ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

溝口緑地で、何となく

2024年08月31日 00時00分00秒 | まち歩き

購入したばかりのカメラで練習です。

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東京メトロ08系08-103F

2024年08月30日 00時00分00秒 | 写真

 2003年、帝都高速度交通営団が半蔵門線の輸送力増強用に登場させたのが08系です。10両編成6本が製造され、半蔵門線はもとより、東急田園都市線、東武伊勢崎線・日光線でも運行されています。今回は、その08系の08-103Fです。二子玉川駅にて撮影しました。 

急行中央林間行きとして、二子玉川駅1番線から発車しました。次の停車駅は溝の口ですので、写真でも見ることができる二子新地駅を通過します。

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安芸高田市が芸備線再構築協議会に参加する意向

2024年08月29日 00時00分00秒 | 社会・経済

 市長が代わると政策が変わるということはあります。赤字ローカル線についても同様なのでしょう。安芸高田市が、芸備線再構築協議会に参加する意向を示しました。朝日新聞社が、今日(2024年8月27日)の10時15分付で「芸備線の再構築協議会、不参加だった安芸高田市が参加の意向」(https://www.asahi.com/articles/ASS8V4TFJS8VPITB009M.html?iref=pc_preftop_hiroshima)として報じています。

 このブログに、2024年1月13日0時0分0秒付で掲載した「芸備線について再構築協議会の設置が決定された」において記しましたが、芸備線についての再構築協議会には、存廃議論の対象になっていない区間も含めた全区間の沿線自治体が参加しています。具体的に記せば三次市と広島市です。しかし、芸備線の路線を基準とすると三次市と広島市との間にある安芸高田市は参加していないのです。三次駅から下深川駅までの区間にある甲立駅、吉田口駅および向原駅が安芸高田市に所在するのですが、この区間の平均通過人員は2022年度で988、2023年度で998であり、決して高くありません。何故に再構築協議会不参加という判断がなされたのかはわかりませんが、今年の3月には広島市、三次市および安芸高田市が再構築協議会とは別の任意協議会を設置することが報じられているだけに〔NHKのサイトに2024年3月14日8時24分付で掲載されている「JR芸備線沿線の広島市・三次市・安芸高田市が新たな協議会」(https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20240314/4000025325.html)によります〕、再構築協議会への不参加の理由が知りたいところです。

 さて、上記朝日新聞社記事の内容に戻りましょう。安芸高田市長は、8月26日の定例記者会見において再構築協議会への参加について「前向きに考えたい」と述べました。この「前向きに……」というフレーズは曲者の公務員用語であると言われることもありますが、定例記者会見における「前向きに考えたい」は素直に解釈してよいもののようです。市長は、情報収集の観点からしても協議会への参加が同市にとってプラスである旨を語ったようです。最終的には、再構築協議会での協議において決定されるようですが、安芸高田市の参加を拒否する積極的な理由が見当たらないと思われるので、今年中に同市の参加が認められるものと考えられます。

 2023年の地方公共交通活性化再生法改正によって法定協議会としての位置づけが与えられた再構築協議会ですが、現在のところ、設置されたのはまだJR芸備線のみについてであり、今後、他に設置されるかどうかはわかりませんが、芸備線について様子を見てから、ということなのかもしれません。

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二子玉川駅から もう1枚

2024年08月28日 00時11分55秒 | まち歩き

2024年8月25日11時10分付で「二子玉川駅から」を掲載しました。その続きと言えるでしょうか。

 

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千葉科学大学の公立化の条件?

2024年08月27日 00時00分00秒 | 国際・政治

 このブログで、千葉科学大学の話題を3回取り上げました(「公立化は無理ではないか」、「千葉科学大学の公立化は難航することに」および「公立化か閉校か」)。

 公立化、より具体的には公立大学法人化されるのか、別の道をたどることになるのか。銚子市に「千葉科学大学公立大学法人化検討委員会」(以下、検討委員会)が設置され、これまで5回の会合が開かれました。その結果が2024年8月25日にまとめられ、市長に答申されました。東京新聞が、2024年8月25日の21時36分付で「『公立化は魔法の杖ではない』 千葉科学大の経営『加計学園による継続が望ましい』 銚子市検討委が答申」 (https://www.tokyo-np.co.jp/article/349651)として報じています。銚子市のサイトには検討委員会の記事があり、会議で配布された資料も掲載されていますが、第5回(2024年8月25日)の配付資料は掲載されていませんので、東京新聞の記事を参考にします。但し、方向性は第4回(2024年7月28日)に或る程度示されており、「会議概要」が公表されていますので、これも参照します。

