Patrick Melrose Episode 1 "Bad News"
Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger
Previous → パトリック・メルローズ 「Bad News」その3
Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
青字はパトリックの独白です。
公園を突っ切りドラッグの売人のたまり場に行くパトリック。
N:だけど、ヘロインはだめですよ!私は明白にしておきたいのです。
P:うん、ナニー。ヘロインはなしだ。約束する。
パトリックは売人のひとりに声をかけます。
P:クアールード(催眠剤)はあるか?
売人A:あるよ。Lemmon 714は5ドル。
N:あなたがすべてを投げ出すとは思ってないけど。
P:5、いや6ドルある。スピードは?
N:なぜスピードを?気は確か?
そこに別の売人が寄ってきます。
売人B:「Black Beauties」ならあるぞ。合成した。
P:自分で作ったってことか?
売人B:効くってことだ。
N:買わないで。
P:3つくれ。大人買いだ。
さらに別の売人がやってきます。
売人C:お前、英国人だろ?
PM:そうだ。
売人C:そのコート、暑くないの?
あんたにヘロインを無料で渡すと聞いたんだ。
売人B:構うなよ。
PM:無料じゃないよ。
売人C:コートを脱げよ。汗かいてるぞ。
ヘロインを買うのか?コカインや上物のマリファナもあるぞ。
売人B:構うなって言っただろう。
PM:だけど僕はもうやめたんだよ!
パトリックは買った錠剤を口に含みます。
売人B:おい、水いるか?
PM:僕は素人じゃないから。
パトリックはその場を離れていきます。
売人B:明日また来いよな!
パトリックは斎場に来ました。
受付:何か御用ですか?
PM:遺体と対面を・・・・・・
パトリックはさっき飲み込んだ錠剤がのどにつまりむせ始めます。
PM:ごめん、お水をくれないか?
大きな錠剤が・・・・・・のどを・・・・・通らなくて・・・・
お水を飲むパトリック。
PM:デイヴィッド・メルローズの遺体と対面しにきた。
エレベーターで案内をされます。
受付:お父上のメルローズ様は廊下の突き当りのお部屋です。
パトリックの頭の中で父親の声が響きます。
DM:パトリック!来るんだ!
子どもに戻ったパトリックは星の名前を唱え始めながらドアに近づいていきます。
「水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、」
ドアの前で深呼吸をし、そしてドアを開けます。
中ではパーティが開催されていました。
ウェイター:マティーニはいかがですか?
わけがわからないパトリックは奥にある棺に近づきます。
棺の中には見知らぬ老人が横たわっていました。
そばにいる女性が「ヘルマンとお知り合い?」と聞きます。
パトリックは叫びながら再度受付へ行きます。
PM:遺体が違うぞ!
受付:あら、本当ですか?
PM:死ねばみんな変貌するが父を小さなユダヤ人に変えるほどではないぞ。
もう一度確認してくれ。
受付:この建物で他にパーティをしているところはありませんけど。
PM:パーティじゃない、デイヴィッド・メルローズに会わせろ!
支配人がパトリックを案内します。
支配人:このお部屋です。
PM:ありがとう。それと謝罪を・・・・
支配人:それには及びません。一時の感情でしょうから。
PM:そうなんだ、クアールードを飲んだんだけど役には立たなかったよ。
支配人:それはお気の毒でした。
PM:あとで父を迎えにくることはできる?できればニューヨークから離れたいんだ。
支配人:明日の午後にはお父上の遺骨を受け取れますよ。
PM:そうか。急ぎの仕事がはいる見込みはない?
支配人:それでは私はこれで。
支配人が去りドアを開けようとするパトリックですが躊躇しています。
思い切って開けるとベッドに座る父の前には子どものパトリックがいました。
そして棺の前に立つパトリック。
おおわれている紙をめくります。
PM:(ひとり芝居のように)これが父ですか?
PM:(ひとり芝居のように)そうです、これこそ僕が望んだものなのです。
そして父親に向かって言います。
PM:僕のためにわざわざありがとう、Fucking hell, Dad.
顔を触ります。
PM:棺で何をしているんだよ。
唇の傷をさわります。
PM:何があった?あなたは行きたくなかったんだよね?
死ぬってわかってたんだ。それは正しかったな。
どんな感じだった?苦痛?それとも怒り?怖かった?そうだといいな。
そして棺を何度もたたきながら「No.No.No, no, no! 」と叫びます。
立ち上がるパトリック。
PM:悲しくて仕方ないだろうね、お父さん。
で、僕にも悲しい気分にさせようとしてるんだ。しくしく。
それじゃ、bad luck.
パトリックは部屋を出ていきます。
続きます。
壁にはりついているのはヤモリ?
