コメンタリー続きです。
リスト → The Great Game Audio Commentary
Previous → The Great Game Audio Commentary その4
ゲ:このシーンではポールの演出が冴えわたっている。
後部座席のショットを複数のカメラで撮るのは難しい。
BC:建物も美しいね。
ゲ:そう、由緒正しいロンドンの旅だ。
最高のルートだし特に素晴らしいのは建物が過ぎ去っていく様子だよ。
見えにくい状態から急に視野が開け木々や建物が完璧なフレーミングで現れる。
BC:ポールは空間の使い方がうまいね。
人物の配置や動き、画面に現れるメールの文面、車窓の反射など・・・・
BC:確かこのあとも街のシーンがあったね。ほかの被害者のときに・・・
ゲ:あるね。
BC:じゃ、先に言っておく。彼との通話中に見事な映像が現れるよね。
シャーロックが心の中で見る画だ。
ゲ:数ショットあるな。
BC:シャフツベリー通りに被害者の男性が立っているんだよ。
MF:マーク、質問がある。
ゲ:いいよ。
MF:世界最速の動物は?
(爆笑)
MF:じゃなく・・・
ゲ:チーターだな…
MF:番組の「トーン」はどう決めたの?
MF:このドラマはかなりダークだ。残虐さやおぞましさはないけど陽気ではない。
このトーンでいこうと決めたいきさつは?
ゲ:いい質問だね。熟考する価値のある問題だ。
実際、仕上がりは当初の予定よりダークになった。
その理由はおそらくE1とE3の殺人が陰惨な性質のものだからじゃないかな。
殺人はみな陰惨だけどね。
ゲ:アガサ・クリスティなどは殺しの描写を控え「死体」をめぐるやり取りを重視した。
だがE1の連続殺人と本作の「自爆攻撃」は軽く描きようがない。
暗くなりすぎるのを避けるため音楽を入れたりしたけど明るくは描けない。暗さに向き合うしかない。
MF:確かに。
MG:次シーズンを作る際はもっと心がけないとね。90分で壮大な事件を描くと得てしてこうなる。
本当はもっと笑いや恋愛模様を盛り込みたかった。
だけどこれは最終話だしカウントダウンのシーンも多い。
軽いシーンを入れる余地がなかった。
ゲ:ひどく場違いに見えてしまうから。カウントダウンの緊張感を保ち彼らの真剣さを見せなければ。
BC:でも所々に笑いはあるし2人の成長も伝わる。
「反社会的人間」のシャーロックは危機に瀕している人々を気にかけていない様子でジョンはそんな彼のモラルを疑う。
「何を考えている?」「人々を救う気もなくなぜ謎を解く?」
だけど最後は互いに理解をするしシャーロックも成長する。
このエピソードの終盤には。いい脚本だよ。
ゲ:Thank you.
BC:緊張感もあった。
MF:物語の流れを妨げることなく人物を描ききったしね。
BC:コミカルな部分もよかった。暗くなりかねないシーンもユーモアで救われてる。
ゲ:実生活と同じだよ。人はガス抜きを求めるんだ。
MF:いつでもね。
BC:僕たちが週末に旅行で気晴らしするようなものだね。
ゲ:ある人に聞かれたことがある。
「ドクター・フー」を見て「なぜ行く先々で面白いことが起こるのか」と。
それは作り手の努力だよ。時には失敗もあるし。
僕たちの立脚点は「シャーロック・ホームズの冒険」だ。
舞台は現代だし警察の力も増しているけどこれはあくまで日常とは離れた冒険物語だ。
MF:僕たちが見慣れた世界を舞台にしてはいるけど実際こんな生活は怖くて嫌だな。君は?