 検討結果は、東京新聞の記事の表現を借りるならば「『公立化は大学再生の魔法の杖(つえ)ではない』として、最善策を『加計学園による経営継続』とし、次善策を『ほかの学校法人への事業譲渡』とした」、いずれも不可能であれば「公立化を考えるべきだとした」のですが「その場合でも、銚子市が経営主体となる前に現行の3学部6学科を2学部2学科に整理し、2210人の定員を10分の1以下の190人未満に減らすことなど、7つの条件を求め」、「運営資金の銚子市への譲渡も含めた」とのことです。

 2学部2学科への整理は、検討委員会の第4回会合でも示されていました。或る委員は、次のように発言しています。

 「まず学部としては、看護学部と危機管理学科を残すべきだと思う。今社会で求められているのは問題解決能力であり、様々な困難に直面したときに、それを打開するためには忍耐力、体力など様々な能力が必要となる。社会に出てから必要となる問題解決能力を身につけるための基礎を大学までの間に身につけるべきだと思う。危機管理学科ではそういうことが学べるように、今の時代に合った内容のカリキュラムにもう一度組み直してもらいたい。今の内容の延長とは考えていないということを付け加えておきたい。また、前回リスキリングの話をさせていただいた。学生だけでなく、社会人も、年齢や段階に応じて学び直す必要があると思っている。そういう機能を既存の学部学科内に作れるか検討していただきたい。」

 別の委員は「市民の方から意見が多かったのは、千葉科学大学は公立化して残してほしいということ。千葉科学大学があった場合となかった場合の経済効果を考えると、公立化して残していただいた方がよいということであった」とした上で、次のように発言しています。

 「何を残すかというスリム化の話では、まず看護学科は残していただきたい。公立化することで市立病院との連携がとりやすくなると思う。学生としても実習などの環境に恵まれるのではないか。地域のことを考えると、以前、外川地区で看護学科の学生と先生が地区を回って何年か時系列を追って実習をやっていただいた。そういうことがあると健康に対する意識が芽生えてくるというプラス効果がある。できればそういう形の看護学科を残していただきたい。危機管理に関しては、地域に根ざすのであれば、銚子沖の風力発電の点検にドローンを使うなど、若い人達に人気のあるような学科を作って、学生を集めるようなことをすれば、公立化になれば学費も安くなるし、集まりやすいと思う。なので、看護学科と危機管理学科、これは残していただきたい。その他の赤字の学科は赤字の金額が大きいので、難しいと思う。」

 委員の氏名が「会議概要」に示されておらず、ABC、甲乙丙などとも示されていないので、それぞれの発言の関連がよくわからないのですが、このような発言も記録されています。

