あの暑い夏も去り、朝晩の過ごしやすさは、心地良い眠りを誘う。雨音が子守唄に聞こえた早朝のこと、夢うつつの中で寝返りをうった。そこはベッドの端、あっと思ったが、時既に遅し。ベッドに足を残したまま仰向けで頭から落ちた。ゴツンという音とともに、もんどりうって目が覚めた。
僕の記憶ではベッドから落ちたのははじめて、いや、頭を打ったので記憶がなくなっているかもしれない。幸い怪我もなく、多少の記憶が薄れたかもしれないが、それは頭を打ったせいではないかもしれない。頭だけに怪我がないのは、毛が(怪我)ないからか。
因幡の白兎が、大国主命(おおくにぬしのみこと)の助言で傷を治したという、がまの穂が秋風に揺れている。
がまは、薬草としてだけではなく、布団の芯、筵(むしろ)、灯心、食用 [若葉と根] などと、利用価値が高いと、野草図鑑にある。
僕の頭も、がまの穂綿にくるまれば、“♪頭はもとの黒髪よ!” なんてことにはならないだろうな。
僕の記憶ではベッドから落ちたのははじめて、いや、頭を打ったので記憶がなくなっているかもしれない。幸い怪我もなく、多少の記憶が薄れたかもしれないが、それは頭を打ったせいではないかもしれない。頭だけに怪我がないのは、毛が(怪我)ないからか。
♪
◇ だいこく様 ◇
大きなふくろを肩にかけ だいこく様が来かかると
ここにいなばの白うさぎ 皮をむかれて赤はだか
だいこく様はあわれがり きれいな水に身をあらい
がまの穂わたにくるまれと よくよく教えてやりました
だいこく様の言うとおり きれいな水に身をあらい
がまの穂わたにくるまれば うさぎはもとの白うさぎ
だいこく様は誰だろう 大国主のみこととて
国を開きて世の人を 助けなされた神さまよ
◇ だいこく様 ◇
大きなふくろを肩にかけ だいこく様が来かかると
ここにいなばの白うさぎ 皮をむかれて赤はだか
だいこく様はあわれがり きれいな水に身をあらい
がまの穂わたにくるまれと よくよく教えてやりました
だいこく様の言うとおり きれいな水に身をあらい
がまの穂わたにくるまれば うさぎはもとの白うさぎ
だいこく様は誰だろう 大国主のみこととて
国を開きて世の人を 助けなされた神さまよ
がまは、薬草としてだけではなく、布団の芯、筵(むしろ)、灯心、食用 [若葉と根] などと、利用価値が高いと、野草図鑑にある。
僕の頭も、がまの穂綿にくるまれば、“♪頭はもとの黒髪よ!” なんてことにはならないだろうな。