The Child in Time
Director: Julian Farino
Writers: Stephen Butchard (adaptation), Ian McEwan (based on the novel by)
Previous → The Child in Time その14
レイチェルが歩いています。彼女は頭に怪我を負っていました。
急ぎ足でスティーヴンの家を訪ねます。
R:こんな時間に迷惑をかけてごめんなさい。
S:血が出てるじゃないか。
R:悪いけどフランネルかなにかある?
S:ああ、入って。何があったんだ?
R:つまづいて転んだの。
スティーヴンはおでこについた血を拭いてあげます。
R:よそ見をしていて。
S:救急外来に行ったほうがいい。
レイチェルはスティーヴンの手から布を取り自分でふきます。
R:病院は行かないわ。朝になったら考えるから。
委員会に来なかったのね。
S:ああ、うん。
R:そのことで会いにきたの。無駄だったのよ。
S:確かに。
R:違うの、そうじゃない。茶番だったのよ。
レイチェルは封筒に入った原稿を渡します。
R:すでに書きあがってたわけ。子育て公認ハンドブック。
出来上がっているから私たちが何を提言しようと関係ないって事。
S:誰の公認?
R:政府。
S:読んだのか?
R:ラブレターを過去に送るようなものね。不可能よ。
それがメディアに渡ったら病棟にいる看護師長のように大騒ぎよ。
何も変わらない。こんなのジョークだわ。
それで私・・・他に相談すべき人を知らなくて。
S:そんな事ないよ。
R:バスルーム使っていいかしら。
S:もちろん。そこを左に行くとあるよ。
レイチェルはバスルームに向かいます。
R:これはウォーターゲートとは違う、でもすべてが偽りだった。
バスルームに入り鏡の前にたつレイチェル。
R:なぜ彼らは何か価値のある事を進めていかないの?見せかけのポーズじゃなく。
そもそも、なぜ政界入りするのかしら。
レイチェルの言葉を聞きながら原稿を見ているスティーヴン。
バスルームから出てきたレイチェル。
明かりがチカチカと漏れていた部屋に入るとツリーがありました。
そこはケイトの部屋でした。
驚いているレイチェルの後ろからスティーヴンが言います。
S:狂ったわけじゃない。ただ、何というか抑えがきかなかったんだ。
R:ごめんなさい、明りが見えたから。そんなつもりではなかったの。
S:気にしないで。自虐だろ。
R:とてもステキだわ。彼女が見たら喜ぶでしょうね。
S:そうだね。
キッチンでお茶を淹れるスティーヴン。
R:あれから何年?
S:ちょうど3年。どこかで7歳になっているはずだ。
R:「どこかで」いい言葉だわ。どこかで愛されてるわね。
S:愛されてるよ。
R:もちろん、そうね。
あなたは彼女以外、何も考えられないのでは?
S:そんなことないよ、ちゃんと考えてる。
ちょっと変わった世界で生きてるけど。
R:そうね。
S:誰がジョークブックを書いたか知ってると思う。あのレポートだよ。
R:誰?
S:彼は友人なんだ。親友だよ。
場面が変わります。
夜、テルマがチャールズを呼びますがチャールズの姿がありません。
テルマが名前を呼びながらチャールズを探します。
そして翌朝。
スティーヴンも森の中を探しています。
「チャールズ!」
「チャールズ!」
「わかった、君の勝ちだ。だから出て来いよ。」
彼が作った隠れ家にもチャールズの姿はありませんでした。
「頼む、頼むから」
スティーヴンは繰り返しながら歩き続けます。
そして、
スティーヴンの目に入ったのは・・・
チャールズは木の枝にロープを吊るし首を吊って死んでいました。
愕然とするスティーヴン。
続きます。
次回で最後です。
Director: Julian Farino
Writers: Stephen Butchard (adaptation), Ian McEwan (based on the novel by)
Previous → The Child in Time その14
レイチェルが歩いています。彼女は頭に怪我を負っていました。
急ぎ足でスティーヴンの家を訪ねます。
R:こんな時間に迷惑をかけてごめんなさい。
S:血が出てるじゃないか。
R:悪いけどフランネルかなにかある?
S:ああ、入って。何があったんだ?