 「1番よいのは、加計学園の経営で千葉科学大学が現状のまま残ることが第一希望だと思う。第1回会議では、現状のままでは募集を停止するという話であったので、次に考えるべきは、別の学校法人に引き継いでもらって、現状のまま若しくは現状の規模で経営してもらう、これが第二希望であろうと思う。現在の規模のまま公立大学法人化して引き受けるというのは、将来市民に財政的負担をお願いするという覚悟があれば可能だと思うが、それは市の財政状況から難しい。そうなると、引き受けるとすれば財政負担のリスクを下げるべきで、これは固定費を削減する以外にない。固定費には建物もあるが、この場合は教員が何人くらい必要となるかということになる。学科の数を増やすと必要とされる教員の数が増えてしまう。1学科作ると最低でも10人以上の教員がどうしても必要になってくる。現在6学科あるので、かなりの規模で教員が必要ということになる。そうすると、学科の数を減らすというのが基本的な路線だろうと思う。銚子市の人口規模を考えると、2学科か3学科、3学科にすれば将来市民に財政負担が生じる可能性が上がる。その覚悟を持って3学科を残すというのは、1つ市民の方の判断だろう。2学科であれば、例え上手くいかなかったとしても、それほど大きな財政負担ではないと思う。(中略)残すならば、固定費の少ない学科を残さないといけない。理科系の多くの設備を必要とする学科、教員を多く必要とする学科は固定費が高く、入学定員から下振れをしたときの赤字幅が大きくなることから、それは避けたい。しかし、公立大学法人にすると逆の面があって、国からもらえる地方交付税交付金は、理科系に手厚い。わかりやすくするためにビジネスの話に例えると、文系の学科は利幅が薄いけど、コストがかからない。理系の学科は固定費が多くリスクが高いけど、利幅が厚い。どうするかというと、固定費の高い学科を1つ残し、もう1つは固定費の低い文系の学科を残した方がよいということになる。2学科を前提にすると、1つは地元からは看護学科のニーズが非常に強い。看護学科を残すとすれば、もう1つは固定費が低くて融通の利く文系の学部、典型的にはビジネス系の学部となる。危機管理学部危機管理学科という名前だが、実質的にビジネス経営学科として運用することは可能であり、ドローンがどうしても必要という話であれば、ドローンの専門家が1人いれば、危機管理の枠の中で含めることができる。ということで2学科体制となる。今ある6学科をどれだけ減らすかというときに、看護学科が必須であれば、もう1つは文系の学科を残すとよいというロジックで、大体皆さんの意見は収束している。与えられた条件の中で常識的に考えると、結論の方向性は大きく違わない。看護学科を残して、危機管理学科を文系のビジネス経営学科のように運用するというのが現実的なセットだろうと思う。」

 そして、委員長(「会議概要」には示されていませんが、淑徳大学地域創生学部長の矢尾板俊平氏です)が委員長が次のように発言しています。

 「皆さんから意見をいただき、看護学部と危機管理学部危機管理学科、学科では2学科、という組み合わせが皆さんの意見となったと思う。高校生のアンケートを見ると、経済経営はそれなりに学生のニーズは高い。看護もそれなりに高い。全国的な傾向も同じである。懸念としては、危機管理学科という名前のままでは0.4パーセントなので、募集のことを考えると、学科名称については、答申の後、公立大学の設計をしていくときに、留意しておく必要があると思う。内容としては、現在の危機管理学科の内容と看護学科の内容というところでスリム化を図っていくということを答申の素案として、今後、答申案を調整していきたいと思う。」

 最後まで公立大学法人化の可能性が残されているということで、委員間の意見の違いも見えてきそうですが、それは脇に置いておきましょう。まずは加計学園による経営の継続、次に別の学校法人への譲渡という結論は、或る程度予想されたことでもあり、常識的な結果と言えるでしょう。しかし、検討委員会の答申には法的拘束力がないはずで、最終的には銚子市長の判断に委ねられていると言えます。

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東急9020系9022Fと9000系9002F

2024年08月26日 05時35分22秒 | 写真

二子玉川駅で、購入したばかりのCANON EOS R50を使って撮影してみました。

 大井町線G各停大井町行きの東急9020系9022Fが二子橋を渡り、二子玉川駅3番線に到着しようとするところです。内側を走っているので、奥に見える二子新地駅に停車しないことがわかります。

 二子玉川駅3番線に9022Fが到着しました。右側の2番線には、大井町線G各停溝の口行きの9000系9002Fが停車しています。正面だけを見ると、9020系と9000系の違いがわからない、という方も多いことでしょう。私も、番号で識別していたくらいです(実際は屋根を見ますが)。ただ、車内のインテリアなどは異なりますし、それ以上に屋根に乗っているクーラーキセの配置が異なり、中間車のパンタグラフの位置も異なるので、識別はできます。

 ちなみに、9020系は、元々が田園都市線・半蔵門線用として1992年に登場した2000系です。10両編成でしたが3本しかなく、東武伊勢崎線・日光線との直通運転が始まってからは活躍の場が狭まりました。東武伊勢崎線・日光線に乗り入れることができなかったからです。一説には、3本しかないことから乗務員の教習の手間などが考えられたからであるとか。そのため、東武伊勢崎線・日光線に乗り入れるための機器は積まれていなかったのでした。これでは活躍の場が狭まります。

