2017年のダート競馬の総決算・第63回東京大賞典(GⅠ・2000m 16頭立て)が29日、東京・大井競馬場で行われました。史上最多タイのGⅠ10勝を挙げている⑬コパノリッキーは、今回のレースがラストラン。東京大賞典を勝った⑫ケイティブレイブ、昨年の優勝馬⑤アポロケンタッキー、2年前の優勝馬③サウンドトゥルー、韓国GⅠ馬⑮ロンドンタウン、JBCクラシック3着①ミツバ、武蔵野ステークスを勝った⑩インカンテーションのJRA勢7頭に加え、今年のジャパンダートダービーを制した⑧ヒガシウィルウィン(船橋)、昨年の羽田盃覇者②タービランス(北海道)、東京ダービー馬⑦バルダッサーレ(大井)、④サブノクロヒョウ(大井)なども参戦しました。
単勝の人気は、1番人気ケイティブレイブ(3.5倍)、2番人気サウンドトゥルー(4.0倍)、3番人気コパノリッキー(4.7倍)。4番人気以降はインカンテーション(5.9倍)、ミツバ(7.1倍)、アポロケンタッキー、ヒガシウィルウィン、ロンドンタウンと続きました。
スタートは16頭横一線。最初の先行争いで、コパノリッキー、ケイティブレイブ、ミツバの3頭の中から、リッキーが先手を奪い、ケイブレ2番手。インカンテーションが3番手につけ、ミツバ4番手、ロンドンタウン5番手、ヒガシウィルウィン6番手。サウンドトゥルー13番手、アポロケンタッキーは後方2番手でスタンド前を通過します。
1コーナーの時点で早くも縦長の状態となり、2コーナーから向正面のところで、コパノリッキーが先頭をひた走り、2番手ケイティブレイブ、3番手インカンテーション、4番手ミツバ、5番手ロンドンタウン。離れた6,7番手にヒガシウィルウィンとバルダッサーレ、8番手タービランス、9番手サブノクロヒョウ(大井)、10番手サウンドトゥルー、11番手⑥コスモカット(大井)、12番手アポロケンタッキー、13番手⑨サンドプラチナ(大井)。後方は⑯セイファルコン(川崎)、⑪シャドウパーティー(大井)、⑭ハーキュリーズ(浦和)と続く。
3コーナーを回り、リッキーが自らのペースで逃げ続け、ケイブレがピタリと2番手を追走。3番手のインカンの外側からバルダッサーレが接近するが、すぐにミツバとロンドンタウンにかわされる。中団まで押し上げたサウトゥルが大外に持ち出し、アポケンも追い込み勝負。
最後の直線コースに差し掛かり、コパノリッキーがラストスパートを仕掛け、2番手との差を拡げる。ケイティブレイブも2番手をキープし続けるが、サウンドトゥルーが追い込む。ゴール残り100mを切り、リッキーが突き放し、サウトゥルがケイブレをかわして2番手に上がったが、コパノリッキーが先頭でゴールイン!2着にサウンドトゥルー、ケイティブレイブが3番手でゴール。ダート最強馬・コパノリッキー、現役最後のレースで圧勝しました!
東京大賞典 全着順&払戻金
1着⑬コパノリッキー 2分04秒2
2着③サウンドトゥルー 3馬身
3着⑫ケイティブレイブ 2馬身1/2
4着⑤アポロケンタッキー 1馬身1/4
5着⑮ロンドンタウン 1/2馬身
6着①ミツバ
7着⑩インカンテーション
8着⑧ヒガシウィルウィン
9着②タービランス
10着④サブノクロヒョウ
11着⑦バルダッサーレ
12着⑯セイファルコン
13着⑨サンドプラチナ
14着⑥コスモカット
15着⑪シャドウパーティー
16着⑭ハーキュリーズ
単勝 ⑬ 470円 3番人気
複勝 ⑬ 150円 ③ 130円 ⑫ 120円
枠連 2⃣-7⃣ 950円
枠単 7⃣-2⃣ 1,920円
馬連 ③-⑬ 970円
馬単 ⑬-③ 1,950円
ワイド ③-⑬ 340円 ⑫-⑬ 270円 ③-⑫ 210円
3連複 ③-⑫-⑬ 690円
3連単 ⑬-③-⑫ 4,470円
今年最後のGⅠレースは、3番人気のコパノリッキーが優勝。スタートから先頭に立つと、そのまま先頭をキープ。ラストの直線では後続を引き離し、2着に3馬身差をつけての圧勝。最後のレースで快心のレースを見せ、有終の美を飾りました。2着には大外から追い込んだサウンドトゥルー、3着には1番人気のケイティブレイブ。前回覇者のアポロケンタッキーは4着、7着のインカンテーションまでJRA勢が独占。ヒガシウィルウィンが地方勢最高の8着でした。
コパノリッキーは東京大賞典4度目の挑戦で念願の初勝利。さらには、GⅠ競走通算11勝目の新記録を達成。ダート界のレジェンドが最高の形で有終の美を飾りましたね。田辺裕信騎手と小林祥晃オーナー、村山明調教師は東京大賞典初勝利です。田辺騎手はリッキーでGⅠ初勝利を果たし、その後もJBCクラシックで優勝したり、MCS南部杯で連覇を経験。このコンビでGⅠを6勝もしました。
コパノリッキーは2014年のフェブラリーステークスで優勝してから一躍ダート界のトップホースになり、その年にGⅠ3勝。5歳時の2015年にGⅠを2勝、昨年はかしわ記念、帝王賞、南部杯とGⅠ3連勝。7歳になった今年も衰えを見せない活躍ぶりでした。2度の骨折を経験しながらもその度に復活、それに4年続けてGⅠ勝ちを収めた。この馬も思い出に残る名馬の一頭だと思います。
今後は北海道のブリーダーズスタリオンステーションで種牡馬になりますが、シンジケート60口が満口になっているそうだ。数年後にはリッキー産駒たちがダート戦線を盛り上げ、GⅠ馬を輩出しているかもしれませんね。コパノリッキーさん、長い間本当にお疲れ様でした。