R:つまづいて転んだの。
スティーヴンはおでこについた血を拭いてあげます。
R:よそ見をしていて。
S:救急外来に行ったほうがいい。
レイチェルはスティーヴンの手から布を取り自分でふきます。
R:病院は行かないわ。朝になったら考えるから。
委員会に来なかったのね。
S:ああ、うん。
R:そのことで会いにきたの。無駄だったのよ。
S:確かに。
R:違うの、そうじゃない。茶番だったのよ。
レイチェルは封筒に入った原稿を渡します。
R:すでに書きあがってたわけ。子育て公認ハンドブック。
出来上がっているから私たちが何を提言しようと関係ないって事。
S:誰の公認?
R:政府。
S:読んだのか?
R:ラブレターを過去に送るようなものね。不可能よ。
それがメディアに渡ったら病棟にいる看護師長のように大騒ぎよ。
何も変わらない。こんなのジョークだわ。
それで私・・・他に相談すべき人を知らなくて。
S:そんな事ないよ。
R:バスルーム使っていいかしら。
S:もちろん。そこを左に行くとあるよ。
レイチェルはバスルームに向かいます。
R:これはウォーターゲートとは違う、でもすべてが偽りだった。
バスルームに入り鏡の前にたつレイチェル。
R:なぜ彼らは何か価値のある事を進めていかないの?見せかけのポーズじゃなく。
そもそも、なぜ政界入りするのかしら。
レイチェルの言葉を聞きながら原稿を見ているスティーヴン。
バスルームから出てきたレイチェル。
明かりがチカチカと漏れていた部屋に入るとツリーがありました。
そこはケイトの部屋でした。
驚いているレイチェルの後ろからスティーヴンが言います。
S:狂ったわけじゃない。ただ、何というか抑えがきかなかったんだ。
R:ごめんなさい、明りが見えたから。そんなつもりではなかったの。
S:気にしないで。自虐だろ。
R:とてもステキだわ。彼女が見たら喜ぶでしょうね。
S:そうだね。
キッチンでお茶を淹れるスティーヴン。
R:あれから何年?
S:ちょうど3年。どこかで7歳になっているはずだ。
R:「どこかで」いい言葉だわ。どこかで愛されてるわね。
S:愛されてるよ。
R:もちろん、そうね。
あなたは彼女以外、何も考えられないのでは?
S:そんなことないよ、ちゃんと考えてる。
ちょっと変わった世界で生きてるけど。
R:そうね。
S:誰がジョークブックを書いたか知ってると思う。あのレポートだよ。
R:誰?
S:彼は友人なんだ。親友だよ。
場面が変わります。
夜、テルマがチャールズを呼びますがチャールズの姿がありません。
テルマが名前を呼びながらチャールズを探します。
そして翌朝。
スティーヴンも森の中を探しています。
「チャールズ!」
「チャールズ!」
「わかった、君の勝ちだ。だから出て来いよ。」
彼が作った隠れ家にもチャールズの姿はありませんでした。
「頼む、頼むから」
スティーヴンは繰り返しながら歩き続けます。
そして、
スティーヴンの目に入ったのは・・・
チャールズは木の枝にロープを吊るし首を吊って死んでいました。
愕然とするスティーヴン。
続きます。
次回で最後です。
意図的な誘拐ではなく、ちょっとしたイタズラみたいに、「お父さんをビックリさせよう」みたいにして連れ出した女の子が、事故で死んでしまう。彼はそれを誰にも告げられないまま心を病む、というようなストーリーです。
しかしこの、自殺というのはなんとも救いがなくて、やりきれない。ラストお待ちしております。
チャールズがカギを握っている、それいいですね。確かにミステリ的ですがすごくすっきりとしたストーリーになりそうです。
でも今回はそれぞれのイベントがあまりリンクしていないように思うのでスッキリしない展開が続いています。正直なところストーリーを全然理解できてません(苦笑)チャールズはやりきれないですね。
チャールズの子ども化とケイトに繋がりはないのですが「時間」という概念で繋がっているのかもですね。原作ではサッチャリズムの批判が根底にあったようです。サッチャリズムを推進した結果の世界、つまり近未来小説なんです。でも政府の茶番のような話はどこにでもありそうですよね。
何しろ「つぐない」を書いた方の小説なのでシンプルにはいくわけはないのでしょうけど、とにかく90分では足りなかったと思います。