 2018年に2000系は田園都市線・半蔵門線の運用から外れました。そして、5両編成化され、VVVF装置も改められた上で9020系となり、現在は大井町線の各駅停車用として運用されています。しかし、このブログでも何度か取り上げているように、2025年度から西武鉄道に譲渡される可能性があります。

 9002Fが2番線から発車していきます。次は終点の溝の口駅ですので、二子新地駅および高津駅は通過します。

 9000系は1986年に東横線用として登場しました。当初から大井町線用であった9007Fを除き、8両編成でした。もっとも、最初は東京メトロ南北線および都営三田線との直通運転も考慮されていたようで、現在でも運転席にあるマスコンキー投入口には「東急」と「営団」の文字があります。結局は東横線および横浜高速鉄道みなとみらい線で運行され続けたのですが、東横線と東京メトロ副都心線との直通運転が始まる前に大井町線に移り、5両編成化されました。

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二子玉川駅から

2024年08月25日 11時10分00秒 | まち歩き

 東急田園都市線・大井町線の二子玉川駅。ホームの一部が二子橋となっています。この駅から、多摩川、そして川崎市高津区、中原区のほうに、カメラ(CANON EOS R50)に取り付けた望遠レンズを向けて、撮影してみました。二子玉川駅で撮影したとも言えますし、二子橋で撮影したとも言えます。

 左側に建ち並ぶ高層ビルは、中原区の小杉町や新丸子東、つまり武蔵小杉駅周辺にあるものです。中程の2棟は高津区北見方のマンションで、右側に、中原区上小田中、武蔵中原駅の北側にある富士通の本店が見えます。小杉と北見方の間に、おそらくは新川崎駅前にあると思われるビルも写っています。

 北見方です。2棟のマンションの奥に第三京浜道路が通っていますが、この写真ではわからないことでしょう。周辺は住宅地であり、農地もありますから、この2棟は目立ちます。

 高津区にもマンションの建物は多いのですが、川崎市の南部(川崎区、幸区および中原区)と異なり、超高層建築物はほとんどありません。高津区久本3丁目、かつてNECの東京第二工場があった場所にあるマンションくらいでしょう。

 左に高津区北見方、右端に同区諏訪のモナークマンション二子玉川園が見えるように撮影してみました。かつて、高津区の北見方、諏訪、瀬田、二子には、二子新地駅ではなく、二子玉川駅(2000年8月5日までは二子玉川園駅)が最寄り駅であると思わせるような名称のマンションが多く建てられていました。中には「二子多摩川」という名称が付けられたマンションもあります。

 富士通の本店です。2023年の秋に、富士通の本社が東京都港区汐留から川崎市中原区上小田中に移転する旨が報じられていましたが、根っからの川崎市民にとっては驚くことでもなかったでしょう。少なくとも、武蔵中原駅や武蔵新城駅、もう少し拡げて武蔵小杉駅や武蔵溝ノ口駅の周辺の住民にとっては、富士通と言えば武蔵中原駅の北側というのが、昔からのイメージなのです。そもそも、登記上の本店は当初から川崎市中原区上小田中にありますし、工場などの機能もそこにあります。

 今回は田園都市線下りホーム(1番線および2番線)で撮影しました。機会があれば、上りホーム(3番線、4番線)で撮影してみたいものです。

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日本最東端の鉄道駅が廃止される?

