昨年9月の全米オープンテニスで日本人として初めての四大メジャー大会制覇を果たした大坂なおみ選手が、オーストラリア・メルボルンで開催中の「全豪オープンテニス」で2度目のメジャー制覇に挑みました。26日の決勝では、第8シードのペトラ・クビトバ選手(チェコ)と対戦。全豪初優勝&世界ランキング1位を懸けた一戦は、大熱戦となりました。
第1セット、先にサービス権を得た大坂はいきなりダブルフォルトを犯すも、その直後にサービスエースを決める。第2ゲーム以降は両者ともにサービスキープを続け、6-6のままタイブレークへ。最初のサービスで大坂がポイントを獲得すると、続くクビトバのサーブをリターンエース。これで流れを掴んだ大坂は、サービスエース、フォアハンドでポイントを重ね、最後はラリー戦からクビトバのバックハンドクロスがアウトとなり、大坂が7-2でタイブレークを制し、セットカウント7-6で第1セットを取ります。
第2セット。大坂のサービスゲームの第2ゲームで相手にブレークされたが、続く第3ゲームで大坂がブレーク返しに成功。さらに3ゲームを連取し、大坂が4-1とリード。ゲームカウント5-3と大坂リードで迎えた第9ゲーム、大坂が3連続ポイントを奪い、「0-40」とマッチポイントを迎える。しかし、クビトバが3連続ポイントで「40-40」のデュースとした後、ポイントを追加してサービスキープ。ピンチを脱したクビドバは、ここから4ゲームを連取。第2セットは5-7でクビドバが取り、セットカウントは1-1のイーブンに。
運命の最終セット。第1ゲームはクビトバがサービスキープ、2ゲーム目は大坂サービスキープ。両者1-1で迎えた3ゲーム目、大坂がブレークポイントを握り、バックハンドのクロスを決めてブレーク成功。5-4と大坂の1ブレークアップのリードで迎えた第10ゲーム。このゲームを取れば優勝が決まる大坂は、サービスエースで先取すると、フォアハンドのストレートを決めて「30-0」。さらにクビトバのバックハンドがアウトとなり、3連続ポイントでマッチポイント。最後は大坂のサーブをクビドバが返せずゲームセット。第3セットを6-4で取った大坂なおみが、全豪オープン初優勝を決めました!
大坂なおみ選手が全米に続き、全豪オープンも優勝!第2ゲームの第9ゲームで先にマッチポイントを握りながらも、5連続失点でブレーク失敗したときは「簡単に勝たせてもらえないなぁ」、第2セットを落とした時は「ヤバいかも」って思って見てました。クビトバ選手も粘り強く、執念のすごさを感じました。そんな難敵に競り勝って、2度目のメジャー制覇です。
全米の時はセリーナ・ウィリアムズ選手が試合中に審判に抗議を行い、表彰式でもブーイングが起きて、大坂選手も優勝した気分になれず、後味の悪さが残りました。でも今回は、客席全体で大坂選手の優勝を祝う拍手がありました。
大坂選手は今大会7試合戦い、1回戦と2回戦はストレート勝ち、3回戦の謝淑薇(シェ・シュウェイ)戦と4回戦のセバストワ戦は、第1セットを落としながらも逆転勝利。準々決勝のスビトリナ戦は2-0と快勝し、準決勝のプリスコバ戦はサービスエース15本を決めて決勝進出。今回の決勝でもサービスエースを9本も決めました。
全豪オープンを優勝したことで、今度のWTA(女子テニス協会)の世界ランキングで1位に浮上することは決定的。これは日本テニス界にとって歴史的快挙です。伊達公子さんと錦織圭選手の世界ランク4位も凄い成績ですが、大坂選手はトップ3どころか世界一です。昨年3月にツアー初優勝してから、1年以内で世界の頂点に立つって凄いですね。
大坂選手、全豪オープン優勝&世界ランキング1位おめでとうございます。今後も優勝回数を増やし続け、2020年東京五輪でのメダル獲得、アジア人で初のグランドスラム完全制覇を目指して頑張ってください。