これにはどんな意味があるんでしょう。
日本だと「家守」とか死んだ人の生まれ変わりの意味もあるみたいですけど英国はどうなんでしょうね。
Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger
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Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
青字はパトリックの独白です。
公園を突っ切りドラッグの売人のたまり場に行くパトリック。
N:だけど、ヘロインはだめですよ!私は明白にしておきたいのです。
P:うん、ナニー。ヘロインはなしだ。約束する。
パトリックは売人のひとりに声をかけます。
P:クアールード(催眠剤)はあるか?
売人A:あるよ。Lemmon 714は5ドル。
N:あなたがすべてを投げ出すとは思ってないけど。
P:5、いや6ドルある。スピードは?
N:なぜスピードを?気は確か?
そこに別の売人が寄ってきます。
売人B:「Black Beauties」ならあるぞ。合成した。
P:自分で作ったってことか?
売人B:効くってことだ。
N:買わないで。
P:3つくれ。大人買いだ。
さらに別の売人がやってきます。
売人C:お前、英国人だろ?
PM:そうだ。
売人C:そのコート、暑くないの?
あんたにヘロインを無料で渡すと聞いたんだ。
売人B:構うなよ。
PM:無料じゃないよ。
売人C:コートを脱げよ。汗かいてるぞ。
ヘロインを買うのか?コカインや上物のマリファナもあるぞ。
売人B:構うなって言っただろう。
PM:だけど僕はもうやめたんだよ!
パトリックは買った錠剤を口に含みます。
売人B:おい、水いるか?
PM:僕は素人じゃないから。
パトリックはその場を離れていきます。
売人B:明日また来いよな!
パトリックは斎場に来ました。
受付:何か御用ですか?
PM:遺体と対面を・・・・・・
パトリックはさっき飲み込んだ錠剤がのどにつまりむせ始めます。
PM:ごめん、お水をくれないか?
大きな錠剤が・・・・・・のどを・・・・・通らなくて・・・・
お水を飲むパトリック。
PM:デイヴィッド・メルローズの遺体と対面しにきた。
エレベーターで案内をされます。
受付:お父上のメルローズ様は廊下の突き当りのお部屋です。
パトリックの頭の中で父親の声が響きます。
DM:パトリック!来るんだ!
子どもに戻ったパトリックは星の名前を唱え始めながらドアに近づいていきます。
「水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、」
ドアの前で深呼吸をし、そしてドアを開けます。
中ではパーティが開催されていました。
ウェイター:マティーニはいかがですか?
わけがわからないパトリックは奥にある棺に近づきます。
棺の中には見知らぬ老人が横たわっていました。
そばにいる女性が「ヘルマンとお知り合い?」と聞きます。
パトリックは叫びながら再度受付へ行きます。
PM:遺体が違うぞ!
受付:あら、本当ですか?
PM:死ねばみんな変貌するが父を小さなユダヤ人に変えるほどではないぞ。
もう一度確認してくれ。
受付:この建物で他にパーティをしているところはありませんけど。
PM:パーティじゃない、デイヴィッド・メルローズに会わせろ!
支配人がパトリックを案内します。
支配人:このお部屋です。
PM:ありがとう。それと謝罪を・・・・
支配人:それには及びません。一時の感情でしょうから。
PM:そうなんだ、クアールードを飲んだんだけど役には立たなかったよ。
支配人:それはお気の毒でした。
PM:あとで父を迎えにくることはできる?できればニューヨークから離れたいんだ。
支配人:明日の午後にはお父上の遺骨を受け取れますよ。
PM:そうか。急ぎの仕事がはいる見込みはない?
支配人:それでは私はこれで。
支配人が去りドアを開けようとするパトリックですが躊躇しています。
思い切って開けるとベッドに座る父の前には子どものパトリックがいました。
そして棺の前に立つパトリック。
おおわれている紙をめくります。
PM:(ひとり芝居のように)これが父ですか?
PM:(ひとり芝居のように)そうです、これこそ僕が望んだものなのです。
そして父親に向かって言います。
PM:僕のためにわざわざありがとう、Fucking hell, Dad.
顔を触ります。
PM:棺で何をしているんだよ。
唇の傷をさわります。
PM:何があった?あなたは行きたくなかったんだよね?
死ぬってわかってたんだ。それは正しかったな。
どんな感じだった?苦痛?それとも怒り?怖かった?そうだといいな。
そして棺を何度もたたきながら「No.No.No, no, no! 」と叫びます。
立ち上がるパトリック。
PM:悲しくて仕方ないだろうね、お父さん。
で、僕にも悲しい気分にさせようとしてるんだ。しくしく。
それじゃ、bad luck.
パトリックは部屋を出ていきます。
続きます。
壁にはりついているのはヤモリ?
これにはどんな意味があるんでしょう。
日本だと「家守」とか死んだ人の生まれ変わりの意味もあるみたいですけど英国はどうなんでしょうね。