2024年08月24日 01時00分00秒 | 社会・経済

 時々、日本最▲端の駅は何処か、というようなクイズが出されたりすることがあります。▲には方角を示す漢字一文字が入ります。

 最南端:赤嶺駅(沖縄都市モノレール)

 最西端:那覇空港駅(沖縄都市モノレール)

 最北端:稚内駅(JR北海道の宗谷本線)

 最東端:東根室駅(JR北海道の根室本線)

 今回は東根室駅の話です。私も先程知ったばかりで驚いたのですが、Yahoo! Japan Newsに、2024年8月23日20時30分付で「<独自>日本最東端の北海道・東根室駅、来春の廃止検討 根室駅が新たな最東端に」という記事(https://news.yahoo.co.jp/articles/3926fe1b8ced24a1d3ac7754b87f45216b7f6044)が掲載されています。これは北海道新聞社のサイトに2024年8月23日20時00分付で掲載された「日本最東端の東根室駅、来春の廃止検討 根室駅が新たな最東端に」(https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1053915/)からの転載であるようです。また、Yahoo! Japan Newsには、やはり2024年8月23日の22時28分付で「日本最東端の駅、来春ダイヤ改正での廃止検討 根室本線 東根室駅(北海道根室市)」(https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f8f7339e08ed30a9573c6b82e9de242105934cac)という、鉄道ライターの清水要さんによる記事が掲載されています。

 北海道新聞社の記事は有料記事であり、会員でないと全部を読めないようですが、Yahoo! Japan Newsに転載された記事を読む限りでは短いものであるようです。経費削減のためにJR北海道が「廃止する方向で検討していることが」判明したという趣旨でした。

 清水さんによる記事には、東根室駅について「ホームだけの無人駅で、駅舎や待合室はない」が「駅周辺には住宅街が広がっており、決して『秘境』などではない」と書かれています。たしかに、地図で見る限りは市の中心街とまでは言えないものの市街地にあるようです(私は根室市を訪れたことがありませんので、詳しいことは知りません)。清水さんは「令和4(2022)年度の一日平均乗車人員は10.8人と、JRが廃止の目安としている3人を大きく上回っている」と書かれていますが、これはJR北海道が2018年から2022年までの5か年平均による平均乗車人員の数字です(残念ながら、現在ではWayback Machineでしか読めません)。ちなみに、JR北海道のサイトにある「駅別乗車人員」には、2019年から2023年までの5か年平均による各駅の乗車人員が示されており、それによれば東根室駅の一日平均乗車人員は3人超10人以下とされています。また、根室市が公表している「根室市地域公共交通計画現状整理編」18頁に「根室駅の1日当たり乗降客数の推移」という図が掲載されていますが、そこには「根室駅以外は無人駅のため、数値公表なし」と書かれています。

 一日平均乗車人員が10人以下であるというのは、鉄道駅としての存在意義が十分に問われるべき数字であるとも言えます。ただ、北海道の場合は、地理的条件などを念頭に置けば10人超であっても存続の必要性があるとも考えられますから、結局は駅周辺の住民の意向にも留意しなければならないということなのでしょう。2025年3月に廃止される見通しであると報じられた抜海駅(宗谷本線にある、日本最北の無人駅)にしても、存廃についてかなりの議論がなされていたのですから。

 これまで、JR北海道は毎年のようにいくつかの駅を廃止しています。一概には言えないものの、これまで廃止されてきた駅の多くは、一日平均乗車人員が3人未満であるようで、所在地の地方公共団体が管理することによって維持されてきたような駅も存在します。根室本線の末端区間というべき釧路駅から根室駅までの区間には花咲線という通称が用いられていますが、その花咲線にあった駅のうち、糸魚沢駅が2022年3月に、初田牛駅が2019年3月に、そして花咲駅が2016年3月に廃止されています。今後も増える見込みはないでしょうし、除雪、野生動物などのことを考えると、経費削減のために廃止される駅は今後も出てくることでしょう。宗谷本線がその状態であり、近いうちに特急停車駅以外の駅がなくなるのではないかとも言われています(とくに名寄駅から稚内駅までの区間がそうで、既に挙げた抜海駅の他に雄信内駅と南幌延駅が2025年3月のダイヤ改正時に廃止されると報じられていますし、今年の3月には初野駅と恩根内駅が廃止されています)。

 人口が減少することによって地域公共交通の役割が問われています。維持する必要があるという声が時に持続可能性と言い換えられたりして高く叫ばれていますが、むしろ、地域公共交通の存在意義を低めているというのが現実的な見方なのでしょう。少なくとも、これまでの鉄道、バスなどという形態での維持は難しくなる一方ですし、こだわりを捨てる必要があるのかもしれません。