ゲ:そうだな。
MF:殺人の連続だし。
ゲ:僕の生活は撮影の連続だ。
BC:人の少ない警察だね。
ゲ:ここでヴィネットが登場だ。
BC:いい女優だね。適役だった。
MF:結婚すれば。
BC:どうせ断られるよ。
MF:ふたりとも弱腰だな。
BC:仕事仲間だよ。
ゲ:このロケ地は最高だった。僕たちの制作オフィスもここにあった。
ほぼ空っぽのオフィスビルで・・・・しゃべりすぎかな。
BC:これがさっき僕が話していたシーンだよ。
シャーロックは車の音から心の目で別の世界を見る。新たな爆弾の被害者だ。
オフィスのセットはデザインがよかったね。
パーテーションの角度などの工夫で面白い空間になっていた。一歩間違えば退屈な場所になるよ。
ゲ:病院みたいに?
BC:役所とか。
ゲ:ピカデリーサーカスだ。「狼男アメリカン」のクライマックスを思い出す。
彼らは実際に現地で撮影した。
現代のロンドンではとても不可能に思える。ほかの街に比べてもやりにくい。
ゲ:だがあの交通量の中、僕たちは無事にやり遂げた。
ロンドンらしさを演出しなくても勝手に2階建てバスが通る。皆になじみのある街の風景だよ。
続きます。
先日、このツイートが目に入りまして。
銀魂2の公式アカウントが誤投稿したものらしいです。
公式アカウントのツイートはおそらく削除されてしまったようですけど
いやほんとこれなのよ、って心の底から同意しました。
と、同時にトム・クルーズのMIが長くみんなに愛されている理由がわかった気がします。
シリーズ物に何を求めるかというと、
お馴染みのキャラクターが活躍しつつ、
ラストはいつもの大円団で終わるという安定したストーリーではないでしょうか。
大いなるマンネリ、最高ですよ。
ダークでショッキングな方向に行くのってすごく安易でしょ。
ワンパターンだと言われるのが怖いからそっちに行くだけなんじゃないかな、と思います。
誰の事かは言いませんけどね(暴言)
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ゲ:このシーンではポールの演出が冴えわたっている。
後部座席のショットを複数のカメラで撮るのは難しい。
BC:建物も美しいね。
ゲ:そう、由緒正しいロンドンの旅だ。
最高のルートだし特に素晴らしいのは建物が過ぎ去っていく様子だよ。
見えにくい状態から急に視野が開け木々や建物が完璧なフレーミングで現れる。
BC:ポールは空間の使い方がうまいね。
人物の配置や動き、画面に現れるメールの文面、車窓の反射など・・・・
BC:確かこのあとも街のシーンがあったね。ほかの被害者のときに・・・
ゲ:あるね。
BC:じゃ、先に言っておく。彼との通話中に見事な映像が現れるよね。
シャーロックが心の中で見る画だ。
ゲ:数ショットあるな。
BC:シャフツベリー通りに被害者の男性が立っているんだよ。
MF:マーク、質問がある。
ゲ:いいよ。
MF:世界最速の動物は?
(爆笑)
MF:じゃなく・・・
ゲ:チーターだな…
MF:番組の「トーン」はどう決めたの?
MF:このドラマはかなりダークだ。残虐さやおぞましさはないけど陽気ではない。
このトーンでいこうと決めたいきさつは?
ゲ:いい質問だね。熟考する価値のある問題だ。
実際、仕上がりは当初の予定よりダークになった。
その理由はおそらくE1とE3の殺人が陰惨な性質のものだからじゃないかな。
殺人はみな陰惨だけどね。
ゲ:アガサ・クリスティなどは殺しの描写を控え「死体」をめぐるやり取りを重視した。
だがE1の連続殺人と本作の「自爆攻撃」は軽く描きようがない。
暗くなりすぎるのを避けるため音楽を入れたりしたけど明るくは描けない。暗さに向き合うしかない。
MF:確かに。
MG:次シーズンを作る際はもっと心がけないとね。90分で壮大な事件を描くと得てしてこうなる。
本当はもっと笑いや恋愛模様を盛り込みたかった。
だけどこれは最終話だしカウントダウンのシーンも多い。
軽いシーンを入れる余地がなかった。
ゲ:ひどく場違いに見えてしまうから。カウントダウンの緊張感を保ち彼らの真剣さを見せなければ。
BC:でも所々に笑いはあるし2人の成長も伝わる。
「反社会的人間」のシャーロックは危機に瀕している人々を気にかけていない様子でジョンはそんな彼のモラルを疑う。
「何を考えている?」「人々を救う気もなくなぜ謎を解く?」
だけど最後は互いに理解をするしシャーロックも成長する。
このエピソードの終盤には。いい脚本だよ。
ゲ:Thank you.
