12月9日は衝撃的な引退発表が続出。ボクシングで3階級制覇を果たした長谷川穂積選手が王者のまま現役を引退表明。さらに、週刊誌で「コカイン使用疑惑」が報じられた俳優の成宮寛貴さんが芸能界を引退すると発表しました。
先週2日発売の週刊誌「FRIDAY」で、成宮さんのコカイン吸引疑惑をスクープしたところ、成宮さんが「事実無根の記事に対して非常に憤りを感じます。薬物を使用したことは一切ございません」とフライデーの内容を全面否定。所属事務所のトップコートは、「講談社に断固抗議し、法的措置も辞さない」と徹底抗戦を構えました。
1週間後の9日、この日発売された「FRIDAY」が、成宮さんらしき男性と友人とされる人物の肉声データが公開され、コカインを「チャーリー」という隠語で呼んでいました。
これに対し事務所側は、成宮さんが8日に尿鑑定を実施したところ、「薬物検査で陰性だった」と薬物疑惑を改めて否定。夕方になり、成宮さんの芸能界引退が発表。事務所のFAXでは「本人から引退の申し入れがあった。何度も話し合いの機会を持ったが、本人の決意が固かったため、受け入れざる得なかった」とコメント。
本人直筆のFAXで「これ以上自分のプライバシーが人の悪意により、世間に暴露されると思うと耐えられない」、「今すぐこの芸能界から消えてなくなりたい」と苦しい胸の内を明かし、最後にはファンに対して「こんな形で去っていく自分を許してください。 本当にごめんなさい」と記されました。(全文はこちらから)
成宮さんの突然の引退表明に、フライデーの公式ツイッターが大炎上。「廃刊しろ」「責任取れ」、「週刊誌って平気で人の人生狂わす」「文春ごっこ楽しいか?」、「陰性出たじゃん?ふざけんな」、「成宮寛貴落としたフライデー死ね」といった成宮ファンからの批判のツイートが寄せられました。
成宮さんは「ごくせん」や「オレンジデイズ」、「相棒」といった人気ドラマに出演。俳優としても更なる活躍が期待されていました。その一方で、両親が離婚→母子家庭で育ち、中学生のときに母親が他界した後に、アルバイトを経験。自らが働いたお金で弟を大学に進学させたという苦労人でもありました。そんな人が薬物をするなんてとても信じられない。それに、事務所や本人が「潔白」だと訴えているのに、フライデーは謝罪せずに続報を掲載する。そのやり方は汚いとしか思えません。
成宮さんのFAXの一部に「絶対に知られたくないセクシャリティな部分もクローズアップされてしまい~」と書いてありましたが、以前から噂のあった「ゲイ疑惑」が本当だったというのでしょうか?「ゲイが理由で引退」というのもなぁ…。
奇しくもこの日は、「たけし軍団フライデー襲撃事件」からちょうど30年。あの時はフライデーの執拗な取材方法に腹を立てたビートたけしさんが、弟子を引き連れて編集部に殴りこみました。あれから30年経っても、フライデーは変わってないと思います。
成宮寛貴さんの引退報道で隠れがちとなってしまいましたが、ボクシングの長谷川穂積選手が神戸市内で引退会見を開きました。
会見では「チャンピオンのまま引退したかった」、「前回以上の気持ちを作るのが難しくなった」、「これ以上戦う理由が見つからない」と語り、11月中旬ごろに引退を決断したとのことです。
長谷川選手は1999年にプロデビューし、2005年4月にWBC世界バンタム級王座を奪取。10度防衛した後、2010年11月にWBCフェザー級王座に輝き2階級制覇を達成。2016年9月には、ウーゴ・ルイス(メキシコ)の持つWBCスーパーバンタム級王座に挑戦し、9回終了TKO勝ち。日本人史上4人目の3階級制覇の偉業を果たすと共に、国内男子では最年長の35歳9ヶ月での王座奪取に成功しました。通算成績41戦36勝(16KO)5敗。
世界タイトルマッチに挑む前までは無名の選手だったけど、「日本人キラー」のウィラポン・ナコンルアンプロモーションに勝って一躍有名人に。バンタム級王者時代は10度の防衛のうち、7試合でKO勝ち。あの時は「日本のエース」という名に相応しい強さを誇り、「今日は何ラウンドで倒すんだろう」とワクワクしながら見ていました。
現役最後の試合となった今年9月の試合は本当に壮絶な試合で、9ラウンドにダウン寸前まで追い込まれながらも、その後に盛り返して王者に打ち勝ちました。苦戦が予想されながらも奇跡のような王座奪取。あの試合は今年の年間最高試合(ベストバウト)といっても良いと思います。
日本ボクシング界のスーパースターである長谷川選手の試合がもう見られないのは残念ですが、王者のままリングを去るのはカッコいいと思います。本当に長い間お疲れ様でした。