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JR九州の在来線は厳しさを増す

2024年08月21日 19時00分00秒 | 社会・経済

 気付いたのは今日(2021年8月21日)ですが、昨日(2024年8月20日)の夕方にJR九州に関する報道がなされていました。gooに、昨日の19時40分付で「JR九州、利用者減の在来線で赤字55億円 線区別収支を公表」という記事が掲載されており(https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/mainichi-20240820k0000m020249000c.html)、これは毎日新聞のサイトに昨日の19時40分付で掲載された「18区間赤字55億円 JR九州、低輸送密度路線」という記事(https://mainichi.jp/articles/20240821/ddp/041/020/003000c)からの転載です。また、朝日新聞社のサイトには昨日の20時0分付で「JR九州、1日2千人未満18区間で赤字55億円 23年度収支公表」という記事(https://digital.asahi.com/articles/ASS8N3D6FS8NULFA00LM.html)が掲載されています。そして、JR九州が昨日付で「2023年度 線区別ご利用状況等の公表について」(https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/08/20/240820_2023_senkubetsu.pdf)という文書を公開しています。

 まず、goo転載記事を取り上げると、同記事には「JR九州は20日、利用者が減少している在来線の2023年度線区別収支を公表した。対象は輸送密度(1キロ当たりの1日平均乗客数)が2000人未満の13路線18区間で、営業赤字は総額約55億円に上った。18区間のうち自治体や鉄道事業者が要請して国が設置する『再構築協議会』の目安とされる輸送密度1000人未満は13区間だった」と書かれています。また、同記事には2023年度に営業赤字額が最も大きかった路線・区間として日南線の田吉駅〜油津駅(7億300万円)、輸送密度が最も低かった路線・区間として同じ日南線の油津駅〜志布志駅(179人)とあげられています。また、goo転載記事には日田彦山線BRTの輸送密度も書かれており、2016年度のそれが131人、2023年度のそれが164人であると書かれています。

 次に、朝日新聞社記事です。この記事には「1キロ当たりの1日平均利用者数(輸送密度)2千人未満を基準に収支を公表したのは12路線の18区間。コロナ禍からの回復もあり、22年度より2区間減った。ただ、収支の厳しさは続いている」と書かれており、「18区間の営業損益は、宮崎空港線田吉―宮崎空港を除く17区間が赤字で、合計では約55億円の赤字だった。前年度と比較可能な17区間の損益は約1.5億円悪化した」と続いています。そして、赤字幅が大きかった路線・区間として日南線の田吉駅〜油津駅、日豊本線の佐伯駅から延岡駅(5億3300万円)、指宿枕崎線指宿駅〜枕崎駅(4億6200万円)が挙げられています。赤字幅が最も大きかったのは日南線田吉―油津の7億300万円。日豊線佐伯―延岡(5億3300万円)、指宿枕崎線指宿―枕崎(4億6200万円)が続いた。また、同記事には輸送密度が低い路線・区間として日南線油津駅〜志布志の他に豊肥本線宮地駅〜豊後竹田駅の193人が書かれています。

 JR九州が公表した文書も見てみましょう。この文書ですが、平均通過人員(とりあえず輸送密度と同じと考えておきましょう)については全路線・全区間のそれが示されています。JR九州発足年度である1987年度と2023年度とが示されているので読んでみると、興味深いことに、1987年度より2023年度のほうが平均通過人員の数値が高くなっている区間があります。次の通りです。

 ①鹿児島本線

 全線(門司港駅〜鹿児島駅):1987年度は25138、2023年度は30838。←1987年度においては、現在の肥薩おれんじ鉄道の営業区間である八代駅〜川内駅も鹿児島本線でした。

