さて、小豆島二泊目の宿に向かいます。
今回の小豆島旅行で一番悩んだのが宿選びで、「真里」は別格として、それ以外に泊まってみたい、と思える宿が見あたらなかったのです。
そんな小豆島の宿の中から選んだのが「松風」という宿です。旅行サイトの口コミの点数が非常に高いので、選んでみました。オリーブ温泉からすぐのところにあります。
建物はかなり古そうですが、まあまあきれいに保たれています。スタッフの対応は卒がない感じです。
部屋は何の変哲もない昔ながらの旅館の部屋ですが、改装されておりそれなりにきれいです。
宿の前は海水浴場で、きれいな海が広がります。夏は大いににぎわうのでしょう。
さて、この宿の風呂は温泉ということです。消毒臭がかなり強いのが残念ですが、お湯自体は悪くないと思います。オリーブ温泉の強烈な泉質とは異なり、ほんのわずかに塩気のあるやさしいお湯です。
ただし宿の規模に対しキャパがかなり小さいです。洗い場は4~5か所しかなく、浴槽も4~5人で一杯です。また、露天風呂もありますが、もともと建物の隙間だったような三角地帯に無理やり作られた感じで、実質一人用です。高い壁に囲まれてわずかに空が見えますが眺望は全くありません。ちょっと入ってみましたがお湯が止まっており、浴槽の表面がかなり汚かったのですぐに出てきました。
さて、夕食ですが、この宿の口コミで高い点数をつけている人のほとんどが、食事に高評価をつけています。どのような食事が出るのでしょうか。
個室の食事処に向かいます。
お品書きも説明もなかったので、適当に。
席につくとほとんどの料理がセットされた状態です。
お造り。鮮度のないパイナップルのスライスが謎です。あと、少なくとも地魚を前面に出すのであれば、サーモンはやめたほうが良いと思います。
鰆のたたき。鰆自体の味は悪くありませんが、かなり水っぽいです。冷凍なのか、調理が悪いのか。
小ぶりですがアワビです。
これも説明がなかったのですが、多分讃岐でんぶくの鍋です。
普通に茶碗蒸し。
スルメイカの醤油漬。
筍と魚の煮物。
牛ステーキ。オリーブ牛ではありません。
揚げ物。
素麺。お吸い物の代わりです。
デザートは苺とケーキ。
ボリュームは満点です。味付けはまあ悪くはありません。ただ、これといった魅力は感じませんでした。こだわりは特になく、見た目と品数重視の印象です。
この宿の感想ですが、実は今回、ゴールデンウイーク中ということで、閑散期の平日の二倍近い料金で宿泊しています。その料金に見合うかと言われたらそれは「No」です。
繁忙期にはそれだけ人も増やさなければならないし、諸々の経費も高くなるはずなので、料金が高くなることは理解します。
ただ、二倍近いのはどうかと思います。足元を見られている気分です。この宿の正規料金がいくらなのかは分かりませんが、閑散期に赤字覚悟で営業し、繁忙期の客で損失補填されていると思うと良い気分はしません。
スタッフの対応は悪くないですが、ちょっと事務的な感じがします。それも含めて、利益優先の傾向があるように思えます。
宿にこだわりがなく、泊まれればよい、安い値段で腹一杯になればよい、という人には非常に良い宿かも知れません。ただし閑散期の平日に限ります。しなしながら、我々の求めている宿ではありません。
たまの旅行なので良い宿に泊まって贅沢してゆっくりしたい、という人向きではないということで、決してこの宿が悪いわけではありません。
<3日目に続く>