BC:緊張感もあった。
MF:物語の流れを妨げることなく人物を描ききったしね。
BC:コミカルな部分もよかった。暗くなりかねないシーンもユーモアで救われてる。
ゲ:実生活と同じだよ。人はガス抜きを求めるんだ。
MF:いつでもね。
BC:僕たちが週末に旅行で気晴らしするようなものだね。
ゲ:ある人に聞かれたことがある。
「ドクター・フー」を見て「なぜ行く先々で面白いことが起こるのか」と。
それは作り手の努力だよ。時には失敗もあるし。
僕たちの立脚点は「シャーロック・ホームズの冒険」だ。
舞台は現代だし警察の力も増しているけどこれはあくまで日常とは離れた冒険物語だ。
MF:僕たちが見慣れた世界を舞台にしてはいるけど実際こんな生活は怖くて嫌だな。君は?
ゲ:そうだな。
MF:殺人の連続だし。
ゲ:僕の生活は撮影の連続だ。
BC:人の少ない警察だね。
ゲ:ここでヴィネットが登場だ。
BC:いい女優だね。適役だった。
MF:結婚すれば。
BC:どうせ断られるよ。
MF:ふたりとも弱腰だな。
BC:仕事仲間だよ。
ゲ:このロケ地は最高だった。僕たちの制作オフィスもここにあった。
ほぼ空っぽのオフィスビルで・・・・しゃべりすぎかな。
BC:これがさっき僕が話していたシーンだよ。
シャーロックは車の音から心の目で別の世界を見る。新たな爆弾の被害者だ。
オフィスのセットはデザインがよかったね。
パーテーションの角度などの工夫で面白い空間になっていた。一歩間違えば退屈な場所になるよ。
ゲ:病院みたいに?
BC:役所とか。
ゲ:ピカデリーサーカスだ。「狼男アメリカン」のクライマックスを思い出す。
彼らは実際に現地で撮影した。
現代のロンドンではとても不可能に思える。ほかの街に比べてもやりにくい。
ゲ:だがあの交通量の中、僕たちは無事にやり遂げた。
ロンドンらしさを演出しなくても勝手に2階建てバスが通る。皆になじみのある街の風景だよ。
続きます。
先日、このツイートが目に入りまして。
銀魂2の公式アカウントが誤投稿したものらしいです。
公式アカウントのツイートはおそらく削除されてしまったようですけど
いやほんとこれなのよ、って心の底から同意しました。
と、同時にトム・クルーズのMIが長くみんなに愛されている理由がわかった気がします。
シリーズ物に何を求めるかというと、
お馴染みのキャラクターが活躍しつつ、
ラストはいつもの大円団で終わるという安定したストーリーではないでしょうか。
大いなるマンネリ、最高ですよ。
ダークでショッキングな方向に行くのってすごく安易でしょ。
ワンパターンだと言われるのが怖いからそっちに行くだけなんじゃないかな、と思います。
誰の事かは言いませんけどね(暴言)
アカウント誤爆により映画銀魂アカウントは絶対に信頼できるタイプの女オタが運営してることがバレるの面白すぎるでしょ pic.twitter.com/KuOxguA5HW
— 婆 (@sjdhf873hrkajh7) 2018年8月12日
“本当はもっと笑いや恋愛模様を盛り込みたかった”というのを読んで、もしかしたらS4E1みたいなノリは実は前からやりたかったのかしら…と思ってしまったのですが、初期はまだ全体を客観的に見て浮く部分は入れないでトーンを統一しようと気を配ってたんですね。その抑止力あっての初期のダークなトーン、やっぱり大好きだし懐かしいです。画面も美しいですしね~