 小倉駅〜博多駅:1987年度は68929、2023年度は74753。

 博多駅〜久留米駅:1987年度は46908、2023年度は60889。

 鹿児島中央駅〜鹿児島駅:1987年度は9962、2023年度は10936。

 ②日豊本線

 国分駅〜鹿児島駅:1987年度が9875、2023年度は10250。←これ以外の区間では減少しています。そのため、全線を通じての数値も低くなっています。

 ③篠栗線

 吉塚駅〜桂川駅:1987年度が109875、2023年度は10250。

 吉塚駅〜篠栗駅:1987年度が13712、2023年度は32551。

 篠栗駅〜桂川駅:1987年度が8698、2023年度は13634。

 ④長崎本線←以下の2区間以外は減少しているので、全線を通じての数値も低くなっています。

 鳥栖駅〜佐賀駅:1987年度が24187、2023年度は27881。

 喜々津駅〜浦上駅:1987年度が2640、2023年度は4182。←おそらく、長与駅経由(いわゆる旧線)でしょう。

 ⑤筑肥線

 姪浜駅〜伊万里駅:1987年度が7557、2023年度は9265。←全線を通じての数値が高くなっているのですが、それは次の区間の数値が高くなったためです。

 姪浜駅〜筑前前原駅:1987年度が13593、2023年度は42727。

 ⑥佐世保線

 江北駅〜佐世保駅:1987年度が5651、2023年度は7313。←西九州新幹線の開業が数値を押し上げた可能性が高いでしょう。

 ⑦香椎線

 西戸崎駅〜宇美駅:1987年度が3299、2023年度は6566。

 西戸崎駅〜香椎駅:1987年度が2921、2023年度は5078。

 香椎駅〜宇美駅:1987年度が3690、2023年度は8102。

 ⑧久大本線

 久留米駅〜日田駅:1987年度が3040、2023年度は3931。←これ以外の区間では減少しています。そのため、全線を通じての数値も低くなっています。

 ⑨大村線

 早岐駅〜諫早駅:1987年度が3197、2023年度は4203。

 ⑩豊肥本線

 熊本駅〜大分駅;1987年度が2963、2023年度は3172。←全線を通じての数値が高くなっているのですが、それは次の区間の数値が高くなったためであり、それ以外では激減しています。

 熊本駅〜肥後大津駅:1987年度が4902、2023年度は12889。

 (日南線南宮崎駅〜田吉駅および田吉駅〜油津駅の平均通過人員は2129ですが、この頃には宮﨑空港線が開業していなかったので南宮崎駅〜油津駅の平均通過人員として書かれています。2023年度の南宮崎駅〜田吉駅は3621、田吉駅〜油津駅は948となっています。南宮崎駅〜田吉駅では増えていることになりますが、これは宮﨑空港線のためでしょう。)

