2018年秋の最強古馬決定戦「第158回天皇賞・秋(GⅠ・芝2000m)」が28日、東京競馬場で行われました。今年の秋天は、2017年ダービー馬④レイデオロ、2016年ダービー馬⑥マカヒキ、皐月賞馬⑦アルアイン、菊花賞馬⑩キセキ、大阪杯覇者⑤スワーヴリチャード、ドバイGⅠ馬③ヴィブロス、宝塚記念を制した⑪ミッキーロケットとGⅠ馬7頭が参戦。他にも札幌記念を勝った⑨サングレーザー、①ステファノスなどが下剋上に挑みました。
本馬場入場の時に⑧ダンビュライトが戸崎圭太騎手を振り落として放馬。その後の馬体検査で疲労が著しいため、競走除外となりました。
単勝の人気は、1番人気がスワーヴリチャード(2.5倍)、2番人気レイデオロ(3.1倍)、3番人気マカヒキ(7.0倍)、4番人気サングレーザー(9.6倍)。その後はアルアイン、キセキ、ヴィブロス、ミッキーロケットと続きました。
スタートでレイデオロが出遅れて、最後方からの競馬。レイデオロの飛び出しも悪くなかった。2コーナーに向かっての先行争いで、好スタートを切ったヴィブロスが先手を主張するが、外からキセキが押し上げ、2コーナーを回ったところでキセキが先頭に立つ。向正面でアルアインが2番手に上がり、ヴィブロスは3番手、4番手にステファノスが追走。5番手にミッキーロケット、その後ろの6番手にレイデオロが控える。中団7番手のサングレーザーは、レイデオロをマークしている。内側8番手②ブラックムーン、9番手⑫サクラアンプルール、10番手にスワーヴリチャード、すぐ外側の11番手にマカヒキがつけている。そして最後方に⑬アクションスターという展開。
縦長の状態で3コーナーを回り、先頭のキセキは前半1000mを59秒4で通過。ほぼ平均ペースか?アルアイン2番手、ヴィブロスとステファが3,4番手で並び、後続もミキロケとレイデオロが5,6番手で並走。レーザーは7番手、マカヒキは10番手、スワリチャはまだ後方2番手の位置。直線で巻き返せるのか。
4コーナーから最後の直線に入り、キセキが後続を引き離してラストスパートに入る。2番手からアルアイン、最内からヴィブロス、外からはレイデオロも追い上げる。マカヒキとスワーヴリチャードはまだ後ろの位置。ゴール残り200mを切り、キセキがまだ粘るが、レイデオロとアルアインが差を詰める。昨年のクラシックホース3頭の争いか?大外からはサングレーザーも追い込み、ミッキーロケットも突っ込んでくる。残り100mを切って、レイデオロがキセキをかわし、ゴール前でレーザーが襲い掛かるが、レイデオロが先頭ゴールイン!ダービー馬の意地を見せたレイデオロ、平成最後の秋の天皇賞を制しました!
天皇賞・秋 全着順
1着④レイデオロ 1分56秒8
2着⑨サングレーザー 1馬身1/4
3着⑩キセキ ハナ差
4着⑦アルアイン 1馬身
5着⑪ミッキーロケット ハナ差
6着⑫サクラアンプルール
7着⑥マカヒキ
8着③ヴィブロス
9着①ステファノス
10着⑤スワーヴリチャード
11着⑬アクションスター
12着②ブラックムーン
除外⑧ダンビュライト
単勝 ④ 310円
複勝 ④ 150円 ⑨ 310円 ⑩ 300円
枠連 4⃣-6⃣ 720円
馬連 ④-⑨ 1,520円
馬単 ④-⑨ 2,370円
ワイド ④-⑨ 640円
④-⑩ 690円
⑨-⑩ 1,630円
3連複 ④-⑨-⑩ 6,420円
3連単 ④-⑨-⑩ 24,230円
秋の中距離王を決める一戦は、単勝2番人気のレイデオロが、ゴール前でキセキを差し切って優勝。前走のオールカマーに続いての重賞2連勝で、昨年の日本ダービー以来となるGⅠ2勝目を手にしました。2着争いは大外から追い上げたサングレーザーと、先行策を見せたキセキが並んでゴールしましたが、サングレーザーが2着、キセキはハナ差の3着。4着のアルアインまで4歳世代が独占。昨年のクラシックホース3頭が上位に入りましたね~。
3番人気のマカヒキは直線で伸びを欠いて7着。前走の札幌記念から-12キロが影響したのか?武豊騎手との新コンビで復活が期待されたんですがねえ…。1番人気のスワーヴリチャードは、まさかの10着大敗。スタートで出遅れたのが全てだと思う。ネット動画で再確認したところ、スタートでマカヒキにぶつけられていましたね。日大アメフト部ばりの悪質タックルですやんけ。
レイデオロの鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、なんと3週連続のGⅠ勝利!年間でも最多タイ記録のGⅠ6勝目となりました。ちなみに、天皇賞は春秋通じて初勝利です。レイデオロを管理する藤沢和雄調教師は、このレース6勝目をマーク。レイデオロの祖父で同じ藤沢厩舎のシンボリクリスエスも、2002年と2003年に秋天を連覇しています。
1週前追い切りの時にレイデオロがバランスを崩して騎手が下馬するというアクシデントがあり、その影響もあって単勝のオッズは2番人気でした。6番手でしっかりと折り合っていたし、残り300m辺りからの伸び脚は強烈でした。力強い内容で同世代のGⅠ馬を倒し、4歳世代で最強だということを改めて証明してみせました。
陣営によると年内はあと1戦使う予定だそうで、もしジャパンカップに参戦すれば、三冠牝馬・アーモンドアイとの対決が実現か?ルメール騎手はどっちを選ぶかな?
来週は京都競馬場でダート競馬の祭典「ジャパン・ブリーディング・ファームカップ(JBC)」が行われます。JBCが中央競馬で初開催ですよ。10レースには「JBCスプリント」、11レースには「JBCクラシック」、最終12レースに「JBCレディスクラシック」という順番です。当日はスプリントとクラシックは地上波中継があるけど、レディスクラシックは地上波無し。グリーンチャンネル入ってない人はBSイレブンで見るしかないの?