もっと恋愛模様を…なんて言われると、S3ぐらいまでなら“え?SHさんとJWさんの?”とか無邪気に言えたかもしれませんが(バカ)、S4まで見ちゃうと、きっとサラのことだよね…と現実的になっちゃいますね。もしかしたらサラの役割をホントはもっと大きくしたかったのかなぁ…と以前も思ったことがあったのですが、そうならなかったからこその「二人が最強」のバディものになった気がします。サラも結構嫌いではないですが。ジョンをエアベッドに寝させて「朝食は自分で作ってね」なんて言うし。あくまで適度な出方でしたしね。
それを思うと、やっぱりS4は変にホームドラマ風に明るいかと思うとよく分からないダークさが盛り込まれて混乱してた気がしますが…あ、すみません。相変わらず愚痴っぽい。でもこういうコメンタリーを見てると、元々はやっぱりすごくできる人たちなんだから、少しリセットしてくれたらどうなのかな~とも思ったりします。
こんばんは~。
そうですよね、この頃はちゃんと全体のトーンを大事にしていたし「ホームズ」という作品も大事にしていましたよね。いや、今は大事にしていないというわけではありませんが・・・・S1のダークなトーンは良いですよね、予算が少ないからこそなのかな。スタッフの工夫と監督のセンスと役者の演技力、そして良い脚本で作り上げた感じがまた良いんですよね。
恋愛、わははー、そうね、確かにS3までだったら無邪気に言えましたね。サラが冒頭に出てきたのはその名残?今の御大たちだったらジョンとサラのその後とか本気でやりそうですね。私もサラは嫌いではありませんが、あれで終わったからこその好感度だと思うんです。
S4は悪ノリ感が拭えませんね。誰も抑制せずふたりのノリをそのままドラマにしちゃった感じ。何というか子どもが作った世界のように混沌としてますよね。(言い過ぎ?)これだけの素材が揃っているのに・・・本当にもったいないです。やはりS4、いえS3からなかったことにならないでしょうか。
結局、俳優さんもスタッフの皆さんも忙しくなっちゃってとっ散らかって「やりたいこと詰め込んだ」あげく、迷走してしまったのでしょうか。
とはいえ、まわりのライトなドラマ好きの方々は最近ようやく気軽に国内あちこちで観られるようになったS4を「観たよ、面白かった〜」「どきどきした」「あれで終わりなの? 残念だねえ」などと素直にご報告してくれます。
なんだかS3以降にケチをつける自分が「重箱の隅を突く嫌な姑」になった気がしてきました・・・。
話が逸れましたが、ここのとこの「無理して体裁を整えた」感が丸出しのジョンのスーツ姿、かわいいです(絶対にマーティン自身はこんな隙のある着こなしをしない・・・)。
細かい配慮もまたモファティスさんのホームズへの愛情を感じられてすごく好印象でしたよ。
迷走だったのか、それともしがらみが多くなりすぎてしまったのか・・・
S4、ライト層には好評だったのですね。確かにホームズに拘らなければ面白いのかもしれません。えー、じゃあ私も姑の仲間入りだわ(笑)重箱の隅と言うよりもやはり「SHERLOCK」への愛の重さだと思うのですが・・・思いたいです(笑)
しかし私のまわりにはシャーロックを観る人がいないのですけど・・・寂しいです。
ファッションも中の人と正反対なのがまた面白いですよね。それを知ってるとコメンタリーがさらに面白くなりますよね。