先週(6月28日)、私が担当している「基本法学概論A」で、朝日新聞2018年6月26日付朝刊7面13版に掲載された「波聞風問:貿易戦争 巨大市場、米国のたそがれ」を題材にした問題を出題しました。
朝日新聞編集委員である原真人氏は、この記事で「10年前の米国のGDPは日本の3倍、中国は0.9倍だった。直近は米国4倍、中国2.5倍だ」と書かれ、さらに「日中のGDPが逆転したのは8年前。日本人はあのとき長年守り続けた世界第2位の経済大国としての自信を失った」とも書かれています。ここで「世界第2位の経済大国」という部分に下線を引き、次のような問いを出しました。
「次のうち、日本の前に『世界第2位の経済大国』であった国はどれか。
ソヴィエト連邦 フランス イギリス 西ドイツ イタリア オーストラリア」
正答は西ドイツです。1961年からのことで、冷戦時代に東西に分割されていたことなどを考えると驚異的な話ですが、事実です。1968年に日本が2位、西ドイツが3位になり、再統一を挟んで、この状態が長らく続きます。現在は、日本が3位、ドイツが4位です。
現在のGDPの状況などを考えれば比較的簡単な設問と思われるし、世界史か日本史かで学習するのではないかと思うのですが、意外なくらいに正答率が低いので驚きました。正解者は30人中3人でした。