2015年3歳クラシックがついに開幕!4月12日は阪神競馬場で3歳牝馬クラシックの第1戦・第75回桜花賞(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が行われました。今年はきさらぎ賞で牡馬を蹴散らした⑧ルージュバック、フィリーズレビューを勝利した⑬クイーンズリング、クイーンカップ覇者⑪キャットコインの無敗馬3頭に加え、チューリップ賞を勝った⑮ココロノアイ、阪神ジュベナイルフィリーズ2着⑥レッツゴードンキ、アネモネステークスを勝った⑭テンダリーヴォイス、チューリップ賞2着⑨アンドリエッテ、⑦クルミナル、①コンテッサトゥーレなどが参戦しました。
単勝上位人気は、ルージュバックが単勝1.6倍の圧倒的1番人気を集め、ココロノアイ2番人気(7.6倍)、3番人気はクイーンズリング(9.0倍)、4番人気のアンドリエッテ(9.2倍)までが10倍以下。その後はレッツゴードンキ、キャットコイン、クルミナル、コンテッサトゥーレと続きました。
スタートはややばらつきがあり、⑫ローデッドが大きく出遅れ、クリミナルもあまりスタートがよくなかった。先行争いで②ムーンエクスプレス、③ノットフォーマル、④トーセンラーク、レッツゴードンキの4頭が行く中、レッツゴードンキがスッと前に出た。ムーンエクスプレスは2番手追走、3番手ノットフォーマル、内側の4番手にコンテッサトゥーレ。5番手グループは⑤ペルフィカ・トーセンラーク・⑩アースライズの3頭が並ぶ。8番手あたりに⑰レオパルディナ、9番手にテンダリーヴォイス。出遅れたローデットと⑯メイショウメイゲツがポジションを上げ、クイーンズリング12番手追走。13,14番手の位置にココロノアイとクルミナルが並走、その後ろの15番手にルージュバックがいる。ルージュの後ろの16番手にキャットコイン、17番手アンドリエッテ、集団から離れた最後方に⑱クールホタルビという展開。
外回り3,4コーナー中間点に差し掛かり、先頭を行くドンキは前半800mを49秒~50秒で通過。これはスローペースだ。フォーマルが2番手に上がり、ムンエクとアースライズも好位追走。ココロ、クイーンズ、ルージュ、キャット、アンドリエッテら有力勢はまだ中団~後方にいる。クイーンズリングはまだ15番手あたり。直線でごぼう抜き見せられるか?
勝負は4コーナーを回って最後の直線に入り、依然としてレッツゴードンキが逃げ粘り、後続との差を徐々に拡げる。2番手争いでは内からコンテッサトゥーレ、ノットフォーマル、アースライズ、外からはクルミナルが上がってきた。ルージュバックは全然来ない!どうしたんだ?残り200mを切り、ドンキが一気に突き放し、クルミナルがコンテッサを抜いて2番手になったが、レッツゴードンキが先頭でゴールイン!1勝馬・レッツゴードンキ、逃げ切り勝ちで桜の女王に!そしてルージュバックは馬群に沈みました…。
桜花賞 全着順&払戻金
1着⑥レッツゴードンキ 1分36秒0
2着⑦クルミナル 4馬身
3着①コンテッサトゥーレ 3/4馬身
4着⑬クイーンズリング ハナ
5着③ノットフォーマル 1/2馬身
6着⑨アンドリエッテ ハナ
7着⑪キャットコイン クビ
8着⑩アースライズ ハナ
9着⑧ルージュバック クビ
10着⑮ココロノアイ ハナ
11着⑰レオパルディナ 3/4馬身
12着⑭テンダリーヴォイス クビ
13着⑤ペルフィカ 1/2馬身
14着②ムーンエクスプレス 1/2馬身
15着⑫ローデッド 3/4馬身
16着⑯メイショウメイゲツ ハナ
17着④トーセンラーク クビ
18着⑱クールホタルビ クビ
単勝 ⑥ 1020円
複勝 ⑥ 260円 ⑦ 610円 ① 750円
枠連 [3]-[4] 740円
馬単 ⑥-⑦ 17370円
馬連 ⑥-⑦ 7860円
ワイド ⑥-⑦ 2030円 ①-⑥ 2260円 ①-⑦ 3910円
3連複 ①-⑥-⑦ 34480円
3連単 ⑥-⑦-① 233390円
無敗馬3頭が出走し、無敗の桜花賞馬が誕生なるか期待されたのですが、勝ったのは、単勝5番人気のレッツゴードンキでした。好スタートを切ると、押されるような形で先頭でレースを進め、前半800mを50.0秒のスローペースで逃げ、直線でぶっちぎりの一人旅。最後は2着に4馬身差をつけての圧勝でした。2着はクルミナル、コンテッサトゥーレが3着入線で、「チューリップ賞組」が1~3着を独占しました。無敗3頭の結果は、単勝3番人気のクイーンズリングは4着、キャットコイン7着、1番人気だったルージュバックは9着と惨敗。2番人気のココロノアイは10着。人気上位2頭は揃って見せ場なし…。ドンキが単純に強かったのか、他の馬たちが不甲斐なかったのか…。
勝ったレッツゴードンキは、昨年8月の新馬戦以来の勝ち星で通算2勝目。5度目の重賞挑戦で初制覇となりました。札幌2歳ステークスで3着、阪神JFでは一旦先頭に躍り出るもショウナンアデラの急襲に遭い2着。前走のチューリップ賞でも3着でしたが、今回ようやく惜敗続きにピリオドが打たれました。鞍上の岩田康誠騎手は、2012年のジェンティルドンナ以来となる桜花賞制覇で、同レース2勝目。「序盤から前に行かせ、自分のペースに持ち込んで最後突き放す」という策が功を奏しましたね。管理する梅田智之調教師はJRAのGⅠ初勝利。梅田厩舎はアドマイヤラクティがオーストラリアのGⅠ「コーフィールドカップ」で勝っています。天国のラクティも喜んでいるはずです。
余談になりますが、「レッツゴードンキ」の名前の由来は「さあ進もう『ドンキホーテ』のように」だそうですが、その名付け親は「激安の殿堂」で有名な「ドン・キホーテ」の創業者・安田隆夫さん。言い換えれば「ドンキへ行こう」って事ですね。現時点ではドンキ全店で「レッツゴードンキ優勝記念セール」の予定は…、ありません。
圧倒的1番人気ながら9着に敗れたルージュバック、1600mの距離不安と阪神マイルの経験不足が大きく露呈したのもあれば、スローに飲まれた、多頭数で萎縮して終始後手後手になってしまったというのもあるかも。「ルージュバックは強い」という印象を持っていただけに、直線でもがいてる姿は正直ショックでした。巻き返し必須のオークスでは、本来の力を発揮させられるか?
来週は中山競馬場で牡馬クラシックの第1戦「皐月賞」が行われます。弥生賞馬サトノクラウン、スプリングステークス覇者・キタサンブラックの「無敗2頭」に加え、2歳王者・ダノンプラチナ、関西期待の星・リアルスティール、ハービンジャー産駒・ベルーフ、ブライトエンブレム、ドゥラメンテ、毎日杯を勝ったミュゼエイリアン、アンビシャスなどが登録しています。シャイニングレイ回避により、フルゲート割れの17頭立てになる可能性も。桜花賞では無敗馬が総崩れでしたが、皐月賞はどうなる?