな病院二度と来るもんか」。検査の結果を聞きに行ったかどうかは忘れた。後で考えると、あれはたぶん精神安定剤だったろう。そうなら説明が欲しい。

 それから、病院のはしごが続く。大塚にある癌専門の病院「癌研」にも行く。そこでは「うちに来る病気ではないのでほかの病院へ行ってください」と言われた。

 こんなに身体の具合が悪いのに、どの病院も異常ないという。きっと今の医学ではわからない病気なのかもしれない。癌でもなんでもいい、病気の原因が分かれば治療の方法もある、異常なしと言われると不安になる。今考えるとおかしな話ではあるが・・・。

-続きは明日お話します-
 2006.08.23