私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

ピンク クラウン ポッポ

2014年03月28日 | 「いと をかし」なものたち

            いつの頃からか、体中を突き抜けるような、衝撃的な物に出会わなくなった。
            それなりに、「きれいだ」「美しい」「びっくり」という物には出会うのだが、
            衝撃が走るほどではない。
            
            
            
            今までに生きて来た中で、いろいろな物を見聞きして、感動する心が摩耗して
            しまったのだろうか….
            
            
            
            ところがある日、とあるジュエリ-工場のショップを覗いた時だ。
            私の体に衝撃が走ったのである。
            松田聖子の言う「ビビっときた」って、そんなものじゃない。
            
            
            
            それは、王冠を頭上に戴いたピンクの鳩だった。
            白い胸、ピンクの羽、翼にピンクのダイヤ、目は黒ダイヤ、口ばしと王冠は
            ゴ-ルドだ。(もちろん、イミテ-ションだが)
            

            
            身の丈5cmの、この小さな鳩によくこれだけの装飾を施したものだと感心する。
            しかも、このポッポ、最高にそれが似合っている。
            本当に鳩王国が存在するなら、そこの立派なプリンセスだ。
            
            
            
            そういえば、5、6才の頃か、母の鏡台で金のネックレスを発見した時と同じような
            衝撃だ。
            その煌(きら)めきは、私の脳裏を離れることはなく、今でもあの時出会った母の
            ネックレスの美しさにかなう物には出会わないのである。
            
            
            
            しかし、このピンククラウンポッポは、「小さい」「きれい」「かわいい」の三冠だ。
            母のネックレスの煌めきとは違った魅力をもって、私の心の奥底で忘れかけていた
            “夢見る少女心”を見事に引っ張りだしたのであった。
コメント
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