今週から東京競馬場で5週続けてGⅠ開催!ゴールデンウィーク最終日の7日は、3歳マイル王決定戦・第22回NHKマイルカップ(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が行われました。今年のマイルカップは空前絶後の大混戦と言われており、④カラクレナイ・⑯アエロリット・⑫ミスエルテの「桜花賞組」、③アウトライアーズ・⑤プラチナヴォイス・⑬トラストの「皐月賞組」、ニュージーランドトロフィーを勝った⑦ジョーストリクトリ、朝日杯FS2着①モンドキャンノ、ファルコンステークス2着⑥ボンセルヴィーソ、シンザン記念で波乱を巻き起こした②キョウヘイ、アーリントンカップ2着⑮レッドアンシェルなどが参戦しました。
単勝の上位人気は、1番人気カラクレナイ(5.0倍)、2番人気アエロリット(5.8倍)、3番人気モンドキャンノ(6.3倍)、4番人気のアウトライアーズ(7.7倍)まで10倍以下。5番人気以降はミスエルテ、ボンセルヴィーソ、レッドアンシェル、プラチナヴォイス、ジョーストリクトリと続きました。
スタートでアエロリットがポンと飛び出したが、ボンセルヴィーソとモンドキャンノの2頭が前に出る。⑩ディバインコードとトラストが3,4番手で並び、外側5番手にアエロリット。6番手グループには、プラチナヴォイス・タイムトリップ・⑱ガンサリュート・⑭リエノテソーロが固まっている。、10番手カラクレナイ、その外側の11番手に⑪オールザゴー、12番手レッドアンシェル、13番手集団にはジョーストリクトリ・ミスエルテ・アウトライアーズの3頭が並び、その後ろに⑨タイセイスターリーとキョウヘイ、最後方に⑰ナイトバナレットという展開。
3,4コーナー中間を過ぎ、先頭集団はボンセル・トラスト・アエロの3頭が横並び。アエロは一番外に出したが…。キャンノは好位追走、プラヴォイ・アンシェル・カラクレは中団馬群、アウトラとミスエルテは中団より後ろ。
18頭ほとんど一団の状態で最後の直線コースに入り、ボンセルヴィーソが先頭だが、残り400mでアエロリットが前に躍り出る。内からはトラストとディバインコード、タイムトリップ、外からはリエノテソーロも足を伸ばし、一番外からレッドアンシェルも追い込む。カラクレナイは馬群でもがいて苦しい走りだ。ゴール残り200mを切り、アエロが先頭、リエノテが2番手に上がり、アエロに差を詰める。しかし、アエロリットが押し切ってゴールイン!今年の3歳マイルはアエロリット!今年もまた牝馬がマイルカップを制しました。
NHKマイルカップ 全着順&払戻金
1着⑯アエロリット 1分32秒3
2着⑭リエノテソーロ 1馬身1/2
3着⑥ボンセルヴィーソ 2馬身1/2
4着⑮レッドアンシェル クビ
5着⑪オールザゴー 3/4馬身
6着⑧タイムトリップ
7着⑫ミスエルテ
8着⑬トラスト
9着①モンドキャンノ
10着⑩ディバインコード
11着⑤プラチナヴォイス
12着⑦ジョーストリクトリ
13着③アウトライアーズ
14着②キョウヘイ
15着⑨タイセイスターリー
16着⑰ナイトバナレット
17着④カラクレナイ
18着⑱ガンサリュート
単勝 ⑯ 580円
複勝 ⑯ 220円 ⑭ 950円 ⑥ 320円
枠連 7⃣-8⃣ 2,150円
馬連 ⑭-⑯ 17,290円
馬単 ⑯-⑭ 27,730円
ワイド ⑭-⑯ 4,460円 ⑥-⑯ 1,000円 ⑥-⑭ 6,400円
3連複 ⑥-⑭-⑯ 50,600円
3連単 ⑯-⑭-⑥ 296,160円
混戦ムードのNHKマイルカップは、直線早めに抜け出したアエロリットが、大外から追い込んできたリエノテソーロの追撃を凌いで優勝。昨年のメジャーエンブレムに続き、2年連続で牝馬がこのレースを制しました。2着のリエノテソーロは、単勝13番人気を覆す好走。昨年の2歳ダート女王だけど、芝のレースで2勝しているんです。ダート馬の印象が強く軽視していた方も多いでしょう。序盤から先頭を走ったボンセルヴィーソは、朝日杯FSに続いてのGⅠ3着。3番人気のモンドキャンノは9着、1番人気のカラクレナイは馬群に沈みブービーの17着。フィリーズレビューや桜花賞の時は直線よく伸びたけど、今回は末脚が不発…。マイルでは距離が長いのだろうか?
アエロリットは4度目の重賞挑戦で重賞初制覇。フェアリーステークスとクイーンカップで2着、前走の桜花賞では5着でした。新馬戦以来の勝ち星を挙げ、通算2勝目となりました。鞍上の横山典弘騎手は、マイルカップ3勝目。GⅠ勝利もその時以来2年ぶりとなりました。ゴール直後には左手を掲げてガッツポーズ、検量室に戻るとデットーリジャンプで喜びを爆発させました。アエロリットを管理する菊沢隆徳調教師は、2011年の開業から7年目でGⅠ初勝利。騎手時代はGⅠを勝てなかったけど、調教師になって念願のGⅠ勝ちを果たしました。
父・クロフネとの親子制覇も達成しましたが、クロフネ産駒は2015年のクラリティスカイに次いで2勝目。クロフネ産駒と横山ノリの相性抜群ですな。
この日のアエロリットは、スタートで勢いよく飛び出して、道中4,5番手あたりを追走すると、3コーナーで3番手に進出。直線で逃げるボンセルヴィーソを交わすと、後続を振り切りました。抜け出してからは、相手を全く寄せ付けない素晴らしい走り。完勝ともいえる内容でした。タイムも昨年のメジャーエンブレムより0.5秒速かったです。3歳マイル女王となったアエロリット、秋は秋華賞で3歳牝馬のトップ取りを目指すかも。
来週は春の古馬女王決定戦・ヴィクトリアマイルが行われます。阪神牝馬ステークスで復活勝利を挙げたミッキークイーン、鷹松宮記念2着・レッツゴードンキ、悲願のGⅠ獲りを目指すルージュバック、エリザベス女王杯覇者・クイーンズリング、アットザシーサイド・アドマイヤリード・ジュールポレール・ソルヴェイグ・フロンテアクイーンといった4歳世代が登録しています。