12月を迎え、2017年も残り1カ月となってしまいました。12月1日は今年1年間の世相を反映した言葉を表彰する「2017 ユーキャン新語・流行語大賞」が発表されました。「忖度」とか「35億」、「空前絶後の」「○○ファースト」「うんこ漢字ドリル」「ユーチューバー」「藤井フィーバー」などがノミネートされましたが、年間大賞&トップ10入りしたのは?
<トップテン>
・インスタ映え(年間大賞)
・35億
・Jアラート
・睡眠負債
・忖度(年間大賞)
・ひふみん
・フェイクニュース
・プレミアムフライデー
・魔の2回生
・○○ファースト
<選考委員特別賞>
・9.98
・29連勝
年間大賞には「忖度」と「インスタ映え」の2語が受賞。
「忖度」は森友学園問題で当時の理事長だった籠池泰典氏が、国会の証人喚問で「忖度」と言い出してから、一躍耳にするようになりました。もともとは「他人の気持ちをおしはかること」という意味です。「忖度便乗商法」もあり、「忖度まんじゅう」が関西限定で販売されて大ヒット。さらにはファミリーマートで「忖度御前」という期間限定のお弁当が発売されています。
「インスタ映え」は、写真共有SNSサイト「インスタグラム」に投稿した写真の見栄えの良さを表す言葉。若い女性を中心に、オシャレな風景や、美味しそうな料理を撮影。その写真が良ければ良いほど、「いいね」の評価が高いんです。
トップテンには、今年大ブレイクしたブルゾンちえみさんのギャグ「35億」、今年6月に現役を引退したプロ棋士・加藤一二三氏の愛称「ひふみん」、睡眠不足が蓄積して心身共に悪影響を及ぼす状態を指す「睡眠負債」などが選ばれています。また、14歳で将棋の公式戦29連勝の新記録を打ち立てた藤井聡太四段、今年9月に男子100mで9秒98の日本新記録を樹立した桐生祥秀選手が受賞しました。
今年の流行語大賞は例年よりも「不作」と言われており、スポーツ界からトップ10入りの言葉がありませんでした。政治ネタでは「〇〇ファースト」や「魔の2回生」が選ばれました。「○○ファースト」といえば、アメリカのトランプ大統領が掲げる「アメリカファースト」、小池百合子東京都知事の「都民ファースト」が有名。7月の東京都議会議員選挙では「都民ファーストの会」が49議席を獲得して都議会第1党を獲得。小池知事はその後、「希望の党」の代表に就任しましたが、衆院選で惨敗して代表の座を辞任。昨年から吹き荒れていた「小池旋風」も失速したのでありました。
「魔の2回生」とは、2012年に初当選した自民党所属の衆議院議員が相次いで不祥事を起こしたことから生まれました。宮崎謙介氏は不倫で議員辞職、その妻である金子恵美氏は10月の衆院選で落選。武藤貴也氏は未公開株を巡る金銭トラブル、未成年男性買春疑惑を理由に離党。そして、「魔の2回生」の象徴といえるだろう豊田真由子氏は、秘書に対して「このハゲー」や「ちーがーうーだーろー」といった暴言を連発。自民離党後に無所属で衆院選に出馬しましたが、最下位で落選となりました。いやぁ「このハゲー!」は非常に破壊力抜群の名言でしたけど、年間大賞に選ばれなかったのは、「違うだろー!」って思いました。
今回の表彰式では、有名人の出席者が少なく、ブルゾンさんや、加藤ひふみん、藤井四段などが欠席。「忖度」の受賞者には、「忖度饅頭」を販売した社長さんが出席していました。「流行語大賞を受賞した芸人は翌年消える」というジンクスに恐れているみたいだ…。ブルゾン&ひふみんはワタナベエンターテインメント所属だから、テレビから消えることはないだろうけど…。