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The Great Game Audio Commentary その11

2019-03-13 19:27:04 | Sherlock S1E3 Commentary


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コメンタリー続きです。



MG:ここは?
BC:駐車場だ。いやロンドン橋の近くだな。
MG:シャーロックは原作の中でストリートキッズを情報源として使っている。
原題なら誰を使うだろう?
少年グループを使うと「オリバー・ツイスト」のファギンみたいだ。
では「ビッグイシュー」の販売員なら?

街のあちこちで売っている姿を見て彼らなら監視カメラのようにいろいろと見てると考えた。
シャーロックにうってつけのネットワークだ。
彼らに多額のチップを払うことで街の情報をもらう。
ゴーレム役はジョン・レバー。身長218センチだ。

BC:200と・・・?18センチ。
MG:ほぼ君と同じだ。


MG:このシーンはカーディフ博物館で撮影した。
実をいうと我々のすぐ隣の部屋では「ドクター・フー」の撮影をしていた。
その日は当然博物館は閉館していた。貸し切り状態だ。
一度ドアについた丸窓から隣をのぞいたら君たち二人がトランプをしているのが見えた。
驚いたが彼らは代役だったよ。
BC:代役なんていないよ。
MG:ああ、失礼。

BC:企業の名前は出すなと言いながらスタントマンの存在は明かすのか?
MG:言ってみただけだよ。
ふたりは君たちにそっくりだったんだ。
だんだんどっちが本物か分からなくなったほどだ。
MF:僕もベネディクトと間違えてよく代役とセリフ合わせを。
本人とよりもうまくいったよ。
MG:第1話はほぼ代役が。
BC:僕よりもセリフを覚えていた。


MG:ここの映像はカメラのマットボックスを外して
通常は嫌われる光のにじみをあえて取り入れている。
丸い形がテーマである惑星を思わせる。
BC:マイケル・マンの監督作みたいだ。
MG:戦局は僕たちのほうが上だよ。
BC:スタッフのおかげだね。
MG:ボイスオーバーはピーター・デヴィソン。
BC:やりがいがあった。

BC:自分で演じたがひざを痛めてしまったよ。


MG:超新星のテーマと通じている。
BC:シャーロックはついにいら立ち始める。
MG:ピリピリした緊張感のあるシーンだ。
観ていてハラハラする。
MG:ここで聞こえてくる子どもの声はスティーヴン・モファットとスーの息子が担当した。
BC:将来のため彼の宣伝を。
MF:仕事をくれる。
BC:大人になったらね。

BC:緊迫の場面だ。
観ている人も同じ気持ちだといいけど。
MG:当初は編集のチャーリーの声を使っていた。
音の高さを変えると不気味に聞こえた。
「10・・・9・・・」
BC:君と初めて脚本の読み合わせをした時を思い出す。
子どもの声を聴いて背筋がゾクゾクした。

MF:確かに怖い。
MG:この作品が持つダークな部分だね。

MG:少し前にも話したが本作の現実離れした表現について2点述べておく。
まず彼らはお金がないのにしばしばタクシーに乗る。
原作では辻馬車に乗っているから路線バスに乗せるわけにはいかない。
もう1点はさらに現実離れしている。

BC:またテロップだ。

MG:彼らの携帯は常に圏内だ。
僕が使っている携帯は自宅でさえ圏外の時が多い。
でも物語の世界では常に電波はばっちり。
MF:夢の世界だ。
MG:謎解きに必要だからね。
BC:確かに。時々電波が弱まる設定にしてもいいかも。

MG:世界の終わりだ。
ウェンセスラスは今回のチェコがらみのネタのひとつだ。
視聴者の注意をそらすためボヘミアの封筒やチェコの名前が登場する。
すべては真実から目を背けさせるためであり最終的に深い意味はないことが判明する。
ただしその部分はカットしたけどね。
いよいよクライマックスだ。
我らがモリアーティはハリー・ポッターで言う「あの人(ヴォルデモート)だ」

MF:そろそろ行くよ。
MG:はい?
MF:帰らなきゃ。
MG:本気か?
MF:うん。初めて観たけど退屈で・・・もう観なくてもいいや。
僕は行くよ。本当は胸が痛むけど。誰か代役を頼むね。
MG:ベネディクトが君の役を演じるよ。
MF:アラン・リックマンは?
BC:(モノマネで)いや、君の役をやる。
MF:ジョナサン・ロスだね。
BC:わかる?
MF:リックマンを。
BC(モノマネで)いや、それはできない。
マーティンのマネは難しいな。僕にはできない。
MF:じゃ、行くね。
BC:(モノマネで)やあ、リックマンだ。
これから1分ほどマーティンの代わりを務める。
いよいよ第3話もクライマックスだ。


続きます。

星を見上げる場面とフェルメールの場面と最後のスコットランドヤードの場面が
好きすぎて画像を選ぶのが大変でした。
特にスコットランドヤードのシャーロックの美しさは尋常ではありません。

この頃は線も細かったから余計にそう感じるのかも。


4 コメント

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びっくり (あきこ)
2019-03-14 18:12:21
そうそう、そうでした。コメンタリーの途中でマーティンがいなくなったのには、わたしも驚愕しました!
「コメンタリー収録全部が終わるまで契約があるので」などと眉を潜めて怒り出しそうな我が国と違って、ゆるいというかおおらかというかなんというか。ゲイティスさんもベネディクトさんもそこを笑いに転化していて。うんうん、微笑ましいです。

とにかくシャーロックは美しいし、映像もひたすら凝っているし。ここのあたりはこのドラマシリーズの山場のひとつですね!! 常に斜め目線で悪口を吐いてしまう私も、ここでは文句のひとつも出すことはできません。
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Re.びっくり (dico)
2019-03-14 21:09:43
あきこさん、
私も最初意味がわからなかったし、絶対に演技だと思っていました。
本当に大らかですよね。英国全体がそうなのかモファティスがそうなのか。ベネディクトもマーティンがいなくなった途端長話するのでもしかしてマーティンに気を使ってたのかなと(笑)

私も同じです~。このシリーズのシャーロックは称賛の言葉しかありません。この場面のシャーロックとジョンも信頼関係が垣間見えてついニヤニヤっとしてしまいます。
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Unknown (Misty)
2019-03-16 17:20:46
本当に、この頃は美しいですね~特に最後のは…彫刻のような…という表現がぴったりです。そして、コメンタリ―の内容を読むと、隅々まで目を配って作られているのが分かりますね。監督始めスタッフも最高で、いろんなことがいい具合にはまってできた傑作だったんだなぁと改めて感じます。S4の失速は残念だけど、ハイクオリティを保つって難しいことなんだな…とも思います。しかし、家族を使うのは人質の音声ぐらいまでなら微笑ましいで済んだんですけどね…

それにしても、マ―ティンが途中で帰っちゃったとは、忘れてました!モノマネでのベネさんのフォロー(?)もいいですね。つくづくゴ―ルデンデイズ…
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Re.Unknown (dico)
2019-03-16 22:30:08
Mistyさん
本当に彫刻と言う表現がぴったりですね。部屋の中でコートにくるまっている場面はコメンタリー見るまで全然理由がわかりませんでしたが(!)やはりオタク気質な人たちなので拘る拘る(笑)S2までがハイクオリティ過ぎて自分たちでハードル上げてしまった感もありますね。そうそう、身内起用はこれくらいが一番良いですがそれにしても幼少時代とはいえ主役に自分の息子はどうかと思います。
コメンタリーさえゴールデンデイズですね(涙)このふたりも再共演することはもう無いのでしょうか・・・
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