 次に2023年度の平均通過人員が2000人を下回る路線・区間をあげていきます。参考までに、カッコ内に1987年度の数値も示しておきます。

 ①日豊本線

 佐伯駅〜延岡駅:907(←3428)。

 都城駅〜国分駅:1368(←2029)。

 ②長崎本線

 江北駅〜諫早駅:908(←9108)。西九州新幹線の開業に伴うものであることは明白でしょう。

 ③筑肥線

 唐津駅〜伊万里駅:224(←728)。

 ④宮﨑空港線

 田吉駅〜宮﨑空港駅:1792(宮﨑空港線は1996年度に開業しました)。

 ⑤筑豊本線

 桂川駅〜原田駅:384(←2981)。

 ⑥後藤寺線

 新飯塚駅〜田川後藤寺駅:1319(←1728)。

 ⑦唐津線

 久保田駅〜西唐津駅:1808(←3528)。

 久保田駅〜唐津駅:1861(←3649)。

 唐津駅〜西唐津駅:833(←1315)。

 ⑧豊肥本線

 肥後大津駅〜宮地駅:935(←2711)。

 宮地駅〜豊後竹田駅:193(←1028)。

 豊後竹田駅〜三重町駅:863(←2384)。

 ⑨肥薩線

 八代駅〜隼人駅:479(←1400)。

 八代駅〜人吉駅:2023年度は被災のために運休中(←2171)。

 人吉駅〜吉松駅:2023年度は被災のために運休中(←569)。

 吉松駅〜隼人駅:479(←1109)。

 ⑩三角線

 宇土駅〜三角駅:859(←2415)。

 ⑪吉都線

 都城駅〜吉松駅:402(←1518)。

 ⑫指宿枕崎線

 喜入駅〜指宿駅:1988(←3687)。

 指宿駅〜枕崎駅:222(←942)。

 ⑬日南線

 南宮崎駅〜志布志駅:637(←1423)。

 田吉駅〜油津駅:948(前述のように、1987年度は南宮崎駅〜油津駅として2129となっています)。

 油津駅〜志布志駅:179(←669)。

 〔日田彦山線については、煩雑になるので省略しました。〕

 そして、JR九州の文書には、平均通過人員が2000人/日未満の線区に限定しての線区別収支が掲載されています。宮﨑空港線のみ、営業曽根機が2300万円の黒字であり、他は赤字です。

 ①日豊本線

 佐伯駅〜延岡駅;▲5330万円。

 都城駅〜国分駅:▲3500万円。

 ②筑肥線

 唐津駅〜伊万里駅:▲1570万円。

 ③筑豊本線

 桂川駅〜原田駅:▲1000万円。

 ④後藤寺線

 新飯塚駅〜田川後藤寺駅:▲2030万円。

 ⑤唐津線

 久保田駅〜唐津駅:▲3940万円。

 唐津駅〜西唐津駅:▲2380万円。

 ⑥豊肥本線

 肥後大津駅〜宮地駅:▲2170万円。

 宮地駅〜豊後竹田駅・▲3320万円。

 豊後竹田駅〜三重町駅:▲1500万円。

 ⑦肥薩線

 八代駅〜人吉駅および人吉駅〜吉松駅は長期運休中。

 吉松駅〜隼人駅:▲3720万円。

 ⑧三角線

 宇土駅〜三角駅:▲3050万円。

 ⑨吉都線

 都城駅〜吉松駅:▲4280万円

 ⑩指宿枕崎線

 喜入駅〜指宿駅:▲2320万円。

 指宿駅〜枕崎駅:▲4620万円。

 ⑪日南線

 田吉駅〜油津駅:▲7030万円。

 油津駅〜志布志駅:▲4180万円。

 こうして、平均通過人員が2000人/日未満の路線・区間についてのみ線区別収支を公表したのは、多くの方も推察されるとは思いますが、今後の存続に関する議論のためでしょう。現に、指宿枕崎線については、2024年8月19日に「指宿枕崎線の将来のあり方に関する検討会議」の初会合が開かれています〔朝日新聞社のサイトに2024年8月20日10時0分付で掲載された「指宿枕崎線の検討会議始まる 独自の将来像模索」(https://www.asahi.com/articles/ASS8M4HLHS8MTLTB003M.html?iref=pc_ss_date_article)によります〕。この検討会議は地域公共交通活性化再生法による法定協議会ではないのですが、何らかの方向性が示されることになるのではないかと思われます。

 指宿枕崎線の指宿駅〜枕崎駅よりも平均通過人員の数値が低い路線・区間が2つありますが、このうち問題となりうるのは日南線のほうでしょう。豊肥本線の宮地駅〜豊後竹田駅も低いのですが、この区間が存廃論議の対象になるとは思えない部分があるからです。御存知の方も多いと思われますが、かつて志布志駅には日南線の他に志布志線および大隅線が通っていました。また、日南線の北郷駅〜志布志駅も本来は志布志線の一部でした。志布志駅に発着していた3路線はいずれも国鉄の赤字ローカル線であり、要件の適用の厳格性を高めたりするならば日南線が廃止されてもおかしくなかったのです。また、志布志線および大隅線が廃止されてから、日南線はかなり長い盲腸線となっていますし、沿線人口の減少の度合いなどを考慮しても、存続のほうが難しい路線であるとも考えられます。

 JR九州は、現在、むしろ不動産事業などに力を入れています。そうすることによって企業の存続を図る訳ですが、鉄道事業があまりに低調になってしまうと、不動産事業にも負の影響が出てしまうことでしょう。一企業として、切り捨てられるものは切り捨てようとしているのも理解できます。

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東急5000系5116F

2024年08月19日 00時05分00秒 | 写真

残暑という言葉が似合わないほどに暑い日が続きますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今回は、準急押上行きとして高津駅(DT09)4番線を通過する東急5000系5116Fです。

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